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- AGEを溜めない「ベジブロス」の作り方
AGEとは終末糖化産物のことで老化を促進する物質。がん・糖尿病などさまざまな病気の原因になるともいわれています。そこでAGEフード・コーディネーターがAGEを体に溜め込まない食品・調理方法を紹介。今回は話題のベジブロスの作り方です。
ベジブロスとは?
べジブロスとは、ベジタブル(野菜)ブロス(だし)の略で、菜の皮やヘタや種等を煮出して作る栄養満点のお出汁です。それまで捨てていた野菜の部分を利用しますので、お金もかからず簡単にできます。
なぜ野菜の切れ端が良いかというと、そこにはファイトケミカルという成分があるからです。
ファイトケミカルとは植物が自分の体を守るための成分のことで、健康にいい影響を与える可能性があるといわれています。例えば、玉ねぎのケルセチンやトマトのリコピン、生姜のジンゲロール等がその一種です。これらは植物の細胞の固い細胞壁の中に守られていますので、ジュースにしたくらいではなかなか取り出せませんが、ゆっくり時間をかけて煮だしてできたべジブロスは、ファイトケミカルの宝庫となります。
べジブロスを調理に活用すると、活性酸素の発生や、AGEの蓄積を抑えます。そのうえ、老化の進行を遅らせる効果があると研究者も注目していますので、べジブロスを作ってみましょう。
まずは野菜の切れ端を集めましょう
材料になる野菜例
【人参の皮やヘタ】
βカロテンが多く、特に成長点であるヘタはファイトケミカルが豊富です。
【長ネギの青い部分】
クロロフィルを多く含み免疫力増強の効果があります。
【玉ねぎの皮やヘタ】
ケルセチンという強い抗酸化力のあるポリフェノールの一種が含まれ、血液サラサラの効果があります。
【セロリの葉】
香りの主成分であるアピインは精神を落ち着かせる効果があります。
野菜選びの注意点
- 旬の野菜を選びましょう
- アブラナ科・ブロッコリー・カリフラワーの茎・キャベツの芯などは、入れ過ぎると臭いが悪くなります
- 茄子の皮・ビーツなど色の出る野菜は入れ過ぎると、ベジブロスの色が悪くなります。
べジブロスの作り方
【材料】
野菜の切れ端 両手いっぱい
水 1300ml
料理酒 小さじ1
【手順】
- 野菜の切れ端をよく洗います。
- 大きめの鍋に水を注ぎます。
- 火をつける前に料理酒を入れる。野菜の臭みを消し旨味を引き出します。
- 弱火でコトコト20分~30分煮ます。アクもファイトケミカルなのでとりません。
- ボウルの上にザルをおき、鍋ごと濾します。
野菜の旨みと栄養たっぷりの、どんな料理にも合う万能だしの出来上がりです。粗熱をとったら、冷蔵庫で保存し、3日くらいで使い切りましょう。冷凍だと1か月大丈夫です。
ちょっと簡単に作る方法も!
以上が基本の作り方ですが、熱い大鍋を持って濾すのは大変です。味噌漉し等を利用して作ると、濾す必要がないのでより簡単です。また、だしのために20分も30分も時間を掛けたくない場合は「ながら調理」がお薦めです。
写真のように、味噌汁やスープを作りながら、同時にべジブロスを作ればより手軽ですね。この場合は野菜の量も水も少なめですから、だしの出る食材をプラスします。昆布など、市販の粉だしがあると便利です。ぜひお試しください。
次回は「AGEについて」最終回です。お楽しみに。
参考文献「廊下物質AGEためないレシピ」(パンローリング株式会社)タカコナカムラ・山岸昌一
「AGE攻略レシピ」(一般社団法人AGE研究協会) タカコナカムラ・山岸昌一
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