2019年夏休みはSL観光列車に乗ろう

全国のSL(蒸気機関車)一挙紹介。汽笛と郷愁の旅へ

平賀 尉哲
2019/04/16 10

汽笛の音や石炭の匂いで郷愁をかき立てる蒸気機関車(SL)は、今や観光列車の目玉。2019年の夏休みに運行する列車をご紹介します。早めの予約をして、特別な夏旅の楽しみを広げませんか!?、

夏休み全国SL運行全ガイド
【目次】
  1. 東北のSL(蒸気機関車)SL銀河
  2. 関東のSL(蒸気機関車)SLぐんま、SL大樹、他
  3. 東海のSL(蒸気機関車)SLかわね路号
  4. 中国・九州のSL(蒸気機関車)SLやまぐち号、SL人吉

東北のSL(蒸気機関車)SL銀河

SL銀河(JR東日本)

宮守川橋梁(遠野市)を走るその姿は、空に舞い上がる“銀河鉄道”を思わせる(写真提供:JR東日本)

東北が生んだ作家・宮沢賢治の世界観を表現

【どんな列車?】
宮沢賢治の故郷、岩手県の花巻を沿線とするJR釜石線(花巻駅〜釜石駅)の観光列車で、賢治の小説『銀河鉄道の夜』をモチーフに、夜空をイメージした車体デザインの列車が走ります。基本的に、釜石駅行き(下り)が土曜日、花巻駅行き(上り)が日曜日に走ります。いずれも花巻駅から2つ釜石駅寄りの新花巻駅で東北新幹線に接続し、東京駅や仙台駅からのアクセスも良好です。

1940(昭和15)年製のC58形蒸気機関車239号機が4両の客車を牽引し、北上山地の勾配をあえぐように走ります。山地のほぼ中央、遠野盆地にある遠野駅で長時間(下り78分、上り70分)停車するので、このときがSLを間近に見学するチャンス。釜石駅では、NHK朝の連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台となった三陸エリアを走る三陸鉄道に接続しており、このローカル鉄道に乗り継ぐのもよいでしょう。

レトロな雰囲気の客室(写真提供:JR東日本)

【ここがポイント!】
客室は、宮沢賢治が生きた大正から昭和の時代を彷彿とさせるレトロ調に仕上げられ、ガス灯風のランプやステンドグラスの飾り照明などで非日常を演出しています。客車4両のうち、1号車にプラネタリウム(利用の際には、始発駅発車後に配布される整理券を入手)、4号車に売店やラウンジスペースを設置。各客車には、「銀河鉄道の夜」や宮沢賢治に関する資料などを展示したギャラリーやライブラリーがあり、自由に利用できます。

列車としては世界で初めて、光学式プラネタリウムを搭載(写真提供:JR東日本)

※全車指定席で、指定席券は1か月前から主なJR駅の「みどりの窓口」や、旅行会社などで発売しています。

■ SL銀河
区間:岩手県 JR釜石線花巻駅〜釜石駅
運行日:土・日曜日を中心に1日1本(土曜日は釜石駅行き、日曜日は花巻駅行き)
料金:大人2,480円 小人1,240円(花巻駅〜釜石駅間/指定席料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
釜石駅行き:7月6、13、29、31日、8月3、7、10、17、24、31日/花巻駅行き:7月7、15、21日、8月1、4、8、11、18、25日
くわしくは、JR東日本盛岡支社の公式サイトへ

関東のSL(蒸気機関車)SLぐんま、SL大樹、他

SLぐんま みなかみ・SLぐんま よこかわ(JR東日本)

C61形(通称・シロクイチ/左)とD51形(通称・デゴイチ/右)、いずれかのSLが運行

温泉観光地・水上、鉄道の町・横川を目指す

【どんな列車?】
北関東のターミナル・群馬県の高崎駅を起点に、上越線の水上駅との間を往復するのが「SLぐんま みなかみ」、信越本線の横川駅との間を往復するのが「SLぐんま よこかわ」。基本的に、土曜日は「SLぐんま みなかみ」、日曜日は「SLぐんま よこかわ」が運行されます。牽引する蒸気機関車は、C61形20号機、またはD51形498号機のいずれか。昭和40年代製の青い車体の12系客車、または昭和20年代後半に造られた茶色い車体の旧型客車を4〜6両連結します。

