【Up select】オトナ女性が着回せる秋服
服を見る目が変わる!生地マニア山下の偏愛講座
ラクなのにきれい見え!部屋着に見えない大人のリラックスパンツ選び4つのポイント
ウエストゴムでラク、ゆったりしていて動きやすい。でも「部屋着の延長のように見える」のは避けたい…。通勤にもはけるような“きれいめ”大人のリラックスパンツ選びは、生地の「とろみ」と「ハリ」がカギ。“生地マニア山下”が解説します。
INDEX
50代のパンツ選び。「ラク=部屋着っぽい」はもう古い?

ウエストゴムでラク、ゆったりしていて動きやすい。最近は、そんな「リラックスパンツ」が豊富です。
でも、大人がはくとなると気になるのが「部屋着っぽく見えない?」ということ。
ラクさを優先するとラフに見える。きれいに見せようとすると窮屈になる――。パンツ選びを、そんな二択で考えていませんか?
「いやいや、50代からは両方いただきましょう。ラクで気持ちよくて、ちゃんと外にもはいていける。僕はそんなパンツこそ“大人のご自愛パンツ”だと思います」
そう話すのは、服を見るとまず生地を触らずにはいられない、アパレル業界歴18年の生地マニア、山下裕介さん。
今回は、リラックスパンツを「生地」「シルエット」「肌に触れる部分」まで解剖。ラクなのに部屋着に見えない、大人のパンツ選びを教えてもらいます。
大人のリラックスパンツは「生地」で差がつく
ユニクロ、GU、無印良品などをはじめ、リラックスパンツはさまざまなブランドで展開されていますよね。
そんなリラックスパンツでよく使われるのが、伸縮性のあるジャージ素材。
「ジャージ」と聞くと、学校の体操着やスポーツウェアを思い浮かべる人も多いかもしれませんが……「“ジャージ”って、体操着そのものの名前ではないんです。伸縮性のある編み地を広く指す言葉。今はきれいめな服にも、いろんなジャージ素材が使われています」と山下さん。
似たようなラクな服といえば、スウェットもおなじみです。
スウェットは裏毛や裏起毛など、ふっくらとした生地が多く、カジュアルな印象。一方、ジャージ素材には、表面がなめらかで、すっきりしたシルエットを作りやすいものもあります。
50代に注目してほしい「ダンボールニット」とは?

なかでも山下さんが、大人のリラックスパンツで注目してほしいと言うのが「ダンボールニット」です。
「ダンボールニットも、ジャージ素材の仲間なんです」
ダンボールニットは、表と裏の生地を中糸でつないだ構造。その断面が段ボールに似ていることから、そう呼ばれています。
生地の間に空気を含むため、ほどよい厚みとハリがありながら、見た目以上に軽いのが特徴。シワになりにくいものも多く、日々のお手入れがラクなのも魅力です。
「スウェットみたいに気楽に着られる。しかも、ハリがあるからシルエットが崩れにくい。大人のリラックスパンツとして、なかなか優秀な素材なんです」
「天然素材だから心地いい」とは限らない
「肌にやさしい服」「心地いい服」と聞くと、綿や麻などの天然素材を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
「もちろん天然素材には天然素材のよさがあります。でも、それはそれ。天然素材だけが“癒やし素材”というわけではないんですよ」
山下さんが大人女性におすすめするのは、ダンボールニットの中でもレーヨンを混紡したもの。
レーヨンが加わることで、ぐっととろみや落ち感、なめらかな風合いが出やすくなります。生地によっては、上質な光沢も。

「軽くて、なめらかで、肌当たりも気持ちいい。はいていてラク。これも立派な“癒やし”やと思うんです」
肌触りがいいことだけが、心地よさではありません。一日着ていて疲れにくい。動きやすい。50代からは、そんな“自分に余計なストレスをかけない服”も、ご自愛の一つと考えてよさそうです。
50代からは「とろん+シャキッ」なシルエットがカギ
ただし、ここで山下さんから一言。
「大人は、とろませるだけでは、ダメなんです」
せっかくのレーヨン混。とろみや落ち感は上品ですが、それだけでは全体の輪郭がぼんやり見えてしまうこともあります。
「大人が欲しいのは、“とろん”だけではなく、“シャキッ”も。このメリハリが大事なんです」
そこでパンツを選ぶときに見てほしいのが「シルエット」。

