プロに教わるラク片づけ&掃除のひと工夫#3
まだ使う?もう手放す?プロが教える「捨てる基準&増やさないコツ」
なかなか捨てる決心がつかない、片づけたいけど物があふれている……。そんな悩みは、“物を手放すための基準”を知ることで解決します。上手に手放して部屋も心も軽やかさを取り戻しましょう! 2人のプロに捨てる基準&増やさないコツを伺いました。
nonpii / PIXTA
INDEX
教えてくれたのは、2人のプロ
岡田敏子(おかだ・としこ)さん
捨活(片づけ)アドバイザー。「持ち物ダイエット」という独自の整理・収納術を確立。著書に『スッキリ捨てる持ち物ダイエット』(枻出版社刊)など。
辻直美(つじ・なおみ)さん
国際災害レスキューナース。一般社団法人育母塾代表理事。阪神・淡路大震災で実家が全壊したことを機に災害専門看護師として活動。現在は講演や企業の防災コンサルをメインに活動中。
上手に物を手放すための“基本のき”
- 1年以上使っていない物は手放す
- 迷ったら第三者の視点で判断する
- これからの生活に必要か自問自答する
ラクしてキレイが続く家は防災にも強い!

定期的に片づけをしても、物は少しずつ増えていくもの。長く使っていない物を「いつか使うかも」と残しておけば、家はあっという間に物であふれてしまいます。
国際災害レスキューナースの辻直美さんはこう言います。
「“いつか使う物”は、一生使いません。置き続けることで空間を塞ぎ、転倒や災害時の避難を妨げる危険もあります。安全に暮らすためには、今の生活に不要な物は潔く手放すことが大切です」
とはいえ「まだ使える」と思うと決断が揺らぎます。辻さんは「1年以上使っていない物は捨ててよい」と提案。さらに「迷うときは部屋の写真を撮り、客観的に見てみましょう。物の多さを第三者の視点で確認でき、納得の判断ができます」といいます。
捨てる基準を知って、物が増えない習慣を身につけましょう!
一方、捨活アドバイザーの岡田敏子さんは「見た目は平気でも、実は劣化して使えない物も多い」と指摘します。特に薬や化粧品は気付かず使うと健康を損なうおそれも。
まずは、放置しておくと危ない物から処分を始めるのがおすすめ。危険を感じれば迷いが消え、無理なく捨てられます。次に、食器や調理器具など数の多い物に着手を。今の暮らしに合う数を決め、多過ぎる物は手放します。捨て方がわからずに放置していた物は、正しい捨て方を知ることで作業が進むはずです。
何を残し、何を手放すかは、これからどんな暮らしを送りたいかで決まります。さっそく、できることから取り入れて、物をため込まない暮らしを今日から始めましょう。
健康を害する可能性も!「身近にある実は危険な物」を捨てる
家の中には、見た目は問題なさそうでも、放っておくと危険やトラブルを引き起こす物があります。身近に潜む危険な物を見直し、安心して暮らせる空間に整えましょう。
開封済みの粉物はダニや酸化のリスクが。2週間以内に使い切る

開封後の食品は賞味期限前でもダニが発生したり酸化が進むなど、健康を害するリスクが。特にお好み焼き粉など、複数の素材を混ぜた粉物は虫がわきやすく、要注意。開封後は冷蔵庫に入れて2週間以内に使い切りましょう。(岡田さん)
古い薬は“毒”になることも。病院の処方薬は1回限りと心得て
病院の処方薬は、「同じ症状が出たとき用に」と溜めがちですが、古い薬は成分が変質して体に悪影響を及ぼすことも。処方薬は“そのときだけ”のものと心得て、回復後はたとえ薬が残っていても捨てましょう。(岡田さん)
電源コードのねじれやプラグのさびが発火を呼ぶことも!
床にコードが散乱していると転倒するリスクが高まります。安全を保つためにも延長コードはなるべく使わないのが正解。屈曲やねじれが直らないものやプラグがさび付いている場合は火災の原因になり得るので、一刻も早く処分を。自治体の分別に従って正しく捨てましょう。(岡田さん)
肌に触れる化粧品はカビや雑菌が大敵!1シーズン使い切りで

化粧水やアイシャドウなど、肌に触れる化粧品は、空気や手に触れるたびに雑菌が繁殖するので要注意。肌荒れを防ぐために、開封済みの化粧品は残量があっても1シーズンたったら処分しましょう。(岡田さん)
出番が少ない物を処分!「必要な物の数」を決める
「あら便利!」と衝動買いするのは物が増える要因です。また、食器などの台所用品は“いつか使うかも”と取っておかず、数を決めて処分することで収納も心もすっきりします。
来客用の食器は2客あれば十分。宝の持ち腐れにしない!

