50代のふらつき・息切れは衰えサイン?見逃してはいけない体の変化8項目
始めるなら、いま!老化コントロール法#2
靴下を立ったまま履ける?4つの動作テストで「衰えサイン」をチェック
立ったまま靴下を履こうとして、思わずよろけた。「前はできたのに……」と感じたら、体を確かめるタイミングです。理学療法士・上村理絵さんが、片脚立ちや椅子からの立ち上がりなど4つの簡単テストを紹介。いまの体にある「衰えサイン」を確認します。
INDEX
教えてくれるのは、理学療法士・上村理絵さん

かみむら・りえ 通所介護事業所 リタポンテ株式会社 取締役。のべ38万人に生活期のリハビリを提供。理学療法士の立場から、高齢や心身に不具合があっても“自分らしい”生活を続けるために本当に必要なリハビリのあり方を追求している。著書に『老化はコントロールできる。1年後、5年後、10年後の自分のために』(清流出版)
「前はできたのに」に気づく、4つの簡単動作テスト
第1回では、日常の小さな変化から体の状態を知る「未病ポイント」をチェックしました。第2回となる今回は、実際に体を動かす「4つの動作テスト」でいまの体の状態を確かめてみましょう。
実際に動いてみると、
•思ったよりふらつくな
•前は届いていたのに届きづらいな
•楽に立ち上がれていたのに体が少し重く感じるな
といった変化が見えてきます。
ここでご紹介するのは、特別な器具がなくても行いやすい、シンプルな確認方法です。
ただし、どれも無理をして行うものではありません。ふらつきが心配な方は、壁や手すりのそばで行うようにしてください。不安がある場合は、ご家族と一緒に行うと安心です。
【テスト1】片脚立ちで30秒!フラつかずに立てる?

まずは、片脚立ちです。
まっすぐ立った姿勢から、片脚をそっと前に軽く上げてみましょう。このとき、余計な力が入りすぎないように意識します。
そのまま、どのくらい保てるかを見ます。30秒を一つの目安にします。ここで見たいのは、静かに立って体を支える力です。
片脚で立つためには、
•足元の安定
•股関節まわりの支え
•体幹の安定
•バランス感覚
これらがうまく働く必要があります。
•立ったらどのくらい揺れるか
•左右で差があるか
•どこに力が入りやすいか
を感じてみましょう。
そしてクセがないかも気にして見ます。
たとえば、
•肩に力が入る
•足の指がうまく使えていない
•骨盤が横に流れるように感じる
そんなふうに、気づけることがあります。
【テスト2】手を使わずに椅子からスッと立ち上がれる?

下半身の脚力と動作のまとまりを見ます。
何かにつかまらずに、椅子から立ち上がってみましょう。問題なければ、その動きを30秒の間に何回続けられるかを試してみます。このときの椅子座面の高さは、座ったときにひざがだいたい90度に曲がるくらいが目安です。
ここで見たいのは、
•下半身の力
•足裏で床を押す力
•上半身を前に運ぶ力
•立ち上がった後に姿勢を安定させる力
です。
そうした動きが、ひとまとまりになっているかを見ていきます。
•立ち上がれるが、回数が限られる
•立ち上がるときに反動をつけてしまう
•途中で疲れてできなくなる
•立った後にふらつく
といったことも大切な気づきです。
参考までに立ち上がりの回数を目安をお伝えすると、40代男性25~29回、40代女性23~27回、50代男性22~27回、50代女性20~24回くらいです。
ただし、これはあくまで参考値。回数は気にせず、自分がどんな立ち上がり方をしているかをチェックします。
立つときに、
•前に重心を運べているか
•足裏で床を押せているか
に目を向けます。
「できている」「できていない」に気づければ成功です。
【テスト3】体を前に傾けて元に戻れる?前後のバランスをチェック

腕を前に伸ばして、体を前に運んで戻すことができるかを見ます。この動作は、前後のバランスがうまくとれているかをチェックする「バランステスト」です。
・体の正面を壁に向け、足は肩幅に開きます。
・肩の高さで腕を前に伸ばしたときの指先が、壁から20〜30cmになるところ(足先の位置は腕の長さ+20〜30cm)に、壁と並行になるように立ちます。
・そこから、体を前へ傾けて壁に手をつきます。このとき、かかとは床についたままに。浮かさないように気をつけます。
・そこから元の姿勢に戻します。このとき、お尻が出ないように気をつけます。
ここで見たいのは、前へ体重を移しても、元の位置にしっかり戻ってこられるかどうかです。前へ重心を移すことにどのくらい余裕があるかを感じてみてください。壁からの距離は一つの目安になります。
それより前に立たないとこの動作をするのが難しい場合は、足首や股関節の動きが小さいのかもしれませんし、体幹が不安定なのかもしれません。あるいは、倒れそうな不安が先に出てしまっている心理的な理由が原因ということもあります。
【テスト4】目を閉じて足踏みすると、体はどちらにズレる?

この動作では、方向感覚を確かめます。自分の方向感覚や左右差のクセに気づくための方法です。
目を閉じて、その場でゆっくり足踏みをしていると、少しずつ向きが変わったり、立つ位置がズレたりすることがあります。きれいにまっすぐできるかどうかを厳密に判定するというより、「思っていたよりズレるな」「同じ方向にまわりやすいな」といった、自分の傾向に気づくことが大切です。
たとえば、
•目を閉じたとたんに不安が強くなる
•片側へまわりやすい
•前後左右にズレやすい
そんなときは、体の感覚に少し偏りがあるのかもしれません。ただし、めまいがある方や平衡感覚に不安がある方は、無理に行わないようにしてください。
大切なのは、できた回数より「どう動いたか」
実際に動いてみると、数字やチェックだけでは見えないことを感じたと思います。
気づけたら、以下の対応をしていきます。
•片脚立ちでふらつくなら、支える力やバランス感覚を強化
•立ち上がりで重さを感じるなら、脚力や重心移動を強化
•前に傾きにくいなら、前へ体を運ぶ余裕、体幹の軸の強化、下半身の可動域を広げる
•目を閉じた足踏みで体がズレやすいなら、姿勢を整え左右差を改善
いまの自分の体に気づけたら、後は「補う」「整える」。心身ともに無理なく続けることを実践していきましょう。さあ次の一歩です。
イラスト・池畠裕美
※効果には個人差があります。試してみて合わない場合はおやめください。
※本記事は、書籍『老化はコントロールできる。1年後、5年後、10年後の自分のために』より一部抜粋して構成しています。
次回の記事では、50代、1日1分から!キツい運動なしで老化対策「体整えワーク3選」をチェックを紹介していきます。
■「いますぐはじめる!老化コントロール法」をもっと読む■
#1:老化のサイン「未病ポイント」30秒セルフチェック
#2:「動ける体」を確かめる4つの簡単動作テスト
#3:キツい運動なしで老化対策「体整えワーク3選」
もっと詳しく知りたい人は、上村さんの書籍をチェック!
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