50代からの女性のための人生相談・55
人生相談:要介護認定を受けた義両親が外出を嫌がる
人生相談:要介護認定を受けた義両親が外出を嫌がる
更新日:2022年08月12日
公開日:2022年01月21日
55歳女性の「要介護認定を受けた義両親が外出を嫌がる」というお悩み

夫の両親(80代)と同居しています。
二人とも食事や排泄は介助なしでできますが、最近、要介護認定を受けて「要介護2」と「要支援2」に認定されました。
デイサービスなどを利用したいですが、二人とも外に出たがらず、利用できそうにないので困っています。
(55歳女性・トレニアさん)
太田差惠子さんの回答:デイサービスの利用を嫌がる親は多い

同居の義両親の介護。いろいろと大変なことがあると思いますが、まずは、要介護認定を受けられて、前進ですね。
でも、せっかく認定を取っても、外に出たがらないとのこと。おそらく、デイサービスを利用することに気が進まないのでしょう。トレニアさんのところに限った話ではなく、デイサービスの利用を嫌がる親はとても多いです。
介護者である自分たちの生活を守ることも大切

強引に連れて行くわけにもいきませんが、だからといって、ずっと家にいると、心身機能が低下していくことも考えられます。
それに、「要介護2」と「要支援2」だと、長い時間二人で過ごしてもらうことが気がかりで、家族としては、家を空けにくい状況なのではと想像します。
中には、こうした事情から仕事や趣味の活動を休止する人もいます。でも、80代のご両親は、100歳、もしかすれば100歳超、長生きされるかもしれません。長期戦を想定して、できるだけサービスを利用してもらい、介護者である自分たちの生活も大切にすることを考えましょう。
デイサービスに前向きになってもらう4つの方法
では、どうアプローチすれば、デイサービスに行ってみようと思ってくれるでしょう。5つの方法を提案します。
- 実子からすすめてもらう
- かかりつけの医師やケアマネジャーからちょっと強めにすすめてもらう
- 義両親が好きそうなメニューのあるところを選ぶ
- 半日タイプのデイサービスを選ぶ
- 「デイサービスに通って元気になったら〇〇をしよう」と提案する
義理の関係だと、強くは言いにくいものです。そこで、実子である夫、もしくは夫にきょうだいがいれば彼らから進言してもらいましょう。
それでも、首を縦に振らない場合は、2つ目の方法として、義両親のかかりつけ医などからすすめてもらいます。ケアマネジャーが明るく笑顔で「もったいないな。デイに通ったら、もっとお元気になれるのに」と言ったところ、父親が受け入れたという人もいました。
3つ目は、メニューを確認すること。デイサービスとは、みんなで輪になって童謡を歌ったり、ボール遊びをしたりと“幼稚園”のようなところと思っている高齢者は少なくありません。中には、“姥捨て山”(うばすてやま)を想像する人さえいるようです。
けれども、実際にデイサービスで行っていることはさまざま。“姥捨て山”のイメージは微塵もなく、明るい雰囲気のところが多いです。スポーツセンターのように機器でトレーニングを行うところもあります。また、趣味を楽しめるよう、編み物教室や囲碁教室などを実施しているところも。「広いお風呂が気持ちいい、それに安心だから」と通う高齢者もいます。

地域包括支援センターのスタッフやケアマネジャーに相談して、地域にどんなデイサービスがあるか聞いてみましょう。良さそうなところがあれば、本人も一緒に見学してみると、「想像していた雰囲気と違った!」と通う気持ちになってくれるかもしれません。
4つ目の方法は、最初は短時間からトライしてみること。デイサービスというと朝9時ころから夕方までのところが一般的ではありますが、半日タイプもあります。3時間くらいなら、気軽に「行ってみよう」と思ってくれるかもしれません。
5つ目は、楽しい目標を設定してみること。義両親が旅行などをしたがっているようであれば、「そこに行こうよ。それを目指して、デイでリハビリをがんばろう」と促してみるのも一案です。旅行は難しくても、「あそこのレストランに行けるように」とか、「あそこにドライブに行けるように」とかでもいいでしょう。
親の性格にもよるので、簡単にはうまくはいかないかもしれません。でも、義両親の機嫌の良いときを見計らって、コツコツと試してみてください。義両親が少しでも興味を示したら、「何回か通ってみて、やっぱり嫌だったら、やめればいいから」と言って、もうひと押しを。
それでも「外には出たくない」と言うなら、まずはホームヘルプサービスなど、出掛けなくても利用できるサービスからスタートしましょう。
回答者プロフィール:太田差惠子さん

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。
構成:渡邊詩織(ハルメクWEB)
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