55歳・95kg、運動嫌いの私がダイエットのため「28万円」を払った理由
50代からのカラダづくりで人生が変わる#1
「最近、仕事が減った?」55歳・95kgの私が40kgダイエットを決意
55歳で体重95kgになったキャリアコンサルタント・柴田登子さん。50代に入り、体の不調だけでなく、なぜか仕事の依頼まで減少。「年齢のせい」と思っていた彼女が自分自身を振り返り、40kg減量を決意するまでの転機を紹介します。
INDEX
教えてくれた人:柴田登子さん
しばた・たかこ キャリアコンサルタント・研修講師・公認心理師。企業・自治体・大学などでキャリア形成支援、メンタルヘルス、コミュニケーション研修に多数登壇。キャリア面談は年間延べ700名以上に上る。
出生時4150g!子どもの頃からずっと「太っていた」
この世に生まれ落ちた瞬間の体重、4150g。出生時に3000gを超える赤ちゃんがめったにいない令和の現代からは考えられないほど大きな子だった私。そのままずっと「肥満児」のレッテルを貼られ続けて大人になりました。
それ以降も成長を続け、55歳でなんと95kgにまで到達。「100kgを超えるには才能がいる。人はそこまで太れるものではない」と誰かが言っていましたが、だとしたら私は太ることに関してはかなりのエリートなのでしょう。
昭和の頃の大阪府の小学校は、標準体重を2割超えた児童の親に「肥満の手紙」というものを渡していました。他の子と同じような標準体形になるまで、食事に気を付けたり運動させたりしなさい、というものです。
「お前、また肥満の手紙もらったんやろ」と容赦なくはやし立てる男子。それに対してカラダが大きいのをいいことに、にじり寄ってにらみを利かせ相手を威圧しビビらせる。そんな女ボスさながらの貫禄たっぷりな小学校時代でした。しかし一方で男子にはやし立てられるのが、苦痛で仕方なかったのです。
50代で異変…体が重い、眠れない、疲れが取れない
とはいえ、カラダが大きいぶん「丈夫」というメリットもありました。風邪をひかない、ひいたとしても食欲は常に旺盛なのですぐに治ってしまう。ある意味それが、見た目もよくない、運動もできないという私が唯一自信を持てる点でもありました。
それは大人になっても変わることなく、たとえ残業が立て込んでも、徹夜が続いても朝が来ればシャキッと会社に行ける。骨折もしたことがなければ手術の経験は虫垂炎だけ。
しかし、それも寄る年波には勝てない、と感じるようになったのが50歳を過ぎてから。たとえ95kgあっても、それまでは自分のカラダが「重い」と認識していませんでした。
しかしなぜか「重だるい」と感じるようになり、これまでも機敏に動くタイプではありませんでしたが、どんどん動くのが面倒になってきました。
それと同時にこれまで感じたことのなかった肩こりや腰の痛み、関節の痛みが次々に襲ってきたのです。
風呂に入っても、鍼を打っても全然効かない。だけどそれは「加齢」の問題、そういうお年頃なのであって太っているせいではない。私はのんきにそう考えていました。
50歳を過ぎて押し寄せてきたのはカラダの痛みだけではありません。
睡眠の質がどんどん下がってきたのです。とにかく寝つきが悪く、ベッドに入ってもなかなか眠れないし、夜中に何度も起きてしまう。どんなに長時間寝ても、朝起きたときに疲れが取れていないと感じることはしょっちゅう。なのに二度寝もできない、など「眠ること」がカラダの回復につながっていないと感じるようになりました
「私ってこんな性格だった?」気持ちまでネガティブに
カラダのあちこちが痛い、睡眠の質が悪い、という状態が続くと、気持ちもどんどんふさがってきます。とにかく朝起きてもすっきりしていることがないので、いつも起き抜けはモヤモヤしている、朝なのになぜかネガティブな気持ちが続く、そんな日が続いていました。
そうなると仕事をしていても、誰かと話していてもネガティブになっている自分がいました。
以前だと「まぁそういうこともあるよね」と軽く流せるようなことにいつまでもクヨクヨする、ちょっとした他人の発言にことのほか傷ついたりする。「どうせもう年だし」などと自己否定的になる。
「私ってこんなに悲観的な性格だったっけ」と思い始めたのもちょうど50歳を過ぎたあたりでした。
キャリアコンサルタントや公認心理師として、普段から人の悩みを聴くのが仕事なのにこれではまずい。誰かを支えるには自分を強く保っておくのは必須。それなのに日々ネガティブでいると仕事にならない。そう焦る気持ちがかえって心をざわつかせていました。
