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50代、脳のゴミは「息」で捨てる#2
深呼吸で疲れは取れない?朝夜1分でスマホ脳疲労を解消する「毒出し呼吸」
イライラしたら深呼吸、実は半分間違い!? なんとなくの不調の原因は、スマホを見続ける現代人に足りない「一拍止まる力」かも。朝1分・夜1分の簡単習慣でスマホ脳疲労をリセット! 誰でも今日から実践できる「毒出し呼吸(4・8・8)」を解説します。
INDEX
教えてくれるのは、薬草研究家・織田 剛さん
おだ・たけし 株式会社フランスダイレクト代表取締役社長。ハーブティーなど植物関連商品の販売や植物に関連する情報を発信。フランス伝統薬草学に基づく「ハーブ・ファスティング(R)」を通じ、現代人の心身のデトックス(解毒)を提唱。著書に『脳のゴミは「息」で捨てなさい 1日1分で細胞から若返る「毒出し呼吸」の魔法』KADOKAWA(刊)
深呼吸は半分間違い?足りないのは「一拍止まる力」
前回は、スマホやAIの使い方によって起きる脳疲労をお伝えしました。今回は、その溜まった脳疲労を朝と夜のたった1分でリセットする「毒出し呼吸」の実践法をご紹介します。
朝、口の中がねばつくのは、夜のあいだに食べかすが残るからです。だから私たちは、毎朝、歯をみがく。汚れを、外に捨てる。歯みがきは、毎日のそういう習慣です。
脳にも同じことが起きています。前回見てきた「脳の食べかす」です。スマホの通知、AIによる終わらない判断。1日のうちに脳にもゴミが溜まります。
「脳の歯みがき」とは、この見えないゴミを、毎日捨てる習慣です。捨てる道具は、薬でも器具でもありません。あなたの「息」です。
吐く。吸う。止める。この吐く息が、あなたの脳に溜まったゴミを、外へ運び出します。脳のゴミは、息で捨てる。これが「毒出し呼吸」。
呼吸なら深呼吸をしている、そういう方も多いのではないでしょうか。
疲れたら、深呼吸。緊張したら、深呼吸。イライラしたら、深呼吸。深呼吸すれば、リラックスできる。子どもの頃から、先生や親から何度も言われてきたはずです。
はっきり言います。その助言は、半分しか当たっていません。私たちに足りないのは酸素ではありません。止まる場所です。
朝から夜まで、画面、通知、予定、返信、家族、仕事、また画面……。
私は深呼吸が悪いと言いたいわけではありません。現代人に足りないのは「もっと吸い込む力」ではなく、「吸ったあとに、一拍止まる力」 です。
目覚めの1分!スマホを見る前に布団の中で「息」を吸う
「朝がつらいのは、自分が怠けているからだ」。そう思っていないでしょうか。
けれど、怠けているのではありません。起きる前から、体がもう1日を背負っている。今日の予定、未返信の連絡、家族の用事。まだ始まっていない1日が、胸の上に乗っているのです。
そんな朝に、気合いはいりません。ふっと息を吐く。それだけで体は「急がなくていい」と受け取ります。
朝の毒出し呼吸の1分は、今日の最初の1分をあなた自身で持つ時間です。
目覚ましを止めた手で、スマホに手を伸ばさないでください。画面を裏返したまま、寝具の上で姿勢を整えます。背中を少しだけ伸ばしましょう。
【朝の毒出し呼吸】まず吐き切って8秒止める
それでは朝の「毒出し呼吸」のやり方を説明していきます。
STEP1 まず吐き切る
いきなり吸おうとしないでください。ふーっと、体に残っている息を全部、外に出します。吐き切ると、体は勝手に空気を求めます。
よくある失敗は、頑張って吸ってしまうことです。息は力んで入れるものではありません。空ければ、入るものです。
STEP2 4秒吸う
鼻からお腹がふくらむように吸います。完璧な腹式呼吸を目指さなくて構いません。ねらいは上手な呼吸ではなく、本来の自分の体に戻ることです。4秒は、正確でなくて構いません。ふんわり吸える長さが、あなたの4秒です。
STEP3 8秒、止める(ここが主役)
