私を満たす、温泉ひとり旅 #4

「絵なんて何年ぶり?」界 仙石原で感性を遊ばせるアート温泉旅

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「絵なんて何年ぶり?」界 仙石原で感性を遊ばせるアート温泉旅

最近、「自分の好き」に夢中になったのはいつですか? 箱根の温泉旅館「界 仙石原」は全室露天風呂付きの客室に泊まりながら、アートのような風景や料理を楽しみ、自分でも絵を描く体験も。期間限定のアートプランなど、50代の心をくすぐる体験を紹介!

最後に絵を描いたの、いつだっけ?

仕事や家のことなら毎日いろいろ考えているのに、「私は何色が好き?」と聞かれると、意外と答えに迷ったりして。そんな、しばらく使っていなかった“感性”を、温泉に浸かりながらゆるゆると目覚めさせてくれるのが、箱根にある「界 仙石原」です。

テーマは「アート心が湧きたつアトリエ温泉旅館」。作品を眺めるだけでなく、色を選び、描き、手を動かす。上手にできるかどうかは二の次。「うまくやろうとしなくていい」のが、大人にはかえって新鮮です。

いつもの温泉旅とはちょっと違う“大人のアトリエ”

美術館のような荘厳なロビー

仙石原は、美術館や博物館が点在し、多くの作家や芸術家に愛されてきた土地。界 仙石原でも開業前に国内外12名のアーティストが滞在し、箱根の自然や文化から得たインスピレーションをもとに作品を制作。その作品が、今も客室や館内に息づいています。

約2000本の色鉛筆!まずは「好きな色」を探してみる

絵筆や色の素材がずらりと並ぶ「アトリエライブラリー」。

館内で思わず足を止めたくなるのが「アトリエライブラリー」。アートや建築にまつわる本、絵筆や絵の具の原料、そして約2000本もの色鉛筆が並びます。

眺めるだけでも楽しいのですが、もちろん使ってOK。気になる色を選び、スケッチブックに自由に表現できます。

「こんな色もある!」。色を眺めているだけでも創作欲がむくむく。

久しぶりに色鉛筆を持つと、「何を描こう?」より先に「この青、好き」「この緑もきれい」と、色そのものが気になってくるから不思議。

正解も採点もない、こんな時間こそ大人には必要なのかもしれません。

大人の塗り絵感覚で夢中に。「彩り手ぬぐい」

ご当地楽「表現を楽しむ彩り手ぬぐい」。同じ絵柄でも、選ぶ色で自分だけの一枚になります

もう少し気軽にアートを楽しめるのが、ご当地楽「表現を楽しむ彩り手ぬぐい」。型染作家・小倉充子さんによるオリジナルの手ぬぐいに、布クレヨンで色をのせたり、自由に絵を描いたりして仕上げます。

デザインは、箱根の名産品や仙石原をイメージした野鳥・草花をあしらったもの、何も描かれていない真っ白なものなど5種類。「美術は苦手だから」と構えなくても大丈夫。塗り絵感覚で始められて、気付けば無言で夢中になるくらいがちょうどいいんです。完成した手ぬぐいは持ち帰れるので、旅の記念にも。

全16室が露天風呂付き。アートと眠る「仙石原アトリエの間」

琉球畳とソファでくつろげる「仙石原アトリエの間」

客室は全16室、すべて露天風呂付きの「仙石原アトリエの間」。琉球畳の上にソファを配した和洋室で、大きな窓の向こうには仙石原の緑が広がります。

客室にも、アーティストが実際に仙石原に滞在して制作した作品が。近づいて筆の跡を眺めたり、ソファに座って遠くから眺めたり、朝と夜の光で変わる表情を楽しんだり。

小田原のガラス作家「ipada」が手掛けたランプシェード

美術館なら作品を見て次へ進みますが、ここではアートと同じ部屋でお茶を飲み、眠る。その距離の近さが面白いんです。

白濁の大涌谷温泉へ。夜は“水庭”まで作品になる

大涌谷から引いた白濁の湯。内湯には「あつ湯」と「ぬる湯」が用意されています

たくさん色を見たあとは、温泉へ。大涌谷から引いた湯は、やや白濁したpH2.1の酸性泉。大浴場の内湯には「あつ湯」と「ぬる湯」があり、まずあつ湯で温まり、そのあとぬる湯でゆったりする楽しみ方もできます。

露天風呂では、桜や紅葉など季節の木々を眺めながら湯浴み。さらに夜は、露天風呂の外に広がる水庭の蓄光石が、昼間に蓄えた光で星空のように輝きます。昼は自然、夜は光のアート。温泉までちゃんと“界 仙石原らしい”のです。

蓋を開けたら大涌谷!夕食も五感で楽しむ

先付「サーモンの瞬間燻製」。蓋を開ける演出もごちそうの一部。

夕食にも、アートの遊び心が続きます。先付の「サーモンの瞬間燻製」は、蓋を開けた瞬間にふわっと煙が広がる仕掛け。その煙は、大涌谷の噴煙をイメージしたもの。

器や盛り付けにも遊び心がある「宝楽盛り」。

八寸やお造りなどを盛り込んだ「宝楽盛り」でも、噴煙の広がりを表現した器や、絵筆箱に見立てた器などが登場します。

雲丹と海老の濃厚出汁で、金目鯛をしゃぶしゃぶ

金目鯛や海老を、黄金色の出汁にさっとくぐらせて。

台の物は「雲丹出汁海鮮しゃぶしゃぶ」。雲丹と海老の旨味が溶け込んだ黄金色の出汁に、金目鯛や海老をさっとくぐらせていただきます。

雲丹と海老の旨味が溶け合った出汁。締めは玉子雑炊まで楽しめます。

素材の味を楽しんだあとは、旨味をたっぷり含んだ出汁で玉子雑炊へ。アートで目と頭を刺激したあとは、お腹もしっかり満たされました。

露天風呂の隣が“私だけのアトリエ”に!

