65℃を超える『非常に熱い飲み物』に注意!食道がんリスクを高めるNG習慣チェック
その一口が引き起こす「健康負債」#2
1日2杯の甘い飲み物が危険?若年性大腸がんリスクが2倍跳ね上がる理由
仕事中や休日に何気なく飲む「甘いドリンク」。実は1日2杯飲み続ける習慣が、腸の環境を脅かしている可能性が。気になる大腸がんリスクや0kcal飲料の裏側、水やお茶へ自然にシフトする工夫をDr.パンダさんが伝授します!
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教えてくれるのは、医師・Dr.パンダさん
どくだーぱんだ 患者と向き合う中で、医学や健康に関する情報の受け取り方の重要性を実感し、YouTube「やさしい予防医学チャンネル【医師解説】」で発信を開始。生活習慣、予防医学、食事、医療に関する一般的な情報を、わかりやすく解説している。著書に『毎日の小さな習慣が病気をつくる ヤバい健康負債』あさ出版 刊
※本記事は、書籍『毎日の小さな習慣が病気をつくる ヤバい健康負債』より一部抜粋して構成しています。
毎日飲む「甘いドリンク」に潜む、実は怖い危険とは?
前回は朝食の定番「加工肉」と大腸がんの関係を解説。今回は、日頃なにげなく飲んでいる「甘いドリンク」の腸への意外な影響を紐解いていきます。
「砂糖入り飲料」 は多くの人が日常的に摂取している飲み物の一つです。
代表例として、砂糖を加えた炭酸飲料、エナジードリンク、スポーツドリンク、甘く味付けされたコーヒーや紅茶などがあります。100%果汁ジュースも砂糖を加えていない場合がありますが、液体として糖質を摂りやすいため、飲みすぎには注意が必要です。
仮に1日2000kcalを目安に考えると、「砂糖」によって摂取するカロリーは、まず全体の10%未満に抑え、可能であれば5%未満を目指しましょう。これは、1日あたりの砂糖摂取量に換算すると、5%で約25g、10%で約50gになります。しかし、多くの人は無意識のうちに、この推奨摂取量を超えてしまっています。
つい習慣の1日2杯で、がんリスクが2倍に!?
砂糖入り飲料の摂取は、若年性大腸がんを含む大腸がんのリスク上昇と関連する可能性があると報告されています。ただし、大腸がん全体との関連については、研究間で差があり、今後の検討が必要です。
ここでは、そのうち若年性大腸がんに注目した研究を紹介しましょう。過去の研究では、米国の女性約9万5000人を対象に、砂糖入り飲料の摂取量と50歳未満で発症する若年性大腸がんとの関係が調べられました。
研究の結果、成人期に砂糖入り飲料を1日2杯以上飲む女性は、週1杯未満の女性に比べて、若年性大腸がんのリスクが2倍以上高いことが報告されました。また、13~18歳の思春期に砂糖入り飲料を多く飲んでいた人でも、将来の若年性大腸がんリスクが高まる傾向が示されています。
ただし、これらは主に観察研究であり、「砂糖入り飲料を飲むと必ず大腸がんになる」という意味ではありません。砂糖入り飲料を多く飲む人では、肥満、糖尿病、運動不足、食事内容の偏りなど、ほかのリスク要因も重なりやすいためです。
なぜ危険?「砂糖」が大腸へダメージを与える理由
では、なぜ砂糖入り飲料で大腸がんリスクがアップするのでしょうか。その原因を説明していきましょう。
砂糖入り飲料は、非常に多くの糖分を含んでいます。例えば、500mLのソーダには約50g前後の砂糖が含まれることがあります。こうした飲み物を日常的に摂取すると、血糖値が急上昇しやすくなり、長期的にはインスリン抵抗性が起こりやすくなります。インスリン抵抗性が進むと、2型糖尿病や高インスリン血症につながります。
砂糖入り飲料はカロリー密度が高い一方で満腹感を得にくいため、総摂取カロリーが増えやすく、肥満につながりやすい飲み物です。肥満、特に内臓脂肪の増加は、大腸がんの重要なリスク因子の一つです。つまり、砂糖入り飲料は、糖尿病、肥満、慢性炎症など複数の経路を通じて、大腸がんリスクに関わる可能性があります。
「カロリーゼロなら安心」と思っていませんか?