「SLぐんま みなかみ」の下り(水上行き)では、上り勾配が連続します。途中の渋川駅での21分(上りでは14分)の停車時間は、SLを間近に観察するチャンス。終点の水上駅に到着すると、SLは転車台で方向転換するので、この作業風景は必見です。水上は温泉地として有名ですので、温泉街を散策するのもよいでしょう。

「SLぐんま よこかわ」の下り(横川行き)は、高崎駅を出発すると西へ進路を変え、割と平坦な路線を進みます。終点の横川駅には転車台などのSLの向きを変える施設がないので、編成の最後尾に電気機関車(EL)やディーゼル機関車(DL)を連結しており、上り(高崎行き)ではこの機関車が牽引します(ゴールデンウィークなどは変則運行の場合もあり)。

青い座席シートが並ぶ12系客車(写真提供:JR東日本)

 

木製の内装を残した旧型客車(写真提供:JR東日本)

【ここがポイント!】
高崎駅ホームに早めに到着し、シュッポシュッポと唸りをあげながらSLがホームに入線するシーンを見ておきましょう。SL機関士の制服や制帽を身に付けて写真撮影ができるサービスや、トレーディングカードの配布など、子ども向けの楽しいイベントも充実しています。

「SLぐんまよこかわ」では、横川駅名物の駅弁「峠の釜めし」をぜひ。益子焼の器に山海の具が詰め込まれた弁当は、全国的に人気が高く、デパートの駅弁大会でもおなじみです。横川駅の近くには、当地で活躍した電気機関車や電車を展示する「碓氷峠鉄道文化むら」があり、ぜひ立ち寄ってみてください。

横川駅の駅弁「峠の釜めし」(1,080円・税込)

※全車指定席で、指定席券は1か月前から主なJR駅の「みどりの窓口」や、旅行会社などで発売しています。

■ SLぐんま みなかみ
区間:群馬県 JR上越線高崎駅〜水上駅
運行日:土曜日を中心に1日1往復
料金:大人1,490円 小人740円(高崎駅〜水上駅/指定席料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月13、15、20日、8月3、10、12、18、24日

■ SLぐんま よこかわ
区間:群馬県 JR信越線高崎駅〜横川駅
運行日:日曜日を中心に1日1往復
料金:大人1,020円 小人510円(高崎駅〜横川駅/指定席料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月7、14、21日、8月4、11、17、25日
くわしくは、JR東日本高崎支社の公式サイトへ

 

SL大樹(東武鉄道)

大手私鉄としては唯一のSL観光列車

51年ぶりにSLが復活!

【どんな列車?】
日光・鬼怒川地区の活性化プロジェクトの一環で、2017(平成29)年8月、東武鉄道としては51年ぶりとなるSL列車が復活。鬼怒川線の下今市駅〜鬼怒川温泉駅間を、土・休日を中心に1日3往復、片道約35分で走ります。運行時間は短いものの、1日に複数回運行されるSL列車は日本ではあまりなく、乗車チャンスが多いのが特徴です。

起点となる下今市駅は、東武鉄道のターミナル・浅草駅発の特急が停車するので、東京方面からのアクセスが良好です。牽引する蒸気機関車は1941年製のC11形207号機で、これに続いて車掌車、14系客車3両、ディーゼル機関車の順に並びます。下今市駅を出発すると、鬼怒川温泉駅へは上り勾配が続くので、ディーゼル機関車の後押しを借りながら走ります。

鬼怒川温泉駅の駅前広場にある無料の足湯施設「鬼怒太(きぬた)の湯」

【ここがポイント!】
沿線にある「東武ワールドスクウェア」は、世界遺産や有名建築物を25分の1サイズで再現したテーマパーク。東武ワールドスクウェア駅の目の前にあるので、SLの旅を楽しんだ後に立ち寄るのも楽しいでしょう。

下今市駅と鬼怒川温泉駅では、「SL大樹」のオリジナルグッズ販売があります。鬼怒川温泉駅の駅前には無料の足湯も設置されているので、疲れを癒しましょう。

全車指定席で、きっぷは乗車の1か月前から東武鉄道の各駅、専用サイト、主な旅行会社で発売されます。なお東武鉄道では、2018(平成30)年11月に北海道で保存されていたC11形1号機を、翌年の3月に真岡鐵道よりC11形325号機を取得。検査後、これらも営業運転のラインナップに加わる予定です。

