50代女性の体験談シリーズ:実家じまい編 #1
介護が終わったと思ったら…空き家になった実家。4年で100万円の現実
18年間の在宅介護と施設選び、後悔しない看取りを経験したまいこさん。介護が終わり、ようやくひと段落と思った矢先、実家が空き家になったことで始まったのは、思いもよらない“第二の介護”でした。50代女性が直面した実家管理のリアルとは。
18年間にわたる実母の在宅介護、施設選び、そして看取りまで――。4人の子育てと介護を同時に担いながら、50代でインスタグラムの選書サービスを始めたまいこさんの体験記には、多くの反響が寄せられました。
今回は、その「介護の後」に待っていた、もう一つの現実の話です。
実家が空き家になった日、介護はまだ終わらなかった
50代になると、避けて通れないのが「実家の問題」です。
親の介護が終わったら、ひと段落—そう思っていたのに、実家が空き家になった瞬間から、思っていた以上に手間もお金も気力も奪われる、“第二の介護”が始まりました。
私は都内在住の56歳主婦、ひとりっ子です。実母の介護歴は18年(在宅14年+施設4年)。築56年の戸建ては、母の施設入居をきっかけに空き家となり、その後、母の他界で相続しました。
住む人がいなくなった実家をどうするか。
売る、貸す、残す。
判断の決め手やタイミングを考えれば考えるほど、迷いは深くなっていきます。
そんな中で、はっきり言えることがあります。「空き家は、持つだけで維持費がかかる」 という現実です。私の場合、空き家管理は4年間。その間にかかった金額は、約100万円でした。
この記事では、実家が空き家になった日から、片付けを進め、最終的に「貸す」を選ぶまでのリアルをまとめています。「実家をどうするか」で迷っている50代の方の、判断のヒントになればうれしいです。
「明日は実家に行かなくちゃ」から始まった空き家管理
「そういえば、冷蔵庫の中、そのままだ……」
実母の介護を始めて14年目。骨折をきっかけに、母は介護施設へ入居することになりました。施設への入居が、介護の一つ目の区切りだと思っていた私。実家が空き家になっても、のんびり片付ければいいと、正直、気楽に考えていました。
介護施設の入居日、手続きを終えて、ふと気になったのが、冷蔵庫の中身、出しっぱなしのゴミ、介護ベッドのこと。
「明日は実家に行かなくちゃ」そう思った瞬間から、空き家の管理が始まりました。
まさかこの先、4年間で100万円近くかかるとは、そのときは思いもよりませんでした。
空き家にしただけで起きた、思っていなかった変化
在宅介護から解放され、ほっとしたのも束の間。私は、母の面会がない日に、空き家となった実家に通い、片付けを始めました。
厳重に戸締まりした実家は、数日締め切りにしただけでもこもった感じに。ポストは郵便物やらチラシですぐにいっぱいになりました。
1か月ほど経つと、軒下にはハチの巣、雨戸の戸袋にはムクドリの巣。庭は雑草や落ち葉ですぐに荒れていきました。
行くたびに、何か起きていないかとドキドキする。
「家って、住まないと、こんなにも早く傷むんだ」
毎月の空き家通いと、介護施設への見舞い。その負担が、少しずつ重くのしかかってきました。
空き家になった実家を維持するために、実際に何をし、いくらかかったのか。
SERIES
シリーズ
まいこ
4人の子を育てる専業主婦から、実母の介護と看取りを経て、資格取得など迷走しながら50代からSNSに挑戦。Instagram(@maiko_books)で「50代読書主婦の惚れる言葉に出会える本紹介&選書」をテーマに、がんばる女性を応援する本や書店の売れ本情報を紹介している。
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