タックやセンタープレス、ステッチなど、ウエストから裾へ視線を導くラインがあると、ゆったりしたシルエットにもメリハリが生まれます。
最近は、リラックスパンツにもこうしたひと工夫が入ったものが増えているそう。
でも、ここでも生地マニアは一歩踏み込みます。
「縦線があったら何でもええ、ではないんです。見るべきは“位置”です」
脚がすっきり見える「縦ライン」の位置もチェック
例えば、ラインが脚の真横に入っていると、スポーツウェアのサイドラインのような印象が強くなります。一方、正面にタックやセンタープレスがくっきり入っていれば、縦長の印象はすっきり決まりますがややフォーマルな印象に。
では、リラックス感は残しつつ、すっきり見せたい大人の縦ラインは?
「僕なら、真横より少し前、正面から見たときにもラインが見える位置がベストやと思います」
外側にあるラインなのに、正面から見てもちらりと見える。この位置に縦のラインが通ることで、とろみや落ち感のある生地を生かしながら、縦方向が強調され、ゆったりしたパンツも脚をすっきり長く見せやすくなります。
「とろんとした生地に、一本シャキッとした線が入る。“とろん+シャキッ”のギャップ萌えですわ(笑)」
パンツを試着したら、鏡で正面だけを見て終わりにしないこと。少し斜めを向いて、縦ラインがどの位置から見えているかまで確認する。これも大人のリラックスパンツ選びで覚えておきたいポイントです。
大人になったら「肌に触れる部分」までチェックしたい
もう一つ、リラックスパンツに欠かせないのがウエストゴム。「ゴムだからラク」。ついそれだけで選んでしまいそうですが、山下さんは裏側までチェックします。
「ウエストって、ずっと肌に触れている場所でしょう。締め付けだけやなく、ゴムの硬さやチクチクした肌あたりも、一日中となると結構なストレスになるんです」
そこで見てほしいのが、ゴムの肌側にどんな素材が使われているか。

例えば、肌に触れる部分になめらかなスウェード調の素材を重ね、ゴムの硬さを直接感じにくくする工夫がされたパンツもあります。
「こういうのを見ると、うれしくなりますね。ストレスフリーどころか、“心地よさMAX”を目指してるやん(笑)って」
表から見れば、同じウエストゴムのパンツ。でも裏返してみると、肌に触れる場所にまで気を配っているかどうかが見えてきます。
「服って、見えるところだけやないんです。むしろ見えないところほど、作り手のこだわりがでることがあります」
パンツを選ぶときは、ぜひウエストの裏側をめくって、指で触ってみましょう。
50代からの「ご自愛パンツ」、選ぶときの4つのポイント

大人のリラックスパンツを選ぶなら、見るべきポイントは4つ。
- 生地にほどよいハリがあるか
- とろみや落ち感があるか
- 縦ラインがどこに入っているか
- ウエストの肌あたりは心地いいか
試着するときは、生地を触り、鏡の正面だけでなく少し斜め からラインを確認。さらに、ウエストの裏側までめくって触ってみましょう。
大人のリラックスパンツは、ラクかどうかだけで決めない。
とろんと心地よく、シャキッときれいに。
「ラクで気持ちいいから、家でもお出掛けにもはきたくなる。そこまでいったら最高ですよね」
そんな一本なら、つい手が伸びる、毎日の「ご自愛パンツ」になってくれそうです。
生地マニア山下さんのプロフィール
山下裕介(やました・ゆうすけ) 大人女性向けカタログのMDとして18年間、インナーウェアから婦人服まで幅広い商品企画・仕入れを担当。生地への探究心は人一倍。理想の肌ざわりや風合いを求めて国内外の産地を巡り、素材開発にも携わる。着心地とデザインを両立した商品づくりを追求している。
生地マニア山下さんと大人のための「リラックスパンツ」を作りました!
up selectオリジナル!ダンボールニット素材の「とろシャキ」リラックスパンツは、全3色。マニアおすすめの癒し素材の履き心地と大人女性をキレイに見せるシルエットをぜひお試しください!
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