1か月の語学留学へ

70代でもできた! イギリス ロングステイ(後編)

公開日:2018.12.07

更新日:2018.11.30

70代の留学体験談。異文化体験を綴ります。今までやったことのないことをやってみたいと、今回は1か月の語学留学でイギリスへ。エリザベス女王の在位60年を祝うイベントや、現地の方との交流、送別会の様子を紹介します。

ロンドン市内では大きな英国国旗があちこちに垂れ下がっていました。
ロンドン市内では大きな英国国旗があちこちに垂れ下がっていました。

Diamond Jubileeでお祝いムードを味わう

イギリス滞在中に、エリザベス女王の在位60年を祝うDiamond Jubileeを経験できたのも幸運でした。ものすごい人ごみのなかに出かけて行く勇気はありませんでしたので、宿舎でテレビを見ているだけでしたが、テムズ川の荘厳なパレードをリアルタイムで見ることができました。テレビに映る船上のロイヤルファミリーに見とれ、時折、何気ない会話の声も聞こえるので、本当に「まぢかに」拝見した気分になれました。

祝賀行事は一週間くらい続きました。テレビでは連日、女王の生い立ちや王室の華麗なる日常生活や公務などを詳しく放映していましたが、ロイヤルファミリーの系図は午前中のレッスンで習ったばかりでしたので、とても興味深かったです。

当時、もうすぐ30歳を迎えるウイリアム王子の半生をテーマにした「William at thirty」というテレビ番組も面白く、母親のダイアナ妃の映像もたくさん流れ、英国民の想いが伝わってくるようでした。海軍時代の王子のりりしい映像や、大学時代のファッションショーでのキャサリン妃のシースルーの衣装の映像にもびっくりました。

Diamond Jubileeの記念切手を買いました。
Diamond Jubileeの記念切手を買いました。

 

「日本ってどこにあるの?」

その一週間はロンドン市内のいたるところにあるパブや広場で人々が祝杯をあげるのですが、研修所の近くの村での祝賀会に、私たち遊学生も招待されました。村人たちがそれぞれ食べ物を持ち寄って皆でにぎやかにいただく祝賀会で、私たちも研修所で準備されたお料理を持参して参加しました。

子どもたちは顔や手にクレヨンでペインティングをしていて、ある女の子が私の手の甲にイギリス国旗を描いてくれました。私はその子の手に日本の国旗を描いてあげたのですが、その子が母親に日本の国旗だと自慢げに見せたところ、母親から「日本ってどこにあるの?」と聞かれて困っていました。やっぱり日本は遠い国なのだな、と実感しました。

村人たちが集まって祝賀会。日英の国旗を手の甲に描きました。
村人たちが集まって祝賀会。日英の国旗を手の甲に描きました。

 

送別会で原爆についてスピーチ。涙ぐむ人も

私たち遊学生のために開催されたFarewell Party(送別会) は、お世話になった村の人たちや職員の人たちがたくさん出席してくれてとてもにぎやかでした。
遊学生のなかには得意な踊りや茶道を披露する人もいましたが、私は特技がありませんので、2~3日前から準備していた「広島に投下された原爆」についてスピーチしました。たどたどしい英語でしたが、熱心に聞いてくださり、なかには涙ぐんでおられる方もいました。

本当にあっという間の1カ月でしたが、とても充実した贅沢な1カ月でした。今も、あの楽しかった遊学生活を懐かしく思い出しています。

次は、雑誌の記事で目にしたスウェーデンへのツアー記事に、北欧への関心が目覚めて参加したことをお書きしたいと思います。

とし古

祖母は60歳の頃、針仕事や寺参りを日課にしていました。母は70歳の頃不自由な体で家族のために働き趣味の書道教室にも通っていました。そして私はいま八十路を歩いています。体力・知力は衰えを感じますが考える事・感じる事は昔と変わらないと思っています。死ぬまでにやっておきたい事に色々チャレンジしたいです。

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