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- 夏の思い出。プチ「かわいい子には旅をさせろ」
夫婦で旅をするのが大好きな蒲池さん夫婦。夏になると、まだ幼かった息子たちだけで、箱根に旅をさせたことを一番に思い出すそう。
初めての冒険
もう随分前になりますが、ただ自宅でそわそわしながら時間を過ごした思い出があります。現在30歳の長男が小学生のときだったでしょうか。その年の夏休みに、夫の思いつきで、長男と園児だった次男との息子たちだけの旅行を提案したのです。長男は不安がるどころか目を輝かせながら承諾しました。あまりにもあっさりと言われて、夫は少々困惑したものの、早速準備を始めました。
箱根周遊券
自宅は小田急線沿いなので、その路線を使った周遊券を購入することに。箱根までの電車代と近辺で遊べるお得なセットです。現在でも子どもは1500円で購入できます。
電車の他にケーブルカーやロープウェイ、海賊船にも乗れます。基本的には大人と一緒に行く旅行なので、見どころはたくさんあり、プランは思いのままです。
自宅近くの梅ヶ丘駅から各駅停車に乗り、成城駅でロマンスカーに乗り換えて目的地まで。はてさて二人はどんな旅に……。
何もかもが初めて!
ここからは長男の記憶をもとに書いていきます。成城駅から初めて乗ったロマンスカーは
今でも目に焼き付いているそうです。どこかに行く時はほとんど自家用車での移動ですので、電車、しかも憧れのロマンスカーですから、座席など車内で見るもの全てが初めて。窓から移り行く風景もきっと新鮮に映ったに違いありません。二人のはしゃぐ顔が思い浮かぶようです。
箱根からのオリジナルルート
わからないことがあれば駅員さんに聞きながら目的地へ。最初に登山鉄道に乗って、強羅へ。次にケーブルカーで早雲山に到着。それからロープウェイに乗って、桃源台。最後に海賊船に乗って芦ノ湖を周回し、箱根に戻ったそうです。
想像していたよりもいろいろな所に足を伸ばせていることに驚きました。中でも海賊船が一番気に入ったそうです。ロープウェイでは外人さんとも仲良くなって、話をしたとのことでした。
子どもだけの旅行は非常に珍しく、行った先で「えらいね。えらいね。」の褒め言葉は自信に繋がったことでしょう。弟が一緒だったので、終始緊張をしながらも初の大きな冒険は大成功に終りました。
ホッとひと安心
心配で困ったらとPHSを持たせていましたが、結局電話がかかってくることはありませんでした。息子たちの顔を見るまでは落ち着かなくて、時間がスローにしか感じられませんでした。
「ただいま」二人の元気な姿に、思わず笑顔です。
「どうだ、楽しかったか」と夫が声を掛けると各々の口から印象深かったこと、楽しかったことを得意げに聞かされたのは言うまでもありません。プチ「かわいい子には旅をさせろ」の気分でした。
後で知ったのですが、実は夫も小学2年生の頃に池袋の祖母の家まで一つ下の妹を連れて行ったことがあるそうです。当時、心配だった義母が一番後ろの車両に乗ってついて行ったそうですが……。親子って、代々同じようなことをしてしまうのですね。
この出来事で息子たちが一回り大きく見えました。子どもを信用して任せる勇気の大切さを痛感した夏の一コマです。
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