疲れの原因は脳にあり? ぐっすり快眠で疲れスッキリ

自律神経を整える!? 脳を疲れにくくする睡眠術10

雑誌「ハルメク」

疲れがとれる快眠術とは? 自律神経をつかさどる脳を休めて疲労をとる睡眠のポイントを解説します。寝ても疲れが取れない人は必見です!

脳を疲れにくくする睡眠術
脳を疲れにくくする快眠ポイントとは?
【目次】
  1. 疲労回復のために「脳を休める睡眠術」が重要な理由
  2. 就寝前にトライ!快眠をいざなう6つの習慣
  3. 睡眠時間や寝姿勢は?就寝中の快眠ポイント4つ

疲労回復のために「脳を休める睡眠術」が重要な理由

ぐっすり眠る

1回目の記事では「脳が疲れる原因」について解説しましたが、「最近なんだか疲れやすい」という人は、実は脳が疲れているのかもしれません。疲れの原因は自律神経の中枢がある「脳」が鍵となります。体に指令を出し続ける脳は眠っているときにしか休むことができないので、まずは、深くぐっすり眠ることが重要です。

自分がいかに疲れているかは、朝目覚めたときの倦怠感が目安。倦怠感があるようなら、それは脳が疲れている証拠です。疲労回復のために最も重要なのが、睡眠。脳の疲れは寝ることでしか回復できません。しかし、「年を重ねるにつれ眠りが浅くなってきた」という人はどうしたらよいのでしょう?

教えてくれたのは東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身さん。
「加齢の影響による睡眠の質の低下もありますが、よかれと思って続けてきた眠り方が実は逆効果だった、ということもあるかもしれません。これから伝える快眠習慣をぜひ実践してみてください。朝起きたときのスッキリ感が違うはずです」

疲労を軽くする方法は、日常生活の中にたくさんあります。大事なのは「合理的に手抜きをすること」と梶本さん。特にアラフィフ世代の女性には「何もしない時間をぜひ持ってほしい」と言います。「家事は際限がないため、ついずっと働き続けてしまう。ボーッとすることは『怠惰』ではなく、脳の老化予防のためにも必要です」    

本記事では毎日の生活の中で今すぐ始められる、「脳を休める快適睡眠テクニック」をご紹介。生活に取り入れやすいものから、さっそく実践してみましょう。
 

就寝前にトライ!快眠をいざなう6つの習慣

■1 ベッドや布団は一人で眠れる環境にする
隣で寝ているパートナーの体温が移ったり、動きが伝わったり、いびきがうるさかったりすることが睡眠の妨げに。疲れ対策のためには、ダブルベッドで一緒に寝るより、一人で寝られる環境を整えることをおすすめします。

 

■2 就寝前に白湯を1杯飲む

白湯

トイレに起きたくなくて寝る前の水分摂取を控えるのはNG。睡眠中、脱水状態を起こすと自律神経に負荷がかかり、眠りを浅くする要因に。白湯で胃腸を温めると副交感神経が優位になり、眠りにつきやすくなります。

 

■3 ベッドタイムに寝酒はしない
アルコールには覚醒作用があり、眠りにつけたとしても途中で目覚めやすいので、脳が休まるほど深くは眠れません。また、アルコールによって気道周辺の筋肉が弛緩するため、自律神経に負荷をかける大きないびきの原因になります。

 

■4 目覚ましは優しい音にセット

目覚まし


 目覚まし時計やスマートフォンのアラーム機能の音は、鳥の声といった優しい音に設定を。大きな音でびっくりして起きると、睡眠中に活動レベルが下がっていた交感神経が優位になり、血圧も心拍も急上昇。自律神経に負荷がかかります。

 

■5 ベッドで携帯電話を操作しない
「布団に入ってからもスマートフォンやタブレットを何となく触ってしまう」という人も少なくないのでは? 液晶画面の強い光は交感神経を優位にするため、布団に入る30分前には「携帯電話断ち」する習慣をつけましょう。

 

■6 寒い季節の電気毛布は就寝直前に電源オフ
寒い季節に冷たい布団に入るのは自律神経に負荷がかかるため、就寝前に電気毛布などで布団の中を温めておくのは安眠のために有効。でも、一晩中電源を入れていると寝汗をかき、脱水症状を引き起こすことも。寝る前の電源オフをお忘れなく。

睡眠時間や寝姿勢は?就寝中の快眠ポイント4つ

■7 睡眠時間は最低でも6時間は必要

7 睡眠時間は最低でも6時間は必要

睡眠中、浅い「レム睡眠」と深い「ノンレム睡眠」が90~120分単位で交互に繰り返されていて、脳の疲れを取るにはノンレム睡眠が3~4回必要。疲れを翌日に持ち越したくないなら、最低6時間は寝るよう心がけましょう。

 

■8 眠る時の姿勢はあおむけではなく横向きで
「あおむけ寝」は舌が下がって気道をふさいでいびきをかきやすく、眠りが浅くなりがちです。舌が気道をふさがない「横向き寝」がいびきには効果的。特に右側を下にして寝ると、消化吸収がスムーズになってより熟睡できます。
 

■9 エアコンやタイマーを活用

極度な温度差は血圧を上げるなど、自律神経に負荷をかけるので、適宜エアコンを活用しましょう。冬場は、温かな布団から起きて冷えた部屋に出ると自律神経にダメージが。暖房のタイマーをセットし、起床時間の30分前から部屋を暖めておくのがベストです。

 

■10 手は布団の外へ出して寝る

手が温まると交感神経が優位になって寝つきが悪くなります。手は布団から少し出しておくくらいが、寝つくにはちょうどいいです。一方で、足を温めると副交感神経が優位になるため、足の冷えにはご注意を。

 

【監修】梶本修身(かじもと・おさみ)さん

東京疲労・睡眠クリニック院長。医師・医学博士。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。1962(昭和37)年生まれ。大阪大学大学院医学研究科修了。2003年から産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。主な著書に『すべての疲労は脳が原因Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』(集英社新書)など。

 

取材・文=小林美香(編集部)
※この記事は、「ハルメク」2018年2月号を再編集しています。また掲載情報は取材時点のものであり、最新の情報は施設等へお問い合わせください。


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