太っているということは、カラダの健康だけでなく、精神的な健康にも暗雲を立ち込めさせるのだと自分の身をもって理解しました。
仕事が減った理由は年齢だけじゃない? 初めて自分を振り返った
私このままでいいのだろうか。なんだか最近仕事の依頼が減っているような気がするし。でもそれは年齢的なもので、あと数年で現役を退くところまできていたら誰でもこんな感じなのかも。そう考える毎日でした。またもや都合の良い「年齢」という言い訳をここでも駆使していたのです。
にもかかわらず、周囲を見渡せば自分と同世代、あるいは少し年上の講師はたくさんいて、体力の限界などあるはずもない、とばかりにハツラツと活躍しているのです。
ある年の4月、毎年新入社員研修で大忙しのはずなのに、なぜかあまり依頼が入らないことがありました。いつもの通り「年齢」のせいかもと言い訳する傍ら、なぜ自分だけヒマな4月を過ごしているのだろう、と改めて考えてみたのです。
そもそも、新入社員研修とは自己管理やマナーをレクチャーするもの。それを語る講師が95kgもあれば「あなたこそ自己管理しなさい」と言われかねない。また、太っていれば服装も乱れやすいしおしゃれをする気も失せていた私。
これもマナーを語る資格なし。講師としての信頼感も説得力もあったものではない。そりゃ仕事も減るわ、と反省要素が次から次へと出てきます。
そういえば、ひっきりなしに依頼の来る講師はみな標準体型かそれより細身。さらに映像教材に登場する講師は誰もがかなり身なりがきちんとしている!
研修講師は人前に姿をさらす仕事です。確かに専門性やトークスキルがあったから、なぜか私もこの業界に飛び込んだけど、生き残るためにはある程度見た目を何とかすべきなのでは?
人に成長を促す仕事をしていて自分自身が太っている、つまり自分に甘い人間であれば、誰もその人の言うことなど信用しないのでは、と自分に問いかけ始めました。
さらにその焦りに拍車をかけたのがもう一つの仕事、カウンセラーとしての信頼性についても振り返ってみたときです。
心理相談やキャリア面談での「最近メンタルが不安定で」という声に対し「カラダを動かせば心もほぐれて楽になりますよ」などとアドバイスをしている私。
その人が95kgというのも「あなたこそカラダを動かしてないのでは? そんなのでメンタル安定しているの?」と思われても仕方がありません。
すべての人がそうとは言い切れませんが、私自身カウンセリングをしていて「やっぱり太っている人ってメンタルが弱っている人が多いなぁ」と感じることは多々ありました。だからこそ、そういう人に向き合う自分が並外れて太っているのはダメだろう!
長く働きたい、人生を楽しみたい、55歳で減量を決意
働くだけじゃない。人生100年時代、折角のリタイア後の人生を気兼ねなくエンジョイすることができないほど、歩けない、動けないカラダになってしまったらどうしよう。
痩せねば、鍛えねば。
55歳になる直前、誰もがセカンドキャリアを考え始める年齢に自分もなってみて、できないこと、やらないことが増えたことを整理したら「少しでも長く働きたければ、人生を楽しみたければ痩せたほうがよいのでは」と思い立ったのです。
これが私の、ダイエットに向かう第一歩でした。でもどうすればよいのでしょうか? この年齢からでも痩せられるの? そんな不安がよぎりました。
※本記事は、書籍『50代からの、人生を変えるカラダづくりー仕事もライフスタイルも、充実し続けたいあなたに』より一部抜粋して構成しています。
※この記事は著者の実体験をもとに構成しています。サービスや環境の適性には個人差があります。
次回は、運動嫌いだった柴田さんが、なぜ28万円を払ってパーソナルトレーニングに挑戦したのか。40kg減量につながった「続けられる仕組み」を紹介します。
■「50代からのカラダづくりで人生が変わる」をもっと読む■
#1:「最近、仕事が減った?」55歳・95kgの私が40kgダイエットを決意
#2:55歳・95kg、運動嫌いの私がダイエットのため「28万円」を払った理由
#3:40kg痩せて実感!50代ダイエット成功の秘訣は、「ジム」の選び方
もっと知りたいあなたは

『50代からの、人生を変えるカラダづくりー仕事もライフスタイルも、充実し続けたいあなたに』柴田登子・著(叢文社刊)
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