ゆったり、まだ見ぬ京都の穴場を楽しむおすすめプラン

京都市観光に+1日して、お茶の里・宇治を巡る

公開日:2019.02.17

更新日:2019.02.23

京都市の混雑に疲れた……そんな方は京都駅から電車で30分、宇治エリアに足を運びませんか? 平等院鳳凰堂や宇治川、風光明媚な景色を眺めながらゆったりと散歩するコースをご紹介します。お茶の里・宇治だからこそ味わえるお茶グルメや体験があるんです。

激混み!京都市観光。それなら、宇治市がおすすめです。

国内外から観光客が訪れる、京都市。最近は「混み過ぎ」と言われることも多くなってきました。

京都市産業観光局の調査によると、2017年に京都市を訪れた観光客数は、なんと約5362万人! 同調査で、観光客にアンケートをしたところ、「残念度」が高い項目として「人が多い、混雑」が一番に挙げられたそう。

せっかくの休みなのに、人ごみに疲れてしまっては本末転倒です。そこで、おすすめしたいのが、「宇治」エリアです。宇治市への観光客は約550万人で、京都市の10分の1の穴場スポットです。

宇治市の中でも、京都駅から電車で30分の場所に位置する「宇治駅」は、世界文化遺産「平等院」や重要文化財に指定される寺社も立ち並び、古都の面影が色濃く残っています。朝霧橋から眺める宇治川の雄大さに、「源氏物語」の最後の舞台となったこともうなずけます。

京都府宇治市 宇治川の風景
​​​​​宇治川の風景

「平等院参道」や「宇治店通り商店街」など商店街が充実しているので、宇治茶や抹茶スイーツ、お茶の料理などを食べ歩くもよし。丸1日、堪能できるんです。JR奈良線もしくは京阪電鉄宇治線、どちらからでも行けるのがうれしいところです。

JR宇治駅
JR・宇治駅

 

京阪電鉄・宇治駅
京阪電鉄・宇治駅

宇治を巡る、お茶づくしおすすめプラン

今回は平等院側に位置する、「JR・宇治駅」からスタートし、対岸側にある「京阪宇治駅」から帰るというおすすめルートをご紹介します。

◆見所1 平等院鳳凰堂まで、商店街を食べ歩く

開店前から行列ができる、中村藤吉本店。(ピクスタ)
開店前から行列ができる、中村藤吉本店​

 

JR宇治駅から、宇治橋通り商店街をまっすぐ進むと最初に見えてくるのが、「中村藤吉本店」です。中村藤吉は1854年(安政元年)創業の由緒ある茶商。抹茶スイーツや食事を楽しめるカフェは行列ができるほどの人気です。京都駅や銀座の「GINZA SIX」にも店舗はありますが、本店は重要文化的景観に選定されており、宇治に来たら一度訪れるべき場所といえるでしょう。

昔ながらの商店が中心の商店街ですが、新しいカフェやお菓子屋もあります。左に曲がり、商店街を楽しみながらまっすぐ進むと、宇治橋宇治川交差点に突き当たります。

「茶だんごがおいしい」と評判の駿河屋の左側の道に入れば、平等院表参道が始まります。平等院鳳凰堂まで続く、この道にも、たくさんの食べ歩きスポットがあります。

平等院に続く道、平等院表参道
平等院に続く道、平等院表参道

 

◆昼食 辰巳屋の「抹茶料理(抹茶を味わうコース)」を。

平等院の荘厳な姿をゆったりと楽しんだら、次に向かうは平等院から徒歩4分。純和風、京懐石や抹茶を使った料理のコースを提供する「辰巳屋(たつみや)」です。予約が必須の「抹茶料理」を、一度味わってみては? 宇治ならではの抹茶を用いた料理が、10品も登場します。4,500円(税別)。繊細ながら、驚きが溢れる味わいの抹茶料理に、舌鼓を鳴らして。

抹茶のゼリーソースがかかった、季節の炊き合わせ
抹茶のジュレがかかった、季節の炊合せ

 

衣におかきを用いて香ばしい、油物。抹茶塩でいただきます
衣におかきを用いて香ばしい、油物。抹茶塩でいただきます
宇治産抹茶使用 鰊の茶蕎麦 
宇治産抹茶使用 鰊の茶蕎麦 
抹茶茶漬け 香物5種
抹茶茶漬け 香物5種
抹茶料理コース
デザートももちろん、抹茶味​​​です
辰己屋の2階席からは鵜飼の景色も
辰巳屋の2階席からは、鵜飼が見られることも。

 

■辰巳屋
住所:宇治市宇治塔川3-7
電話:0774-21-3131
営業:11時~14時30分/16時30分~20時
定休:不定休
関連URL: http://www.uji-tatsumiya.co.jp/

 

辰巳屋から、橋を渡って対岸に向かうと、次のおすすめスポット「福寿園 宇治茶工房」があります。

 

◆福寿園 宇治茶工房で、本当の玉露のうまみを味わう

福寿園のお茶


気軽に宇治茶料理を楽しみたいなら、「福寿園 宇治茶工房」でも宇治茶づくしの昼食がいただけます。

「福寿園 宇治茶工房」は、お茶の文化を楽しめるエンターテインメント施設です。「手もみ茶づくり」「ほうじ茶づくり」「石臼で抹茶づくり」「朝日焼の絵付け」「抹茶マナー講座」「煎茶マナー講座」など、さまざまなお茶にまつわる体験が楽しめます。体験をする場合は、事前予約がおすすめ。