息を閉じ込めるのではありません。肩を上げない。顔をしかめない。
止めているあいだ、何を考えても大丈夫です。雑念が浮かんでも構いません。意識してほしいのは、息を止めるとき、体に空気を閉じ込めるイメージを持つことです。
ヨガでは、こうして息を保つことを「クンバカ」と呼びます。骨盤の底を軽く引き締めると、自然にできます。
8秒が苦しい日は5秒で構いません。我慢大会ではありません。息を止めるあいだに空気は胸の奥まで入り、戻る方向を体に残します。判断より速く、感覚が先に動きます。
この一拍が「毒出し呼吸」の肝です。
STEP4 8秒吐く
口を細くすぼめて、糸を出すように長く吐きます。細く、長く、一定に。ロウソクの炎を揺らさないくらいの吐き方です。
このとき、肩が落ちる人がいます。手が温まる人がいます。目の焦点が合う人もいます。どれか一つあれば十分です。
何も感じなくても失敗ではありません。体感には個人差があります。明日の朝に感じる場合もあります。
STEP5 3回くり返す
1回目は体に合図を送ります。「これから止まる」と体に教える呼吸です。2回目は、緊張がほどけ始めます。3回目は、自分の体に戻ります。さっきまで頭の中だけで動いていたあなたが、いまこの布団の中に座っていると気づきます。
これで、ちょうど1分です。4回、5回と増やさなくて構いません。朝の1分は入り口にすぎません。入り口は小さく軽く、戻りやすく。それが100日続く理由になります。
【夜の毒出し呼吸】吐くがメイン、今日のゴミをリセット
夕方になると、急に体が重くなる日があります。何か大きな失敗をしたわけではない。けれど、洗濯物を見るだけで疲れる。返信一つが重い。子どもの声も、パートナーの言葉も、少し遠く感じる。
「自分は冷たい人間になったのかもしれない」。そう思っていないでしょうか。でも、冷たくなったのではありません。ここまで頑張ってきた体が、もう静かにしたいと言っているだけなのです。
夜の「毒出し呼吸」の1分は、今日という日の汚れを布団に持ち込まないための時間です。
布団に入ったら、スマホを手の届かない場所に置きます。同じ部屋で構いません。ただし、腕を伸ばして取れる距離からは外します。
そして朝と同じく吐き切ったあとに「4・8・8(4秒吸う・8秒止める・8秒吐く)」の呼吸を3回。
夜は、吐く息をメインでやります。1回吐くごとに、今日溜まったゴミを、一つ、また一つ、外へ出していく。
朝は「止める」が大切でしたが夜は吐く、を最も意識しましょう。朝は「止める」、夜は「吐く」に気をつかう。
すーっと、長く吐く。そのまま体が必要なだけ吸う。止める。また長く吐く。
夜は「閉じる」時間です。日中は交感神経が立ち上がり、鼓動を速くして筋肉を硬くしてきました。これを切り替えるスイッチが、吐く息です。
吐く息が長くなると、心身をリラックス状態に導く副交感神経が立ち上がりやすくなります。心臓の音が遠くなる。肩が下がる。頭の中で開きっぱなしだった会議のタブが、一つずつ閉じていきます。
完遂しなくて構いません。途中で眠ったら、それで大成功です。眠るために始めた1分だからです。
3回数えるあいだに、まぶたが重くなる。「4・8・8」の最後の「8」を思い出せないまま朝になる。これが夜の理想形です。
※効果には個人差があります。試してみて合わない場合はおやめください。
※本記事は、書籍『脳のゴミは「息」で捨てなさい 1日1分で細胞から若返る「毒出し呼吸」の魔法』より一部抜粋して構成しています。
次回の記事では、イライラ・緊張・フリーズ、どうしよう!その場で一息「レスキュー呼吸法」を紹介していきます。
■50代、脳のゴミは「息」で捨てるをもっと読む■
#1:スマホを見ると窒息?「夕方クタクタ」の裏にある脳疲労
#2:朝夜1分でスマホ脳疲労を解消する「毒出し呼吸」
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