フリマアプリに挑戦!

これからは、持続可能で有意義な生活を その1

公開日:2019.06.24

更新日:2019.06.27

40代でC型肝炎が発覚。22年間の闘病と新薬での完治後、今度は脳出血を発症したharumatiさん。今回からは病を経たからこそ見えてきた、新たな生き方をテーマに書いていただきます。

動き出した持続可能で有意義な生活への模索

脳出血を発症してから2年半が過ぎました。

生まれてきた以上誰もが通る老いへの道―頭がボンヤリしてきてとっさの判断がしにくくなったり、体が思うように動かなくなったり―通常、ゆっくりと通るはずのその道の果てに、私は突然放り出されてしまったのでした。そう、本当に、一気に年老いた感じの1か月を経て、次には、望んでもなかなか得難い―「できるようになっていく」という実感を伴いながらの逆戻り―謂(い)わば、逆老化現象の様な時を経て、今に至っています。

だからこそ思いついた、これからの人生のテーマ ―Sustainable and meaningful living=持続可能で有意義な生活―の在り方の模索。

初夏を迎え、今年もまた、例年通り、枝いっぱいに葉を茂らせた庭の胡桃の木に見守られながら、今着実にその道を歩んでいます。

今年もまた見事に茂った庭の胡桃の木
今年もまた見事に茂った庭の胡桃の木

初フリマアプリ大成功♪

車を運転して自由に行きたい所へ行くこと、家族のために料理すること等の他に、あきらめたことがありました。それは、「ヒールのある靴を履くこと」。

入院中のリハビリテーションで、若い女性の理学療法士さんから「harumatiさんは、旅行にだって行けるようになるし、ヒールのある靴を履いておしゃれだってできるようになりますよ」と言われていたのですが……あきらめました。

活動的な日常生活をするようになって、立ったりしゃがんだりする機会が増え、重い物を運んだりする時に麻痺している右手も使うようになりました。すると、まず何よりもこけないようにとバランスを取ろうとするために、知らず知らずのうちに肩甲骨や背骨にゆがみが生じ、普通に歩くのがかえって下手になってしまったのです。

そんな私が、今一番履きやすいのは、ウォーキングシューズとクロックス。まだしゃがむことができなかった去年の夏には、立ったままで脱ぎ履きができるクロックスを2足、今年3月には新たにウォーキングシューズを3足も買ったので、これまでお気に入りだったヒールのあるサンダルを潔く処分することにしました。早速、傷がない比較的新しい革製のサンダル5足の汚れをきれいに取って、リサイクルショップへ持って行き、見積もってもらいました。

2年前夫に支えられながら試着して買ったクロックス
2年前夫に支えられながら試着して買ったクロックス

その見積額は、なんと! 5足全部で 40円!! ほとんどが、デパートで買ったブランドがはっきりしている、本革製品にもかかわらずです。そこで私は、最近よく耳にし、雑誌版のハルメク2019年5月号の特集にも取り上げられていた「フリマアプリ」を使ってみようと、考えました。

私の場合、病後のショッピングはもっぱらスマホを使っての「生協eフレンズ」と「楽天市場」。ハルメクに取り上げられていたのは、最もよく耳にする「メルカリ」でしたが、私は、楽天の「ラクマ」を使ってみることにしました。

基本的に、「スマホは必要に応じて使うものである」と考えている私は、あまり深く考えずに「ラクマアプリ」を、プレイストアから無料でインストールしてみました。説明に従って、メニューから「出品する」を選び、処分したいサンダル5足をそれぞれ写真に撮り、商品の説明を書き込み、これまたあまり深く考えたり、他の人の値段を参考にしたりせずに、それぞれ2000円から5000円の値段をつけて出品しました。

出品してから1か月以上、何の反応もなし。(やっぱり無理かなあ、ラクマから引き揚げて生協の買い取りに出そうかなあ)と、あきらめかけていたある日、ラクマアプリに1件のメッセージが入りました。


 

          ああ、こんな風に取引が始まるんだ! 新鮮な驚きを持ってすぐに返事のメッセージを送りました。

そんな感じでのやり取りを数回繰り返して、その日の内に商談? 成立。
 

その間に、ラクマから「入金確認、発送依頼」のメッセージが届き、そのメッセージに沿ってスマホをクリックしていくとQRコードが。それを、クロネコヤマトの店舗で示すと、あっという間に宛先と送り主が書かれた送り状のシールが。あれよ、あれよという間の出来事に、ボーと突っ立っていると、「お帰り頂いて結構ですよ。これで終わりですから」と。

結局5足で40円になっていたかもしれないサンダルが、1足2,800円で売れ、その日のうちに手数料、送料などを引いた1,902円が、現金同様に使える楽天キャッシュとして手に入ったのです。

Sustainable and meaningful living教訓その①

使わなくなったものは、ゴミにせず、有意義に処分する―「断捨離」という言葉が大流行だった頃。その頃は、何だかなあと、違和感を覚えていた私ですが、体が不自由になってみると「物が多い」ことは、想像以上に負担が大きいことが分かりました。

踏み台に上がることはおろか、思いっきり背伸びをしたり手を伸ばしたりすることも困難。要は、人の手を借りずに出し入れできる範囲が限られてくるのです。よく使うもの、本当に好きなものを自分で出し入れできる範囲に収めておくためには、使わなくなったものや、気に入らなくなったものは、思い切って処分していくしかありません。

でも、私には一つのこだわりが。基本的に物をたくさん欲しがったり、衝動買いをしてしまったりするタイプではない私が、持っているものと言えば選びに選び抜いたお気に入りの物ばかり。おいそれと捨ててしまう気にはなれません。そこで今回、遅ればせながら試してみたのが、フリマアプリ。

私のお気に入りだったサンダルを、どこかの誰かさんが、大切に使って下さっていると思うと、とっても幸せな気分になるとは思いませんか。

次回は、Sustainable and meaningful living その2。持続可能で有意義な生活にとって大切な事を、もっともっと見つけて書いていきたいと思います。

harumati

45歳~66歳までC型肝炎と共生。2016年奇蹟とも思える完治から、今度は脳出血に襲われ右半身麻痺の大きな後遺症が残り身体障害者に。同居する息子と夫に家事を任せての暮らしにピリオドを打ち、2021年11月「介護付き有料老人ホーム」に夫と入居。「小さな暮らし」で「豊かな生活」を創り出そうと模索中です。

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