■ SL大樹
区間:栃木県 東武鉄道下今市駅〜鬼怒川温泉駅
運行日:土・休日を中心に1日3往復
料金:大人1,000円 小人510円(下今市駅〜鬼怒川温泉駅/指定席料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月6、7、13~15、20~22、26~28日、8月2〜5、9~12、16~18、24~26、30、31日
くわしくは、東武鉄道の「SL大樹」特設サイトへ
 

SLもおか(真岡鐵道)

北関東ののどかな田園風景を見ながら走る

北関東の田園風景を抜け、SLの町・真岡へ

【どんな列車?】
茨城県と栃木県に跨がる第三セクター、真岡鐵道が1994(平成6)年から下館駅〜茂木駅間で運行しているSL列車。1年を通じ、土・休日を中心に運行されており、都心から比較的近く、手軽にSL体験ができることから乗車率も高くなっています。

JR水戸線と接続する下館駅を発つと、田園風景を見ながら走ります。途中の真岡駅にはSLを模したユニークな駅舎が建ち、SLの町をアピールしています。駅に併設する「SLキューロク館」(入場無料、10〜18時)では、SLに関する資料や模型などを展示。ここにある9600形蒸気機関車は1920(大正9)年に製造されたもので、圧縮空気で動くように整備されており、構内を試走することもあります。

真岡駅前の「SLキューロク館」にある9600形蒸気機関車

【ここがポイント!】
C12形66号機が50系客車3両を牽引して運行。この客車は戦前の国鉄列車をイメージして、茶色地に赤帯の配色としています。真岡鐵道は非電化なので架線(電線)がなく、屋根の上がすっきりとしていることから、「SLもおか」を撮影しようと多くの写真愛好家が集まります。

全車自由席ですが、SL整理券(大人500円、小人250円)が必要。きっぷは乗車日の1か月前から下館駅、真岡駅、益子駅、茂木駅の窓口、およびJR東日本の「みどりの窓口」などで発売されます。 

沿線の益子では、ゴールデンウィークと11月初めに「陶器市」が開催される

■ SLもおか
区間:真岡鐵道 茨城県 下館駅〜栃木県 茂木駅
運行日:土・休日を中心に1日1往復
料金:大人1,530円 小人770円(下館駅〜茂木駅/SL整理券を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月5~7、12~15、19~21、26~28日、8月2~4、9~12、16~18、23~25日
くわしくは、真岡鐵道の公式サイトへ

 

SLパレオエクスプレス(秩父鉄道)

1914(大正3)年建造の荒川橋梁を走る(写真提供:秩父鉄道)

清流を眺めながら秩父エリアを駆け抜ける

【どんな列車?】
埼玉県の秩父鉄道を走るSL列車で、1944(昭和19)年製のC58形363号機が4両の12系客車を牽引します。「パレオエクスプレス」という列車名は、約1,300万年前に絶滅した海獣「パレオパラドキシア」にちなむもので、秩父地方からその化石が見つかっています。

上越新幹線と接続する熊谷駅と三峰口駅の間を、片道約2時間40分で結びます。途中停車駅の寄居駅では東武鉄道東上線、御花畑駅では西武鉄道西武秩父線に接続し、これらの駅で乗降する利用者も多く見られます。関東随一のパワースポット、三峯神社の最寄り駅である三峰口駅には、SLのための転車台もあり、下り(三峰口行き)列車の到着後、SLが方向転換するシーンが見られます。

三峰神社には、樹齢800年といわれる神木がそびえる

【ここがポイント!】
荒川の眺めが堪能できる区間があり、変化に富んだ車窓風景もこの列車の魅力。客車4両のうち1両が指定席車で、残りは自由席車。指定席車への乗車には「SL座席指定券」(大人・小人とも720円)、自由席車へは「SL整理券(自由席)」(同510円)が必要になります。

きっぷは乗車日の1か月前から、SLの各停車駅、JR東日本の「みどりの窓口」「びゅうプラザ」などで発売されます。「SL整理券(自由席)」のみ、電話(☎048-523-3317、9〜17時)、または専用サイトから予約できます。