コロナ禍以降は大人数をおもてなしする機会も減少傾向に。来客用に取っておいた大量の食器は、今の暮らしに合わせて家族分とよく来る人の分だけ残してあとは処分しましょう。出番の少ないカップ&ソーサーは捨てて、マグカップで代用しても。(辻さん)
重い・大きい鍋は使いづらく怪我のもと
年を重ねると重い鍋は持ちにくく戸棚の奥で眠りがち。鍋がなくても、深型フライパンで煮る・炊くができます。鍋などの調理器具は重い物は処分して2個に絞りましょう。また収納は、重い物は下段、軽い物は上段にして災害対策を忘れずに。(辻さん)
食品ストックは数を決めると台所がスッキリ!災害時も安心です

袋麺やレトルト食品は使い切らないうちに賞味期限が切れがち。ストックは1人あたり7個までなどと決めておくと管理がラクになります。その際、いろいろなバリエーションの味を備えておくと、災害時にも食事の楽しみが。(辻さん)
子や孫用の大量の布団はカビの温床に。2組だけ残して処分
押し入れに布団を詰め込み過ぎると空気が循環しにくくなり、湿気がこもりカビの原因に。子や孫用の大量の布団は2組だけ残してあとは粗大ごみへ。もしも足りないときは、レンタルで対応すれば使用後のお手入れもいらずラク。(岡田さん)
捨てたいけど捨てられない…迷いがちな物は「正しい捨て方」を知る
「そろそろ捨てるべき?」「まだ使えるかも」と迷う物は、気持ちが整理できず手放しにくい。そんなときは、捨てる方法を工夫し気持ちを整理することで捨てる決心がつきます。
「〇〇専用」は使う機会が少ない。3パターン活用できない物は捨てる
〇〇用ピーラーや防災用品など“便利”をうたう専用道具は、使い道が狭く出番が少ないもの。例えば、調理から保存、盛り付けまで出来る耐熱ガラス容器のような「三用途」ある物だけ残す、と決めるとラクに捨てられます。(辻さん)
日本人形はお礼を伝えてお見送りを。ケースと人形は分けて手放す

長年保管していた日本人形は、分別方法がわからず手をつけられないまま放置しがち。ケースに入っている場合はガラスを外して資源回収に、中身は自治体の分別に沿って処分を。捨てる前に「ありがとう」と心の中でお礼を言うと気持ちの整理がつきます。(岡田さん)
大量の写真は見返すのも一苦労。厳選してアルバムに
思い出が詰まった大量の古い写真は、1回のイベントにつき10枚に絞るなど思い切って厳選を。残す写真は、アルバムにまとめて、見返しやすく。(岡田さん)
再生機のないビデオテープは廃棄

「いつか見よう」と期待して録画したVHSは、今では再生機が製造されておらず見られません。自治体の分別に沿って捨てましょう。本やCDは値段がつかなくても中古品店が引き取ってくれることがあります。(岡田さん)
物を増やさないために家電は買わずにレンタルで賢く使う!

物を増やさず暮らす工夫を続けてきた岡田さんが、67歳で新たに取り入れたのは、必要なときだけ借りられるレンタル家電のサービスです。
「年を重ねると、高価な家電を買ってもあと何年使うかと考えますが、レンタルなら必要なときだけ借りられて、毎月の費用も抑えられます。私は、水拭きもできる最新のお掃除ロボットを月3000円程度でレンタルしています」と岡田さん。
愛用しているのが「レンティオ」です。「サポート体制が迅速で、もし不具合があった際は窓口に連絡すればすぐに対応してもらえるので安心。最低レンタル期間を過ぎれば、商品の返却や購入もできます」
お掃除ロボットの他に、岡田さんはオーブンとトースターを処分し一体型をレンタル。空間も心も軽やかになったと言います。必要なときだけ借りられる仕組みは、50代からの世代にとって、賢い選択です。
最新モデルも!レンタルサービス「レンティオ」って?

月々数千円から最新家電が試せるレンタルサービスです。お掃除ロボットやドライヤーなど、3泊4日から手軽にレンタルできます。商品の種類や値段など詳しくは「レンティオ」のホームページで。https://www.rentio.jp/
※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年12月号を再編集しています。
取材・文=児玉志穂(ハルメク編集部)、イラストレーション=古谷充子
■「プロに教わるラク片づけ&掃除のひと工夫」をもっと読む■
#1:1日5分で片づく部屋に!プロが教える無理なくキレイに保つ仕組みづくり
RECOMMEND
関連コンテンツ
PICK UP
注目の記事
NEW
今週のアップデート