がんばりすぎない“通い介護”6年で見つけたこと
えんこ流!自分も親もハッピーになれる「壊れない介護」3つのコツ
認知症の母を6年間支える“通い介護”を続ける、HALMEK upアンバサダー・えんこさん。更年期、実家片付け、親との向き合い方…。介護で自分を追い込みすぎないために実践している、「言葉がけ・頼り方・リフレッシュ」のコツを教えてもらいました。
INDEX
認知症の母を6年間支えて見つけた、“自分もラクになる”介護のコツ

えんこさんは、車で10分ほどの実家へ毎日通い、朝・昼・夜と認知症の母を支える“通い介護”を続けています。
介護、更年期、仕事、家族との両立――。
「最初は、“ちゃんとやらなきゃ”って気持ちが強すぎたんです」
そう振り返るえんこさんですが、6年間の介護生活を通して、“自分を追い込みすぎないこと”の大切さに気付いたといいます。
今回は、えんこさんが実践している、“自分もラクになれる介護の3つのコツ”を教えてもらいました。
【コツ1】「100点の介護」を目指さない

介護が始まったばかりの頃は、「私が全部やらなきゃ」という気持ちが強かったそう。ですが、現実はそんなに簡単ではありませんでした。
認知症の母は、片付けてもまた服を全部出してしまう。何度説明しても忘れてしまう。
「昨日やったのに……って、最初は本当にイライラしていました」
さらに、更年期も重なり、心も体も限界に近づいていったといいます。
そんなとき、福祉関係の先輩から言われた言葉が転機になりました。
「介護って、がんばり大会じゃないから」
“完璧にやろうとしない”。それを意識するようになってから、少し気持ちがラクになったそうです。
「今は、“安全に生活できればOK”くらいに思うようにしています」
部屋も、モデルルームみたいに片付いていなくていい。
ご飯も、毎回完璧じゃなくていい。
“ちゃんとしなきゃ”を少し手放すことが、長く続けるコツなのだといいます。
【コツ2】 「言い方を変えるだけ」で、親子関係がラクになる

介護の中で、えんこさんが特に気をつけているのが、“言葉の選び方”。
以前は、
「なんでわからないの?」
「さっき言ったよね?」
と、つい普通に言ってしまっていたそうです。でも、そのたびに母は不安そうな顔をしたり、不機嫌になったりしたといいます。
「認知症って、“できなくなること”への不安が本人の中にもあるんですよね」
だから今は、“否定しない言い方”を意識しているそう。
ついつい、感情的になったりすが、できるだけ、否定しない言い方を意識してる
例えば、
「違うよ」ではなく、
「こうするとわかりやすいかもね」
「なんでできないの?」ではなく、
「一緒にやろうか」
というふうに、“責められている感じ”にならないよう気をつけているといいます。
「言葉を少し変えるだけで、空気が全然違うんです」
また、“できないこと”より、“まだできること”を見るようにしたことで、自分自身もラクになったそうです。
母自自身も、自分でできることが多いほうがいいと思います。
近くで見ていると、そんなふうに見えるんです。
【コツ3】 「介護以外の自分の世界」をちゃんと持つ

えんこさんが、介護生活の中で意識しているのが、“介護だけで一日を終わらせないこと”。デイサービスへ送り出した後は、あえて介護から離れる時間を作ります。
「おいしいものを食べに行ったり、友達と話したり。“介護モード”を一回切るようにしてます」
また、母が長年営んできたお好み焼き店を、今も一緒に続けていることも、大きな支えになっているそう。
「お店では、“介護する娘”じゃなくて、“いつもの親子”に戻れる瞬間があるんです」
Instagram発信も、その一つ。
最初は、実家片付けの記録として始めた投稿でしたが、
「“うちも同じです”ってメッセージをいただいて、“一人じゃないんだ”って思えたんですよね」
介護だけの世界に閉じこもらず、“自分が楽しいと思える場所”を持つこと。それも、介護を続ける上で大切なことだと感じているそうです。
介護する側が倒れたら、結局続けられない
「休めるときは休む」
「頼れるものには頼る」
「ちょっと逃げる日があってもいい」
と、えんこさんは言います。
「介護って、長距離走みたいなものだから。ずっと全力だと、苦しくなっちゃうんですよ」
がんばりすぎない。でも、一人で抱え込まない。えんこさんの言葉には、同じ50代だからこそ響く、やさしいリアルさがありました。
えんこ プロフィール

認知症の母を介護しながら、実家片付けや介護の日常をInstagramで発信(@enkookan_kurashi)で10分の実家へ毎日通う“通い介護”を6年間続けている。母が営んできたお好み焼き店も、家族とともに無理のないペースで継続中。更年期と介護が重なった経験から、「頑張りすぎない介護」をテーマに、同世代へ向けてリアルな気づきを届け人気を博している。
現在、HALMEK upアンバサダーにも参画。
取材・文=鳥居 史(ハルメクアップ編集部)
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「今日も明日も、楽しみになる」をコンセプトとするWEBメディア「HALMEK up」に共感した、50代以上の発信力ある女性たちによる公式アンバサダーです。美容・ファッション・ライフスタイルなど多彩な分野で活躍し、とくにSNSでの情報発信に強いメンバーで構成されています。
ハルメクグループや企業と協働しながら、同世代の背中をそっと押し「今日も明日も、楽しみになる」気持ちが広がることを応援する存在を目指しています。
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