■ SLパレオエクスプレス
区間:埼玉県 秩父鉄道熊谷駅〜三峰口駅
運行日:土・休日を中心に1日1往復
料金:大人1,460円 小人990円(熊谷駅〜三峰口間/自由席 ※指定席はそれぞれ210円加算)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
土日休と7月22、26日、8月2、14、15、22、23、30日
くわしくは、秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」特設サイトへ

東海のSL(蒸気機関車)SLかわね路号

SLかわね路号(大井川鐵道)

茶畑の中を分け入るようにして走る区間も(写真提供:静岡県観光協会)

観光用SL列車の草分け的存在

【どんな列車?】
蒸気機関車を運転しながら保存する「動態保存」を、日本で最初に始めたのが大井川鐵道です。同社は現在、4両のSLを保有し、全国で唯一、ほぼ毎日SL列車を運行しています。急行列車「SLかわね路号」の名称で、基本的に大井川本線の新金谷駅〜千頭駅間を1日1往復しますが、観光シーズンなどには2〜3往復に増便されます。テレビ番組「きかんしゃトーマス」のキャラクターを模した「きかんしゃトーマス号」が大人気で、2019年は6月22日~12月1日に運行します。

大井川鐵道の路線は、全線にわたり大井川に沿っています。車窓は大井川と茶畑が彩り、のどかな風景が続きます。起点の新金谷駅は車両基地もある中心駅で、終点の千頭駅に向かって上り勾配が続きます。新金谷駅、千頭駅の構内には転車台があり、方向転換するシーンを見ることができます。新金谷駅に併設して、SLの貴重な資料を展示する「ロコミュージアム」があり、無料で見学できます。

千頭駅にあるSL転車台は、人力で動かす(写真提供:静岡県観光協会)

【ここがポイント!】
客車は国鉄から譲渡されたもので、木製の座席や白熱灯、扇風機、栓抜きなど、国鉄時代の品がそのまま残され、昭和レトロの雰囲気がたっぷり。「SLおじさん・SLおばさん」と呼ばれる車掌が車窓の見どころなどを案内し、旅の想い出づくりに一役買ってくれるでしょう。

畳敷きのお座敷車や、展望室付きの展望車が連結される日もあるので、予約の前に運行スケジュールを確認しましょう。全車指定席で、専用サイトで予約することができます。

■SLかわね路号
区間:静岡県 大井川鐵道新金谷駅〜千頭駅
運行日:ほぼ毎日、1日1〜3往復
料金:大人2,520円 小人1,260円(新金谷駅〜千頭駅/SL急行料金を含む ※「きかんしゃトーマス号」などは料金が変わります)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月1~8、11~16、19~29日、8月1~5、7~26、29~31日
くわしくは、大井川鐵道のホームページへ

中国・九州のSL(蒸気機関車)SLやまぐち号、SL人吉

SLやまぐち号(JR西日本)

2017(平成29)年から、「SLやまぐち号」にD51形蒸気機関車が登場

展望デッキで風を感じながら

【どんな列車?】
国鉄時代の1979(昭和54)年から運行されているSL列車。山口県と島根県にまたがる新山口駅〜津和野駅間を、土・休日を中心に1日1往復します。牽引する蒸気機関車は、流麗なスタイルから「貴婦人」の愛称を持つ1937(昭和12)年製のC57形1号機と、1938年製のD51形200号機のいずれか。2017(平成29)年に新しく製造した35系客車5両を連結して走ります。

始発の新山口駅は山陽新幹線と接続し、新幹線でアクセスする利用者も多く見られます。基本的に津和野駅に向かって上り勾配が続き、周囲は次第に山深くなります。終点の津和野駅は「山陰の小京都」とも称される城下町で、街歩きを楽しむことができます。

ソファや展望デッキが設置されている1号車
昭和初期の旧型客車を再現した2〜4号車の車内

 

【ここがポイント!】
2017(平成29)年に製造した客車は、日本におけるSL全盛期の昭和初期の雰囲気を再現し、車内の壁や座席のフレームなどは木目調に。実際の山口線の映像でSL運転を体験できる運転シミュレーターや投炭ゲーム、SLの仕組みや歴史を紹介するパネル展示なども設置されています。一方、車椅子スペースなどのバリアフリー設備や、ベビーカー置き場、温水洗浄機能付きトイレを完備し、快適な旅を支えます。

投炭ゲームなどの体験コーナーも充実(写真:坪内政美)

