有料老人ホーム訪問記(3)

東京23区内の大規模老人施設(サ高住)を見学!

公開日:2019.12.05

更新日:2019.12.02

50の手習いで始めた水泳、スマホへの買い替えなど挑戦をする姿をつづるひよっこさん。元気なうちにと終の棲家探しをしています。今回は、サービス付き高齢者住宅を見学! ほどよい人との距離感とサポートに満足するも、果たしてお値段は?

「サ高住」ってどんな住まい?

前回は、都内の駅に近いこじんまりとした介護付き老人施設を訪問しましたが、今回は東京23区内にあるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を訪問した感想を書きます。

まず最初に、サ高住について触れておきたいと思います。

「高齢者住まい法」が2011年に改正されてできたもので、比較的健康な高齢者を対象にした賃貸借契約による住まいです。

ハード面の要件として、原則25平米以上、原則台所、水洗便所、収納設備、洗面設備、浴室の設置があり、原則バリアフリーされているもの。

ソフト面のサービスでは、介護・医療・看護のいずれかの資格を有するスタッフが日中常駐していること、安否確認、状況把握、生活相談を実施することなどの条件を満たすことが必要です。ただ、施設によって提供されるものはさまざまですし、入居されている方の介護度も違っているようです。

東京都23区内で駅から少し遠い場所の施設です

サービス付き高齢者向け住宅

私が訪問した施設は、駅からやや離れた住宅地の中にあり、最寄り駅から離れた場所にあります。施設から駅までの送迎バスもあるようですが、私は普通の公共バスを使ったので不便に感じました。

玄関に立った時、玄関の外観が豪華でホテルみたいだなあと思いました。ロビーも吹き抜けで豪華なシャンデリアが下がっています。中庭もあり、木々が植えられていてリラックスできる贅沢な空間です。

担当者に広いですねえと言ったところ、広大な敷地にこの老人施設だけではなく、一般の分譲マンションも並んで建っているとのことでした。老人施設というと周囲から隔離されてしまう感じなので、ここでは地域に開かれた施設として、例えば分譲マンションの共用部の施設(図書館やバーベキューができる施設)も使えるとのことでした。

ただ、建物は自前ですが、土地は定期借地権設定(70年)付きとのことでした。

定期借地権とは、地主から一定期間土地を借りる権利のことで、期間が過ぎると更地にして戻すということです。まあ、老人施設の場合はそれほど気にしなくてもいいとは思いました。

総戸数は150戸以上で、これは自立できるお年寄りのための住居で、隣に介護の必要な方の住まいも別に作られています。当初は自立していたが、入所してから介護が必要になった場合などは住み替えも可能だということでした。

部屋のタイプは36~62平米、浴室やトイレには緊急通報ボタンが設置されるほか、生活安全センサーがあって安否確認が取れます。玄関から段差がない床が続く部屋と安心のできる暮らしが保証されています。この施設では職員が24時間対応で常駐して、緊急時速報があると駆けつけてくれるようです。医療面では、日勤の看護師が常駐して入所者の健康を見守ってくれるほか、居室で訪問介護も受けられるということでした。また、協力医療機関の医師による健康相談もあるとのことでした。

入居しても、前の住まいで使ったものを持っていたい方のため、トランクルーム(有料)も用意されています。

一部住居ではペットと暮らせることも、可能だそうです。大浴場もありました。

食堂は、緑豊かな中庭が臨める明るい場所にあり、ここでお昼をいただきました。中央に大きな花が生けてあり、シャンデリアが下がっていて、好きな場所で食事をいただけます。椅子とテーブルが配置されていて、ホテルの食堂のようです。食事は栄養士が健康に配慮したメニューとなっているということで、味付けも特に塩味が薄いと感じることはありませんでした。

注文すれば、定食とは別のメニューも注文できるようです。

食事の後、介護が必要な人のための施設にも行きました。介護スタッフに加え看護師も24時間常駐していて、介護保険法の基準の1.5倍のスタッフの配置があるとのことでした。
部屋は、やや狭くなる感じですが、ほとんどがベッドにいることが多くなるので、という説明でした。

気になるお値段感は?

料金

料金は、はっきり言って高いです。

家賃の支払い方法は2通りあって、一つは前払い方式でもう一つは月払い方式です。前払い方式は入居したときの年齢で決定された、想定居住期間の家賃相当額を前払いし、その後は毎月管理費などを支払います。月払い方式は、月払い家賃と管理費などを毎月支払っていく方式で、前払い方式で必要な多額のお金が必要ありません。

今回の施設で、一番狭い38.25平米の部屋の場合。

前払い方式を選択した場合80歳で入居するとして3312万円で、月額費用が13万6000円程度。

月払い方式を選択した場合、年齢にかかわらず入居時費用(敷金)が69万円で月額費用が36万6000円程度(家賃23万円を含む)になります。

長生きして、想定居住期間を超えて入所した場合には、その分の家賃が必要ありませんからお得ではありますが、入所時に多額のお金が必要です。担当者の話では、入所時には、月払い方式にして、お金の工面が付いたら前払い方式に切り替える方もおられますとのことでした。

もし予算が許すのであれば、体が動かなくなったらすぐにでも入りたいとは思いましたが……。私が元気であれば、82歳から入居したいです(お金が許せば)なぜかというと、82歳から想定居住期間が10年となって、それ以降はすべて同じだからです。

前払い方式の方が、最終的には払う金額が抑えられます。この想定居住期間によって前払い金の家賃総額が決定されるのです。ここは東京都内ということで、高いと思いました。

前回「高級有料老人ホームを訪問しました」でレポートした施設は、人数が少ない分家族的な雰囲気がありました。またお話を聞くと、周りが高級住宅地で近くに住んでいる人たちが来るという雰囲気でした。それに比べ、ここはホテルといった感じで、全国から人が集まってくるようです。

どちらかというと、施設の入所者たちとはあまり付き合わなくてもいいのかなという、都会的な感じがしました。多額のお金が必要ですが、入所したら、のんびりと暮らせるだろうなあと思いました。すでに100人以上が入所されているとのこと、うらやましいと思いました。

「ちょっとお高い」と伝えると、別のところにもっと経済的に抑えてある施設を建設中ですという話で、昨日その施設のパンフレットが送られてきました。

近日中に訪問して、ここと比較してまた記事にしたいと思っています。次は、シニア向け分譲マンションについて取り上げたいと思います。

ひよっこ

水泳をするかたわら、陸上でストレッチやピラティスなどをやっています。色々レッスンを受け、顔なじみの人と友達になることができました。近くのフードコートで、ジムの話はもちろん、旅行や今日のおかず作りの話をすることが楽しみになっています。

マイページに保存

\ この記事をみんなに伝えよう /

いまあなたにおすすめ