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50代からの女性のための人生相談・54
人生相談:服の処分に抵抗がある…なかなか片付かない
生活研究家・薬剤師
阿部絢子
公開日:2022.01.18
更新日:2023.07.07
「50代からの女性のための人生相談」は、専門家が読者のお悩みに答えるQ&A連載。今回は55歳女性の「服の処分に抵抗がある」というお悩みに、生活研究家・消費生活アドバイザーの阿部絢子さんが回答します。
55歳女性の「服の処分に抵抗がある」というお悩み
片付けに関する本をいくら読んでも、服を処分することに抵抗があります。 いつまでも抱え込んだまま片付きません。本当に悩んでいます。
(55歳女性・あぐりさん)
阿部さんの回答:思い出とも結び付いて決断できないのかも
私たちは、さまざまなモノを利用しながら、快適で便利な暮らしを営んでいます。
中でも、衣類は必需品とも言える、必要不可欠なモノ。
寒空の下で、コートなしでは風邪をひきます。夏の暑いときに、長袖セーターでは、体中にあせもができてしまいます。季節に合わせ、衣服をうまく着ることで、自分の体の保護や熱を調節しています。
いわば、衣類は、体を保護する第二の皮膚機能とも言えるでしょう。
この機能に最も必要な衣類は、肌着。これは、清潔さを第一に必要枚数を揃え、経年劣化してきたら処分して新品を補充すればいいのですから、処分に困ったり、悩んだりすることもないと言えます。
ご相談者が悩むのは、衣類のもう一つの、「おしゃれ」という自己表現機能に関してではないでしょうか。
おしゃれにおいては、経年劣化、流行の変化、気持ちや体型の変化での数の制限および処分などを、一度ならず数回も考えるものですが、自己表現に限界はなく、また思い出とも結び付いて判断に迷いがあり、決断できないと悩むのではないでしょうか。
着ない衣類を活用する道は多々ある
私は、「衣類は皮膚機能&おしゃれ機能、いずれも着てこそ成立する必需品」と考えています。
着ない衣類は、ただの布や糸。そのため、布や糸として活用する道はあるはず。それを活用しないとは、もったいない!と、昔の人は、この「もったいない」を具体的な形にしてきました。例えば和服です。
着ない、くたびれた、汚れた、ほつれた和服は、布にし、さらに布を裂いて糸にし、再び織り上げ、「裂き織」という布に作り替えたり、染料を加えて染め直したりしました。それを仕立て上げて着物や小物に作り替え、最後まで活用の道をつくり出しました。
洋服を着るようになると、繊維の種類も多くなり、また体にフィットさせたデザインが主流となり、布や糸に戻すことが難しく、そのまま古着として活用してきました。
特に、古着は海外に輸出・販売されることが多いのです。
処分が難しいなら着てあげればいい
私は、古着が収集されるフィリピン・マニラ近郊の工場に、10年ほど前でしょうか、見学に行ったことがあります。
東京ドームくらいある工場に、天井まで届くほどの古着が集められ、そこで古着の良しあしを選抜するフィリピンの人が、黙々と作業をしていました。
私たちが廃棄した衣類の活用・再生産の場所。この光景を目にしたとき、思わず私は、「衣類は、着倒さなければならない!」と決断しました。
自分の目の前から処分しても、その先は、この光景へと続く。それならば、自分でトコトン着続けて、着倒す。これなら衣類も十分活用されたと言われるだろう、と。
以来、着倒しを実践して、おしゃれ機能を持つ衣類でも、経年劣化では惜しげなく廃棄できるようになりました。
どんな衣類も、着なければ衣類ではない。処分できなければ、着てあげることが、衣類には一番喜ばれる道だと思います。
まずは、着ることです。
回答者プロフィール:阿部絢子さん
あべ・あやこ 1945年、新潟県生まれ。生活研究家・消費生活アドバイザー。家事全般や食品の安全性の専門家として活躍。薬剤師の資格を持ち、今も現役で働いている。
構成=渡邊詩織(ハルメクWEB)
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