※津和野行き(下り)の最後尾にあたる1号車がグリーン車、2〜5号車は向かい合わせのボックス席が並ぶ座席指定の普通車です。きっぷは1か月前から全国のJR駅の「みどりの窓口」、旅行会社で発売されます。

■ SLやまぐち号
区間:山口県・島根県 JR山口線新山口駅〜津和野駅
運行日:土・休日を中心に1日1往復
料金:〈普通車〉大人1,660円 小人830円(新山口駅〜津和野駅間/指定席料金を含む)
〈グリーン車〉大人2,120円 小人1,550円(新山口駅〜津和野駅間/グリーン車料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月20、21、27、28、8月1~3、10~12、17、18、24、25、31日
くわしくは、「SLやまぐち号」特設サイトへ

 

SL人吉(JR九州)

球磨川沿いの変化に富んだ景色を見ながら走る

ビュッフェや展望ラウンジを完備

【どんな列車?】
現在運転されているSLの中では日本で最古となる、1922(大正11)年製の8620形(通称・ハチロク)58654号機が牽引し、熊本駅〜人吉駅間を走ります。熊本駅〜八代駅間は平坦な鹿児島本線を、八代〜人吉間は日本三大急流の一つ、球磨川に沿う肥薩線を走ります。

客車は、地方都市圏の通勤・通学輸送用に昭和50年代に製造された50系3両を、「SL人吉」用に改造。内装は木材を多用したシックな雰囲気で、座席は向かい合わせの4人掛けボックスシートが並びます。1、3号車には展望ラウンジ、中間の2号車に軽食や飲料を提供するビュッフェを設置。ビュッフェでは、オリジナル弁当や、人吉名産の栗を使った菓子、球磨焼酎を染み込ませた焼酎アイスや地ビール、さらに「SL人吉」グッズなどを取り揃えています。

車掌のほかに客室乗務員が乗車し、記念撮影のお手伝いや車窓案内、飲料などのワゴンサービスを担当します。記念撮影用に、子ども向けの機関士や客室乗務員の制服貸し出しサービスもあります。

木のぬくもりを生かした車内(写真提供:熊本県)

【ここがポイント!】
人吉駅には、1911(明治44)年建築の国内唯一の現役石造機関庫があり、全国的に見てとても貴重な建造物です。機関庫の裏には転車台があり、近くに見学ゾーンも設けられています。

全車指定席で、金・土・休日を中心に運行されます。きっぷは乗車日の1か月前からJR駅の「みどりの窓口」、主な旅行会社で取り扱います。

なお、博多駅などから九州新幹線を利用して起点の熊本駅へ向かう際は、乗車券と新幹線自由席がセットになった「九州新幹線2枚きっぷ」がお得で、2枚つづりのチケットを往復で利用できます。福岡市内〜熊本駅間7,460円、長崎駅〜熊本駅間で11,200円など(区間により料金は異なります)。

■ SL人吉
運行区間:熊本県 JR鹿児島本線熊本駅〜JR肥薩線人吉駅
運行日:金・土・休日を中心に、1日1往復
料金:大人2,640円 小人1,320円(熊本駅〜人吉駅/座席指定料金を含む)

※2019年夏休み期間中(7月1日〜8月31日)の運行
7月5~7、12~15、19~22、25~29、8月1~5、8~12、15~19、22~26、29~31日
くわしくは、JR九州の「SL人吉」特設サイトへ

乗車・予約の注意点

夏休み期間中に運行しているSL列車をご紹介しました。各列車とも人気のため、指定席券などは早めに購入を。特に、窓側の座席は予約困難なほど人気の場合もあります。ノスタルジー溢れるSLで、懐かしの鉄道旅を堪能してみてください。なお、運行予定は変更されることがありますので、各社公式サイトを確認ください。※掲載情報は2019年5月取材時のものです。

■関連リンク

乗るだけでエンターテインメント! 全国のおすすめ観光列車をご紹介。


SL銀河
SLぐんま みなかみ
SL大樹
SLもおか 
SLパレオエクスプレス
SLかわね路号
SLやまぐち号
SL人吉

平賀 尉哲

編集者・ライター。鉄道雑誌の編集部を経て、2008年に独立。以来、鉄道本の企画・編集・執筆に多く携わる。列車に乗って旅をしているだけで幸せになる「乗り鉄」派

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