『介護未満の父に起きたこと』を書いて

ジェーン・スーさん、介護未満の父のサポートは「終わらないロックフェス」

ジェーン・スーさん、介護未満の父のサポートは「終わらないロックフェス」

公開日:2026年06月02日

ジェーン・スーさん、介護未満の父のサポートは「終わらないロックフェス」

ラジオパーソナリティ・コラムニストのジェーン・スーさんは、ひとりで暮らす80代の父との5年間を著書『介護未満の父に起きたこと』(新潮新書)に綴っています。本格的な介護を前にして、親のケアに対する心構えについて聞きました。

 

ジェーン・スーさんのプロフィール

1973(昭和48)年東京都生まれ。コラムニスト、ラジオパーソナリティ。大学卒業後、会社勤めを経験。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」、ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」のMCを務める。著書に『私がオバさんになったよ』(幻冬舎刊)、『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社刊)、『へこたれてなんかいられない』(中央公論新社刊)など多数。

父には“ビジネスライク”に接することに

ラジオパーソナリティ、コラムニストとして活躍するジェーン・スーさん。「老人以上、介護未満」とスーさんが呼ぶ、80代でひとりで暮らす父の介護予防の5年間(取材時87歳で進行中)を綴ったのが本書です。

80代としては心も体も元気でも、日々できないことが増えていく父のこれからを案ずるスーさんは「父が精神的・肉体的に健やかなひとり暮らしを一日でも長く続ける」という目標をまず立てます。そして今できること・できないことをリストアップ。できないことのサポートと対策を進めていくことに。しかし、

「親娘だと『なんで言うことを聞けないの』とどうしても感情的になって怒ったり、ぶつかったりします。そこで父の人生と自分の人生の境界線をきちんと引いて“ビジネスライク”に接することにしました」

父は来日大物アーティスト、自分はイベンター

この取り組みを「終わらないフジロックフェスティバル」に見立てたスーさん。父は来日大物アーティストのミック・ジャガー、自分はイベンター。お世話される側とする側でなく、プロジェクトの成功を目指すメンバーであり、主人公はあくまでも父と意識付けていきます。

とはいえ、せっかく決めたことを続けてくれなかったり、忘れてしまったり、トライ&エラーの繰り返し。それでも24歳のときに母を亡くしたスーさんは「もっとやってあげればよかったと娘として後悔はしたくない」と語ります。

「まだ早いとか直視したくないとかあると思いますが、まず話してみることから始めれば、楽しく暮らせる時間が増やせると思います」

ジェーン・スーさんの著書

ジェーン・スーさんの著書

『介護未満の父に起きたこと』、新潮新書、990円

取材・文=原田浩二(ハルメク編集部)、撮影=鈴木真弓(人物)、masaco(本)

※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年11月号を再編集しています。

 

HALMEK up編集部
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