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- 中村久子|3歳で手足切断。9歳で失明。闇夜での決意
【1】の続き…3歳で病気のために両手足を失うも、すさまじい努力と強い精神で、家事も仕事も自分で切り開いて生き抜いた女性、中村久子さん。四肢、そして視力を失い、激しい痛みと深い失望の中、生きることを諦めなかった母と娘の幼少期に迫ります。
手足が壊死…切断を悩む両親の目の前で
久子さんは明治30年、高山の畳職人の長女として生まれました。2歳の冬、「あんよが痛いよう、痛いよう」と泣き叫び、下された診断は「特発性脱疽(だっそ)」。血流障害で手足が壊死してしまう難病で、「切断手術をしなければならぬ。しかし生命は保証できない」と宣告されます。うろたえた両親が手術を決断できずにいる間も、小さな手足は高熱で黒くただれてゆきました。
ある日、久子さんのけたたましい泣き声に、母が駆け付けると、傍らに...
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