露天風呂、ハンモック、イーゼルが数歩の距離に。「描く」と「休む」を自由に行き来できます。

今回ぜひ注目したいのが、2026年9月1日から11月30日まで、1日1組限定で行われる2泊3日の「仙石原アートリトリート滞在」。客室テラスが、この滞在だけの「プライベート温泉アトリエ」に変身します。

自分のペースでじっくり作品づくりに向き合える

目の前には仙石原の山と木々。テラスにはイーゼルや画材が並び、そのすぐ横には露天風呂。そしてハンモックまで。絵に煮詰まったら温泉へ、少し休みたくなったらハンモックへ、また描きたくなったらイーゼルへ。“作品を完成させなきゃ”ではなく、気分の赴くまま行ったり来たりできる。それが、大人には何より贅沢です。

岩絵具から「自分だけの一色」をつくる

「アートいろは」では、日本画に使われる伝統的な顔料・岩絵具を使って、自分だけのテーマカラーを作ります。

創作に使う色の一つは、なんと自分で作ります。別館サロンを貸し切って行う「アートいろは」では、日本画に使われる伝統的な顔料「岩絵具」について学び、自分だけのテーマカラーを一色調合。

鉱物を砕いて作る岩絵具は、すりつぶすのにも根気が必要です。でも、少しずつ混ぜ合わせて「私の色」ができてくると、市販の絵の具から好きな色を選ぶのとは違う愛着が湧いてきます。

ポーラ美術館でモネを見て、今度は自分が描く

2日目は界 仙石原から車で約5分のポーラ美術館へ。名画を“描く人の目”で眺めてみます

2日目には、界 仙石原から車で約5分のポーラ美術館へ。所蔵されているモネの作品から気に入った一枚を選び、実際の作品をじっくり鑑賞してから、自分の創作へ戻ります。

「この緑は何色なんだろう」「水面をどう表現しているんだろう」。自分も描くつもりで見ると、名画の見え方まで変わってくるから不思議。

宿へ戻ったら、自分で作った岩絵具も使いながら色付けします。もちろんモネのように描けなくて当然。大事なのは、“上手な絵”ではなく、自分が選んだ色で手を動かしてみることなんだと思います。

描いて、浸かって、ひと休み。五感まで遊ばせる

創作の合間には、仙石原の自然や岩絵具の色彩から着想したアートカクテルと、箱根の老舗「sagamiya」のナッツヴェセル

創作の合間には、箱根の森林をイメージした「アロマライト」や、岩絵具の色彩・仙石原の自然から着想した「アートカクテル」も用意。箱根の老舗「sagamiya」のナッツヴェセルをつまみながら、ひと休みできます。

描く、温泉に入る、飲む、食べる、また描く。“五感を使って遊ぶ”という言葉が、ここではしっくりきます。

朝ごはんまで、箱根らしさをゆっくり味わう

朝は箱根周辺の山と海の幸を取り入れた「ご当地朝食」。温かい料理をゆっくり味わって。

翌朝は、ご当地朝食の和食膳を。小田原名物のかまぼこなど、箱根周辺の山と海の幸を取り入れた品々が並びます。温泉旅館の朝ごはんらしい“少しずつ、いろいろ”を味わって、食後はまた温泉へ。朝から予定を詰めなくても、それだけで十分贅沢です。

50代の旅は、「見る」だけじゃなく「やってみる」も楽しい

自分の「好き」を再発見できる温泉宿

界 仙石原は、「アートに詳しい人だけが楽しめる宿」ではありません。むしろ、最近絵なんて描いていない人、美術館には行くけれど自分で何かを作るなんて何十年ぶり、という人の方が面白いかもしれません。

温泉に浸かり、作品を眺め、2000本の色鉛筆から好きな一本を選ぶ。手ぬぐいに色をのせ、自分だけの絵の具を作って、また描いてみる。そんな時間を過ごしているうちに、「上手かどうか」ではなく、「私はこれが好き」が少しずつ戻ってきます。

50代からの旅は、知らない場所を見るだけじゃなく、忘れていた自分の感覚に会いに行くのもいい。界 仙石原は、そんな旅が似合う温泉宿です。

今回宿泊した温泉宿はこちら「界 仙石原」

箱根・仙石原の自然に抱かれた「界 仙石原」は、アートと温泉を楽しむ“アトリエ温泉旅館”。全16室すべてに露天風呂を備え、客室「仙石原アトリエの間」には、この地に滞在した国内外のアーティストが制作した作品が飾られています。

大涌谷から引く白濁の温泉、ご当地楽「表現を楽しむ彩り手ぬぐい」、約2000本の色鉛筆が並ぶアトリエライブラリーなど、見るだけではなく“自分で表現する”楽しみがあるのも魅力です。

■界 仙石原

神奈川県足柄下郡箱根町仙石原817-359

https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaisengokuhara/

取材・文・写真=鳥居史(HALMEK up編集部)


「界 仙石原」ペア宿泊(1泊2食付き)1組2名様プレゼント

「界 仙石原」ペア宿泊券(1泊2日)を、1組2名様にプレゼントします。応募締切は2026年10月31日。
(有効期限:2027年1月1日~2027年6月末日)※宿泊券の発送は2026年12月初旬になります。

>>詳しくはこちら

HALMEK up編集部

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