近年、0kcalを謳う飲料が増えてきました。炭酸飲料、スポーツドリンク風の飲料、甘いコーヒー飲料などにも、「カロリーゼロ」「ノンカロリー」「糖類ゼロ」と書かれた商品を見かけることがあります。
では、こうした飲料は本当に健康によいのでしょうか。
まず知っておきたいのは、「0kcal」と表示されていても、必ずしも完全にカロリーがゼロという意味ではないことです。日本の栄養表示では、飲料の場合、100mLあたり5kcal未満であれば「ノンカロリー」「カロリーゼロ」と表示することができます。つまり、表示上の「ゼロ」は、厳密な意味でのゼロではなく、一定基準より少ないという意味でのゼロなのです。
また、0kcal飲料の多くには、砂糖の代わりに人工甘味料や非糖甘味料が使われています。代表的なものには、アスパルテーム、スクラロースなどがあります。これらは砂糖よりも少量で強い甘味を出せるため、カロリーを抑えながら甘さを感じられる利点があります。
毎日砂糖入り飲料を飲んでいる人が、いきなり水や無糖のお茶に切り替えるのが難しい場合、0kcal飲料を一時的な置き換えとして使うことは、砂糖の摂取量を減らす助けになるかもしれません。ただし、ここで注意したいのは、0kcal飲料を「健康飲料」と考えすぎないことです。
もう一つの問題は、0kcal飲料を飲み続けることで、「甘い味」に慣れたままになりやすいことです。カロリーが少なくても、強い甘味を日常的に摂っていると、甘い飲み物や甘い食品を欲しがる習慣が残りやすくなります。結果として、飲み物ではカロリーを抑えていても、間食や食事全体で甘いものを摂りすぎてしまう可能性があります。
無理なくシフト!「やめる」ではなく「減らす」コツ
毎日砂糖入り飲料を飲んでいる人は、いきなり完璧を目指さなくて構いません。最初は、砂糖入り飲料を0kcal飲料に置き換えるだけでも、糖分摂取を減らす一歩になります。
次に、0kcal飲料の頻度も少しずつ減らし、水、無糖のお茶、炭酸水、無糖コーヒーなどに慣れていきましょう。最終的には、「喉が渇いたら甘い飲み物」ではなく、「喉が渇いたら水かお茶」という習慣に変えていくことが理想です。
0kcal飲料は、砂糖入り飲料よりは糖分を減らせる選択肢です。しかし、「カロリーゼロだからいくら飲んでもよい」というものではありません。水分補給の基本は、やはり水や無糖のお茶です。甘い飲み物は、砂糖入りであってもカロリーゼロであっても、日常の中心ではなく、たまに楽しむものとして位置づけるのがよいでしょう。
参考文献
・https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33958435/
・https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37438466/
・https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20693348/
※本記事は、書籍『毎日の小さな習慣が病気をつくる ヤバい健康負債』より一部抜粋して構成しています。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、特定の臨床的診断や治療を代替するものではありません。
次回の記事では、「熱いものが好きな人は注意!食道がんリスクがわかる危険度チェックリスト」を紹介していきます。
■その一口が引き起こす「健康負債」をもっと読む■
#1:朝食の定番でがんリスク!?大腸がんと関係する「あの食材」
#2:1日2杯飲むと危険?甘いドリンクと大腸がんの意外な関係
#3:熱いもの好きは注意!食道がんリスク「危険度チェックリスト」
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