50代のジュエリーリフォーム体験記(後編)

母の形見の指輪をリフォーム、総額は?「売らなくてよかった」と思えた理由

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母の形見の指輪をリフォーム、総額は?「売らなくてよかった」と思えた理由
大きかった立て爪をリフォームし、シンプルで使いやすいデザインに

地元の宝石店を選び、30万円台後半だったリフォーム費用は下取りを活用して15万円以下に。お店選びの決め手や実際にかかった費用を公開。完成した指輪を手にしたとき、私の心に起きた思いがけない変化とは?

私がリフォーム店選びで重視した3つの安心感 

査定の様子

リフォームをすると決め、私が訪れたのは3店舗です。

  • 百貨店内にも店舗がある老舗ジュエリーリフォーム店の分店
  • 工房を併設したジュエリー専門店
  • 今住んでいる地元商店街の宝石店

最終的にお願いしたのは地元商店街のお店でした。決め手は3つあります。

1つ目は、その場でデザイン画を描いてくれたこと。

私が「シンプルで飽きのこないものがいい」と伝えると、石の配置や大きさを考えながら、その場でイメージ図を描いてくださいました。完成後の姿が現物とそれほど変わらないことでリフォームで後悔しないという安心感が増しました。

2つ目は費用が明確だったこと。

「今のプラチナ相場だとこれくらい」「サイズアップにはこれくらい」と根拠を示しながら説明してくれたので、何にいくらかかるのかがわかりやすかったです。

そして3つ目は下取りの提案でした。

使わなくなった古いジュエリーを下取りに出し、その分をリフォーム代に充てられると教えてもらいました。

眠ったままのアクセサリーも活かせるのがうれしかった。査定に行くときはジュエリーを全部持っていくといいと思います。本物かの鑑定もしてもらえるし、下取りに向いているものと向いてないものがあることも知りました。

30万円台が15万円以下に?リアルな費用を大公開

私の場合の費用は次の通り。

  • 石を載せる台座 約22万円
  • サイズ変更などの加工費 約10万円
  • その他リフォーム関連費用 約5万円

見積もりの総額は30万円台後半でした。ただ、使わなくなったジュエリーを数点下取りに出したことで、その査定額をリフォーム代に充てることができ、実際に支払った金額は15万円以下になりました。

予算は30万円以内と考えていましたし、サイズが合わず使っていなかった指輪の下取りの相談も一緒にできたため、納得できる形で進めることができました。

もしリフォームを考えているなら、下取りできるジュエリーがないか相談してみる価値はあると思います。

普段使いできる。でも母らしさは残したかった 

普段使いできる。でも母らしさは残したかった 

私が希望したのは次の3点でした。

  • シンプルで飽きのこないこと
  • 将来、娘たちが使うときにリフォームしやすいこと
  • 元の指輪の面影を残すこと

せっかく母から受け継いだので、大きなデザイン変更はしたくなかったのです。完成した指輪は友人とのランチにも気軽に着けていけるデザイン。派手すぎず、それでいて母の指輪だったことも感じられる仕上がりになりました。

完成まで約1か月半。出来上がった指輪を見た瞬間、思わず口に出たのは、「今から着けて帰りたい」というほどしっくりくるものでした。台座を小さくした指輪は使いやすく、普段から身に着けたくなりました。

あのまま空き缶にしまい込んだままにしなくてよかった 。帰り道の夕日に輝く指輪にときめきました。

「許された気がする」指輪がくれた最高の安心感

「許された気がする」指輪がくれた最高の安心感

リフォーム前には想像していなかった変化がありました。それは、指輪を着けると安心することです。

母とは介護中にもめることもありました。介護から早く解放されたいと不謹慎な思いも持ちました。だから、リフォームして指輪を着けることにどこか後ろめたさがあったことも事実です。

でも大きな台座を外したことで、不思議と母が「しまっておくよりたくさん身に着けて楽しみなさい」と話しかけてくれるような気がするのです。

左手に夫からの婚約指輪。右手には母の形見の指輪。お店の方に「両方着けるなんて変ですか?」と聞きました。

すると、「大丈夫ですよ。今は両手で楽しむ方もたくさんいますし、着け方は自由です。好きなように楽しんでください」と言われました。

その言葉がうれしくて右手薬指サイズの指輪にしました。

実は20代の頃、この指輪を60歳の誕生日に買う両親を見て、「なんでこんな高い買い物をするんだろう」と不思議でした。

旅行にもブランド品にも興味がなかった母。それほど着ける機会もない宝石にお金を使う意味が、当時の私にはわからなかったのです。

でも今ならわかります。母は60歳という人生の節目に、自分へのご褒美を買ったのだと思います。そして父は、それを贈ることがうれしかったのだと思います。

指輪そのものに価値があるのではなく、その指輪を買えるところまでがんばって生きてきたことに価値があったのです。両親にとっては人生の記念だったのでしょう。

今はこの買い物をした父と母を尊敬しています。身に着けなくても持っているだけで幸せ。そんな心を満たす買い物をする両親を素敵だなと思いました。そして私は、この指輪を売らなくてよかったと心から思いました。

娘たちに譲るときの希望はありません。売ってもいいし、リフォームしてもいい。

私が残したいのは亡き父と母の想いです。高度経済成長期を働き抜き、私を育ててくれた父と母。この指輪は二人の人生の象徴だと思います。娘たちには、そのことだけ伝えたいと思います。

モノより思い出の50代。一緒に歩む指輪へ

モノより思い出の50代。一緒に歩む指輪へ

もし今、自分のために高額な指輪を買うかと聞かれたら、おそらく買いません。今の私は物よりも思い出を大切にしたいと思っているからです。だから旅にも挑戦しています。

でも母の石だけは受け継ぎたいと思いました。そのための費用なら払いたいと思いました。タンスの中にしまったまま終わらせなくてよかった。

母の形見を、今の自分が使える形に変えられて本当によかった。これからもこの指輪と一緒に、たくさん出かけたいと思っています。

ジュエリーリフォームを考えている方へのチェックリスト

□ お店は2〜3店舗比較する
□ 売却査定も取ってみる
□ 家族に同行してもらう
□ 最終的にどう使いたいかを決める
□ 持っているアクセサリーは全部持参する
□ 下取り活用について相談してみる
□ ネットだけで決めず実店舗へ足を運ぶ
□ 完成後のイメージをデザイン画で確認する 

私の体験が、同じように形見のジュエリーを前に迷っている方の参考になれば幸いです。

まいこ

まいこ

4人の子を育てる専業主婦から、実母の介護と看取りを経て、資格取得など迷走しながら50代からSNSに挑戦。Instagram(@maiko_books)で「50代読書主婦の惚れる言葉に出会える本紹介&選書」をテーマに、がんばる女性を応援する本や書店の売れ本情報を紹介している。

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