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素朴な疑問「氏神」と「氏子」って何?
先月出産を終えた知人の娘さんから、お宮参りの記念にと、かわいい赤ちゃんの写真が送られてきました。なんだか、ウチの子どもたちのお宮参りのことを思い出して、感慨深くなってしまったワタシです(月日が流れるのって、早いわね~)。
あの頃は、氏神(うじがみ)や氏子(うじこ)なんて言葉も意味もわからなくて、お宮参りはどこの神社にお願いすればいいのか、お父さんと必死で調べたものです……(なつかしい!)。
本来はひとつの血縁集団を守る神様が氏神で、神様に守られる一族が氏子だったと知った時は驚きました。でも、言われてみれば「氏」という漢字は氏名の氏だから、姓が同じということですものね。それに、氏子という呼び方には、「氏神様が育てている子」といった意味があるんですって。
また、血はつながっていないけれど、同じ土地に生まれた人々を守る神様は産土神(うぶすながみ)、守られる人を産子(うぶこ)といい、同じ土地に暮らす人々を守る神様は鎮守(ちんじゅ)と呼ばれているそうです。
一族を守る氏神、生まれた土地の産土神、暮らしている土地の鎮守。この3種類の神様は、平安時代が終わる12世紀末から、氏神と総称されることが増え、お祭りに参加する人々も、氏子として扱われるようになったとされています。
3種類の神様は、どうして氏神にまとめられたのでしょう? その背景には、街道の整備や経済が発達した当時の歴史が関係していると考えられています。経済が活発になると、移動や移住が促され、同じ土地に血縁者が固まって暮らすスタイルは減り、血のつながりによる「氏神と氏子」という関係の維持が難しくなったようです。
現在のワタシたちにとっての氏神様は、血のつながりより、地域に根ざした産土神や鎮守としての意味合いの方が強いのかもしれませんね。どちらにしろ、「親しみやすい神様」には違いありません。
ただ、親しみやすいといっても、氏子になることの考え方は、いまだに地域によって千差万別のようです。一般的な考え方は、お宮参りや七五三のご祈祷を受ければ、その神社の氏子になるというもの。また、日本に生まれて暮らしている時点で、何もしなくても自動的に、どこかの氏子になっているという考えもあります。
自分にとっての氏神様を確認するのは案外簡単です。神社本庁に電話して直接聞いてもいいですし、神社本庁ホームページに載っている「神社庁一覧」でも調べられます。
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参照:神社.com
イラスト:飛田冬子
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