菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法(16)

肌のくすみ対策にも!年齢肌の簡単保湿ケア

菅沼 薫
2018/11/21 7

第16回は、年齢肌に必要な“うるおいを閉じ込めるケア”の具体的な方法を、菅沼薫さんにレクチャーしてもらいました。基本ケアの見直しと、簡単な一手間で肌のうるおいはアップするはず! 乾燥肌に悩む人は必見です。

50代からの保湿ケア
【目次】
  1. 年齢肌の保湿は、レンガの隙間を埋めるイメージで
  2. <1>夜のスキンケアの前に、蒸しタオルで顔を温める
  3. <2>マッサージや炭酸美容液で、血行をよくする
  4. <3>肌がつっぱると感じたら、洗顔の見直しを
  5. <4>肌の保湿力を高めるには食事、睡眠も大事

年齢肌の保湿は、レンガの隙間を埋めるイメージで

前回「“最低気温10度以下”が保湿ケアのはじめどき」では、肌から出ていってしまった水分と保湿成分を補給することはもちろん、それら“うるおい”を肌内にとどめることこそが、年齢肌の保湿ケアだとお話ししました。それに沿った基本ケアのポイントが次の2つです。

まずは化粧水で、水分と保湿成分を補う

乾燥肌の仕組み
水分が抜けていく角質層のイメ―ジ

化粧水の主な役割は、肌内に水分を補給することです。ですが、年齢肌の場合は、水分だけでなく減ってしまった細胞間脂質の役割をする物質(保湿成分)を補うことも大事です。

化粧水は細胞間脂質の役割をする保湿成分が配合されたものを選びましょう。

保湿成分を補うことで、角質細胞の間にできてしまった隙間を埋め、乱れてしまったレンガの層を元のきれいに整列した状態に戻していきます。レンガの層が整えば、肌から水分や保湿成分が出ていくのを防ぐことができ、肌はうるおいを保てるようになります。

細胞間脂質の成分でもあるセラミドや、もともと角質層にある尿素、天然保湿因子の構成成分の一つでもあるピロリドンカルボン酸、真皮を構成する成分でもあるコラーゲンやヒアルロン酸、グリセリンなどが、肌の乾燥に効果的な保湿成分。商品選びの参考にしてください。

保湿タイプの化粧水は、第3回「化粧品、ぎゅっと力を入れてつけていませんか?」でお話ししたように、手肌の温度で温めて顔に置くように広げてつけてください。

うるおいが足りなければ、美容液やクリームやオイルをプラス

保湿用の化粧水だけをつけて寝てみて、翌朝に肌が乾燥していると感じたら、クリームや美容をプラスしましょう。保湿用の化粧水には保湿成分が配合されていますが、その量は多いとはいえません。美容液には保湿成分が多く配合されているので、化粧水の保湿成分で足りないと感じるようなら美容液で補いましょう。

また、年齢肌は皮脂が少なくなっているので、オイルやクリームで油分を補うのも◎。皮脂の代用となって、補給した水分と保湿成分が出ていくのを防いでくれます。

保湿ケアは”化粧水で水分を補給しクリームなどで蓋をする”と思っている人がいるようですが、ニュアンスがちょっと違うかもしれません。蓋というと肌を密閉してしまう印象を受けてますが、実は健康な肌も不感蒸泄(ふかんじょうせつ)といって、肌が感じない程度に水分を蒸散しています。

ですが、年齢肌は前にお話ししたとおり水分が出やすい状態になっているため、この水分の蒸散が大きくなりがち。この蒸散作用を健康な肌と同じ程度に戻すために、化粧水だけでは不足しがちな保湿成分を美容液で補い、皮脂膜の代わりにクリームやオイルで”うるおい膜”をつくって水分と保湿成分を閉じ込める、と考えるとよいでしょう。

<1>夜のスキンケアの前に、蒸しタオルで顔を温める

第3回でお話ししましたが、保湿タイプの化粧水をより浸透させるには、肌を温めるのが効果的です。

スチーマーがあれば理想的ですが、なければ蒸しタオルでも十分。スキンケアの前に顔にあてるだけで、水分と熱で肌が柔らかくなり、化粧品の浸透がUP。翌日の肌のくすみや、化粧ノリが違うのを実感できるはずです。顔が温まるとよく眠れるようにもなるので、オススメです。

蒸しタオルの方法
タオルは顔全体を覆うように、目元、頬も温めるのが大事

<2>マッサージや炭酸美容液で、血行をよくする

血行がよくなると、酸素を含んだ新鮮な血液が、肌のちかくにある毛細血管にも届くようになり、皮膚にもいい影響を与えます。香りのよいクリームなどで軽くマッサージすれば、気持ちもリラックスできるので、疲れている時にこそオススメです。

わざわざマッサージをするのは面倒……という場合は、最近話題の炭酸コスメで血行をよくするのもいいでしょう。ですが、炭酸は肌に若干の刺激があります。顔に使用する前に必ず腕などで試してから使ってください。

エリクシールシュペリエル

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<3>肌がつっぱると感じたら、洗顔の見直しを

皮脂膜は、洗顔による刺激で剥がれてしまいます。第6回「オススメのタイプ、正しいクレンジングとは?」、第7回「泡は乗せるだけじゃダメ!おすすめの洗顔方法」でお話ししたように、肌を刺激せずに汚れを落とすよう心がけてください。

それでも肌がつっぱる場合は、クレンジング・洗顔料の見直しを。皮脂膜を奪わずに汚れや不要な皮脂だけを落とせる工夫がされた商品などを試してみてください。
 

<4>肌の保湿力を高めるには食事、睡眠も大事

肌の保湿力を高める

角質層は、正常なターンオーバーで剥がれ落ちていきます。古い角質層がたまっていると、肌はごわつき、くすみが生じます。化粧水の浸透の妨げにもなるので、新陳代謝がよくなるよう栄養バランスの良い食事をとりましょう。また、睡眠も大事。睡眠中は肌を再生させる成長ホルモンが分泌されます。規則正しく、良質な睡眠をとるよう心がけてください。

時間をかけて特別なことをしなくても、普段のケアの見直しや、ちょっとした工夫をするだけで、肌の乾燥は防ぐことができます。お話ししたことを参考に、肌に合った保湿ケアを実践してみてくださいね。

次回は、お風呂上りにすべき年齢肌のボディケアについてお話しします。

次回、即実践!毎日続けられる、冬のボディ保湿ケア

取材・文=田中優子


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菅沼 薫

すがぬま・かおる ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、日本化粧品技術者会役員、日本香粧品学会評議員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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