抹茶体験
施設内の本格的な茶室で、煎茶マナー講座も受けられます

2階にある「福寿茶寮」では、「茶そば」や「茶葉がゆ」「茶漬け御膳」などのお茶料理や「抹茶あんみつ」「抹茶ぜんざい」「抹茶アイスパフェ」などの甘味でお腹を満たすだけでなく、体験も楽しめます。

煎茶道で玉露点前
朝日焼の茶器で、玉露の煎れ方を体験できます

福寿茶寮のメニューから、「福寿園のお茶(玉露・煎茶)」を注文すると、朝日焼の茶器を用いた本格的なお茶の淹れ方を教えてもらえます。お湯の温度やタイミングなど淹れかた次第で、一煎ごとにうま味、香りが変化する茶の豊かさに心もうるおうはずです。

使用している茶葉「金雲」は、なんと100グラム1万円! 玉露を味わったことがないという人は、ぜひ味わっていただきたい一品です。

お茶入れ体験 金雲 1300円(税抜)
玉露の入れ方体験 1,100円(税抜)
福寿園のお土産コーナー
お土産コーナーも充実しています
金雲
気に入った茶葉を買って帰れます

■福寿園 宇治茶工房
住所:宇治市宇治山田10番地
電話:0774-20-1100
営業:10時~17時(茶寮のラストオーダーは16時)
定休:月曜日(祝日の場合は翌日)
関連URL:http://www.ujikoubou.com/
 

宇治でおすすめの、歴史ある寺社仏閣

「福寿園 宇治茶工房」に向かって右側、宇治川沿いに進み、放流水の流れる迫力を楽しめる観流橋を渡ります。

観流橋
観流橋

すぐその先にある、道元ゆかりの寺、曹洞宗・興聖寺(こうしょうじ)は、イチ押しの・紅葉スポットです。11月下旬から参道「琴坂」は、美しい紅葉とカエデのトンネルに大変身します。庭園までは無料、建物内部を拝観するには志納金300円が必要です。江戸時代に再興された際に伏見城の遺構が使用されており、その名残を楽しむのもまた一興です。実は、ここも宇治七名園の名残があるお茶の歴史を感じるスポットです。

琴坂
興聖寺の琴坂

 

興聖寺から、阪急「宇治」駅に向かって進むと、世界遺産の宇治上神社にたどり着きます。平安時代後期に建てられた、日本で現存する最古の神社建築です。

宇治上神社も、お茶とゆかりがある場所です
宇治上神社も、お茶とゆかりがある場所です

元気があるなら!展望台まで歩く&山荘中西でお土産探しを

大吉山展望台
大吉山展望台

まだまだ、歩ける! という健脚な方におすすめなのは、宇治の街並みを一望できる大吉山展望台です。宇治上神社に向かって左側へ、「さわらびの道」を少し進むと登山口が現れます。展望台まではゆるやかな坂の遊歩道が、約20分続きます。展望台にはベンチやトイレもあり、食べ物を持って行けばちょっとしたピクニック気分が味わえますよ。

宇治市を一望できる
宇治市を一望する景色
大吉山展望台にはトイレもある
展望台には、トイレもあるので安心です

 

山荘中西
山荘 中西

展望台から降りてすぐの場所、登山口の入り口には50代以上の女性が詰め寄せるブティック「山荘 中西」があります。「よいものを安く」というコンセプトで、リピーターが多く訪れるお店です。もちろん旅行客も大歓迎。旅先は、自分のための特別なお土産が欲しくなるものです。

春の一番人気の商品はシルク混のストールだそう。なんと価格は、税込1000円です!

 
山荘中西
男女ともに、洋服や帽子を扱っています

山荘中西

住所:京都府宇治市宇治紅斉1-1
営業:10時~16時(日・祝日は15時に閉店)
定休:月曜日、第三火曜日※年末年始、2月、8月休業期間あり。悪天候時など臨時休業のときがあります

 

ここからすぐ近くには、源氏物語を再現、平安絵巻の世界に浸かれる「源氏物語ミュージアム」もありますよ。そこから京阪電鉄宇治線「宇治」駅までは、徒歩約8分です。

ぜひ、宇治散歩を楽しんでくださいね。

取材・文=竹上久恵(ハルメクWEB)


こちらもおすすめ!

◆京都関連記事

京都の足湯
京都の足湯|歴史ある街ではんなり足湯5

kyoto onsenyado suisen

おすすめの温泉宿|湯の花温泉「翠泉」(京都府)

鞍馬・貴船神社のお得なきっぷ
鞍馬・貴船散策チケット|京都の奥座敷を探訪

京都掘り出し物
京都で掘り出し物を! ”市”や商店街を巡る旅

ハルメク365編集部

女性誌No.1「ハルメク」の公式サイト。50代からの女性の毎日を応援する「観る・聴く・学ぶ・つながる」体験型コンテンツをお届けします。
会員登録をすれば、会員限定動画を始めさまざまな特典が楽しめます!

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

いまあなたにおすすめ

注目の記事 注目の記事