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【PR】知らなかった!聞こえを整えて前向きに生きる秘訣
最近「人との会話が疲れる」「聞き返しが増えた」ということはありませんか。実は聞こえは、単に音を聞くだけではなく、脳の働きや感情にも大きく関わっています。聞こえの大切さを長年研究する小川郁先生に伺いました。
「聞こえ」は気持ちとつながっている!?
お話を伺ったのは……

オトクリニック東京院長・慶應義塾大学名誉教授 小川郁(おがわ・かおる)先生
慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科にて聴覚障害と、それに関連するコミュニケーション障害について多くの研究成果を発信。同学教授職退任を機に聴覚障害に特化した「オトクリニック東京」を2021年に開設。臨床の現場から聴覚障害の問題を追究している。

みなさま、普段何気なく行っている「聞く」ということの仕組みをご存じですか? 「耳が音を聞いているのではないの?」と思うかもしれませんが、実は少し違います。
たとえば誰かに声を掛けられたとき、その段階では音はまだ空気の振動でしかありません。耳の中の蝸牛(蝸牛)といわれる器官が、空気の振動を電気信号に変換。その電気信号が脳に伝わることで、私たちはようやく「言葉」として受け止めることができるのです。
さらに、「聞く」ことで行われる脳の働きは、言葉の意味を理解することにとどまりません。たとえば、名前を呼ばれるのでも、好意を寄せている人の声で優しく名前を呼ばれれば「ホッとする」「うれしい」と感じたり、苦手な人の声なら「困ったな」と感じたりしますよね。同じ言葉であっても、声色や声のトーンで、私たちの感じ方は異なります。
「聞く」ということは、言葉を理解するだけでなく、喜怒哀楽などの感情にも深くつながっています。人と人とのコミュニケーションや関係性を維持するためにも、「聞こえ」はとても大切なものなのです。
つまり「聞こえ」は、脳や感情とも密接に関わっているのです。
「聞こえ」とQOL(生活の質)の密接な関係

では、もし耳の働きが衰えるとどうなるでしょうか。
「聞こえにくくて困る」というだけではありません。聞き取ることに余計な集中力が必要になるため、脳にも負担がかかり、日々の生活や人とのコミュニケーションにも影響してきます。
海外旅行でアメリカなどに行ったときを想像してみてください。私たちのように後から英語を学んだ人は、相手の話を一生懸命に理解しようとするため、大きな集中力を使います。1日中英語で過ごすと、ぐったりしてしまうこともありますよね。
聞こえの衰えでも、これと似たことが起こります。
相手の言葉が聞き取りにくいと、私たちは一生懸命に内容を理解しようと大変神経を使います。それが毎日のことになれば、知らず知らずのうちに脳に負担をかけ続けることになるのです。
また、声のトーンや話し方から、相手の感情もつかみにくくなるため、「この人は、今どう思っているのだろう」と不安も覚えてしまいがちです。
「聞こえる」ということは、単に会話が楽になるというだけではありません。聞き取ることに余計な力を使わずに済むことで、会話そのものを楽しんだり、相手との関係を深めたり、本来やるべきことに集中することができます。
私自身、20代の頃に薬の副作用で聞こえが難しくなったことがありますが、特に仕事で初対面の人と話すときには、「聞こえるかな」と不安や緊張を感じたのを覚えています。このように「聞こえ」は、私たちの毎日の活動や仕事のパフォーマンスなど、QOL(生活の質)にも大きく関わっているのです。
「聞こえ」の変化に気づきにくいワケ

これほど私たちのQOL(生活の質)と関係が深い「聞く」ということですが、残念ながら耳の衰えは自分でも周囲の人でも気づきにくいものです。
その理由のひとつ目は、耳の衰えは突然起こるものではなく、ゆっくりと徐々に進んでいくものだから。
私たちの耳は、会話で使う音(会話域)だけでなく、高い音や低い音など、普段は意識していないさまざまな音を捉えています。こうした「聞く力」は、30代頃から少しずつ弱まっていくといわれています。
また、その変化が始まる時期や進み方には大きな個人差があり、年齢だけで一律に「この歳になったら聞こえなくなる」というものでもありません。
少しずつ変化するために気づきにくく、「最近、聞こえづらいな」と自覚するのは、会話で使う音(会話域)が聞き取りにくくなってからということも少なくありません。
2つ目の理由は、聞こえの衰えは、本人にも周囲の人にも判断しにくいことです。
たとえば、後ろから「〇〇さん」と何度も声を掛けられているのに、気づかずそのまま歩いてしまったとします。本人は「呼ばれていた」こと自体に気づいていません。一方、声を掛けた側も「聞こえていなかった」のか「気づかなかった」のか、判断することはできません。
このように、聞こえの変化は本人にも周囲の人にも気づきにくいのです。
そして3つ目の理由は、本人が「聞こえているふり」をしてしまうこと。友人たちと楽しくおしゃべりをしていて、誰かが面白いことを言ってみんなが笑ったとき、自分だけよく聞こえていなかったら、どうしますか。
聞こえなかったことをわざわざ聞き返すのは気が引ける。場の雰囲気を壊したくない。そんな気持ちから、周囲の人に合わせてなんとなく笑ったり、そのままやり過ごしたりすることもあるのではないでしょうか。
こうして、本人は聞こえにくさを感じていても、周囲の人にはその変化が伝わりにくくなるわけです。
「聞こえ」の可能性――前向きに生きる秘訣

この先も「聞こえ」を維持できたら、どうでしょう。
人と話すときに「聞き取れなかったらどうしよう」と余計なプレッシャーや緊張を感じることも少なくなり、会話そのものを楽しめるようになります。聞くことに余計な力を使わずに済めば、趣味や外出、人とのコミュニケーションにも、もっと積極的になれるかもしれません。
実際に、私のクリニックに通う方からも、聞こえを整えたら「家に引きこもりがちだったのに、積極的に外に出て人に会うようになった」という声をよく聞きます。なかには「海外旅行をするために英会話を習い始めた」という方もいらっしゃいました。
「聞こえる」ようになることで、できることが増える。人とのつながりが増える。そして、毎日が少しずつ前向きになっていく。「聞こえ」は、そんなふうに人生の楽しみを広げてくれるものでもあるのです。
聴覚は、人と話すときはもちろん、音楽を聴いて楽しむときや、眠っている間も周囲の音を捉えています。私たちの生活を24時間支えてくれる、とても大切な器官です。
これからも自分らしく、いきいきと毎日を楽しむために、ぜひ一度、自分の「聞こえ」に目を向けてみてください。
人とつながり、好きなことを楽しみ、これからの人生をもっと自由に楽しむために、今の「聞こえ」を知ることから、始めてみませんか。
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※正確な聞こえの診断には専門医等を受診してください。
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