松嶋菜々子!忙しい女優業と母親業を両立する秘訣
2020.07.122019年10月17日
中山美穂が体当たり演技で見せた新境地とは?
女優・中山美穂が知的セクシーな大胆演技に挑んだ理由
十代の頃からショービジネス界で活躍してきた女優・中山美穂さん。当時から今に至るまで変わらぬ美貌で、映画やドラマなど多方面に活躍中です。今回は大胆演技が話題となる映画の裏話や、女優業への展望をうかがいました。
中山美穂さんの知的セクシーな大胆演技が話題の映画とは?
中山美穂さんの新作映画は、松尾スズキ監督作「108~海馬五郎の復讐と冒険~」。
脚本家の海馬五郎(松尾スズキ)が、妻で元女優の綾子(中山美穂)の浮気を疑い、妻のSNSについたイイネの数108と同じ数の女性と浮気をしようと七転八倒する奇想天外な大人のコメディ映画です。
中山さんはセクシーなシーンからアクションシーンまで、今まで見たことがないような大胆演技を披露。そんな中山さんに、まずは本作の役について、また女優としての生き方についてお話を伺いました。
「中山美穂」をイメージして描かれた脚本に感動!
――映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』(以下『108』)では、主人公の海馬五郎(松尾スズキ)の妻の綾子(中山美穂)を熱演されていますが、海馬の妻への浮気の仕返しがとても突飛ですね。これまでの中山さんの出演作の中には見られなかった映画ですが、どういう経緯で出演することになったのでしょうか?
中山美穂(以下、中山)
以前、松尾スズキさんと同じドラマに出演したとき、一緒のシーンはなかったのですが、監督も含めて食事をご一緒する機会がありました。
そのときに映画の構想を聞きました。聞いているだけでもゲラゲラ笑ってしまって、すごく面白そうだったので、「できれば私も関わりたいです」とお伝えしたら、数か月後に台本が届きました。それが『108』です。
台本を読み進めていくうちに「綾子の役は、私をイメージして書いてくださったのかな?」と思うところがありました。私は現役の女優ですが、綾子は元女優ですから共通点はありますし、もともと松尾さんに演じたいとお伝えしていたので「中山美穂が演じるなら」という視点があったと思います。それがとてもうれしかったですし、とにかく台本が面白かったんです!
「このシーンはどうやって撮影するんだろう」という場面が多く、セリフもト書きも設定も……すべてがぶっ飛んでいて(笑)。それでいて文学的な要素もあり、読み物としても楽しめました。もう。クラインクインが待ち遠しかったくらい!
クール&セクシーに演じた役柄で大人の極上コメディが完成
――綾子という女性はどういう人だと捉えて演じていましたか? 中山さんとの共通点や共感するところはありましたか?
中山
綾子の行動は何が真実で何が嘘がわからない。海馬の妄想かもしれないという展開なので、はっきりしたキャラクター設定をして演じるというより、海馬が「妻は浮気をしているに違いない!」と狂気に追いつめられていく中で、テンションが高めの海馬とは対照的に、クールにセクシーに見えるように演じました。
松尾監督からも「優しく語りかけるけど、海馬には“怖い”と感じられるように演じてほしい」と言われました。監督とリハーサルを重ねて、一緒に役を作り上げていった感じです。
―完成した映画『108』を見た感想は?
中山
最高に面白かった。ずっとゲラゲラ笑っていました。私が出ていないシーンの中でも、前半の突然ミュージカル調になるシーンやオーディションのシーンなど、演出も役者さんの演技も完成度が高くて感動しました。
特に、「女の海」という男女が入り乱れるシーンがあり、台本を読んだとき、スタッフさんに「これって撮影可能なの?」と確認したことがあったのですが、映画では想像を絶する仕上がりになっていて、何もかも規格外でした。多くの方に見て確かめてほしいですね(笑)。
ただのオバサンはいや!年を重ねることを個性に変えていきたい
―今回の仕事を経て、女優として得たものは?
中山
自分の演技の幅を広げられたと思います。すごく笑えるコメディだけど、笑わせる芝居ではないところで笑わせる難しさを感じました。すごく真面目なシーンで真面目に芝居をしているのに、観ている方は面白くて笑ってしまう……。「こういう笑いもあるんだ」と学びになりました。これは松尾スズキ監督の才能、センスがあるからこそできたことだと思います。
―綾子が「ただのオバサンに戻りたい」と言うシーンがありますが、彼女の心境は理解できますか?また中山さん自身、年齢を重ねることへの不安などはありますか?
中山
その綾子のセリフ には同意はできないですね。綾子の言う「ただのオバサン」は、今のいろいろなしがらみから解放されたいという願望からくるものかもしれませんが、私が努力をやめたら本当にオバサンになっちゃうじゃないですか(笑)。
確かに「ただのオバサン」になれば、楽な面もあると思うのですが、私はまだ女優として生きたいので、女優としての自分を守っていきたいです。
でも、年齢はただの数字だと捉えているので、年齢を受け入れるといことに抵抗はありません。年を重ねるのは自然なことですし、年齢を自分の味というか「個性」にしちゃえばいいと思っているんですよ。
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映画データ
映画『108~海馬五郎の復讐と冒険~』DATA
(2019年10月25日公開)
https://108-movie.com/
監督・脚本:松尾スズキ
出演:松尾スズキ、中山美穂、大東駿介、土居志央梨、栗原類、LiLiCo、福本清三、乾直樹、宍戸美和公、堀田真由、村杉蝉之介、オクイシュージ、岩井秀人、酒井若菜、坂井真紀、
秋山菜津子
(c)2019「108~海馬五郎の復讐と冒険~」製作委員会
取材・文=斎藤香 写真=山下コウ太 構成=鳥居史(ハルメクWEB)