50代からの女性のための人生相談・4

人生相談:介護サービスを嫌がる親をどう説得すべき?

公開日:2021/02/27

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「50代からの女性のための人生相談」は、専門家の方に読者のお悩みにお答えいただくQ&A連載。今回は、58歳女性の「親が介護サービスを嫌がる」というお悩みについて、介護・暮らしジャーナリスト、太田差惠子さんが回答します。

人生相談:介護サービスを嫌がる親の対処法
人生相談:介護サービスを嫌がる親の対処法

58歳女性の「親が介護サービスを嫌がる」というお悩み

認知症の母を介護していますが、ディサービスをはじめ、あらゆる介護サービスを使用したがりません。自宅では寝てばかりいるので、施設でリハビリやおしゃべりを楽しんでほしいです。何か良い方法はありませんか?

(58歳女性・M.Yさん)

太田差惠子さんの回答「介護を拒否する親はとても多い」

介護を拒否する親はとても多い

多くの場合、介護開始時の最初のハードルは、親の「そんなの要らない宣言(介護拒否)」だと言っても過言ではありません。  

ご相談者の母親は認知症とのことですが、認知症に限った話ではなく、多くの親がサービスを使うことに拒否反応を示します。

「介護保険なんて申請するな」
「ヘルパーが来たら、疲れるだけ」
「デイサービスなんて年寄りのいくところ」
「施設なんかには絶対入らない」

このような事例を挙げ出すと、枚挙にいとまがありません。
 
けれども、だからと言って利用を控えると、家族の負担は大きくなる一方です。親にとっても、家族以外の関わりがある方が、気持ちに張りが生まれるでしょう。自宅で寝てばかりだと、心身の具合は低下する一方です。

医師からの提案&住宅改修サービスの利用がおすすめ

親の介護拒否対策は医師からの提案がおすすめ

では、どう言えば、親は介護サービスを利用してくれるのでしょうか。

まずおすすめの方法は、第三者から提案してもらう方法。親世代は「先生」と呼ばれる人の言葉は信頼する傾向があります。かかりつけの医師から介護サービスを利用するように言ってもらって、利用につながるケースはとても多いです。

また、「私の言うことは聞かないくせに、滅多に来ない兄・弟(男)の話は聞く」と怒る女性は少なくありません。そういう場合は「男尊女卑か!?」という怒りは横に置いておいて、兄弟に親と向き合う役割を担ってもらいましょう。

もう一つ、こんな方法も。介護保険の良さを知ってもらうために、「住宅改修サービス」から使うのです。介護保険の認定を受けると、20万円を上限に段差撤去や手すりの設置などの工事ができるのですが、自己負担は1割~3割で済みます。

「20万円の工事が、たった2万円でできるよ!」と言えば、たいていの親は前向きになるはず。親に「介護保険って意外とお得」と理解してもらえたらこっちのもの。本来の目的だった、デイサービスやホームヘルプサービスの利用も始めましょう。

一生懸命考えているのに一蹴されるとガクリときますが、ひるまず、怒らず、冷静に。「うちの親はどうアプローチしたら聞いてくれるかな」と考えてみてください。

回答者プロフィール:太田差惠子さん

回答者プロフィール:太田差惠子さん(介護・暮らしジャーナリスト)

おおた・さえこ 介護・暮らしジャーナリスト、NPO法人パオッコ理事長、AFP(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定)。京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」 等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと』(翔泳社)など多数。最新刊は『子どもに迷惑をかけない・かけられない!60代からの介護・お金・暮らし』(翔泳社)。

構成:竹下沙弥香(ハルメクWEB)

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