
今、レンズを薄いカラーにするのがおしゃれ
50代女性の紫外線対策は、メガネのレンズを「カラーレンズ」にするのがおすすめ!おしゃれ&機能的に、カラーレンズを選ぶコツを紹介します。
更新日:2025年05月20日 公開日:2025年04月29日
終活のプロが実体験から学んだ50代終活のNG習慣
親の介護や看取り、相続やお墓のこと……。終活スナック「めめんともり」のママ・村田ますみさんは、自分も相手も後悔しないために、50代の今だからこそ考え、実践しておくべき終活があると言います。
むらた・ますみ 1973年東京生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。IT業界、生花流通業界を経たのち、亡き母を散骨したことをきっかけに 2007年 株式会社ハウスボートクラブを起業。2024年2月、死についてオープンに語り合えるサードプレイス「終活スナックめめんともり」を東京都江東区森下に、2025年2月には2号店となる沖縄店をオープン。著書に『ちょっと死について考えてみたら怖くなかった』(ブックダム刊)。
私は、20代後半から母・祖母・祖父を立て続けに亡くしました。
母とは闘病中に一生分といえるほどたくさんの会話をし、母の希望するように見送ることができたと思います。しかし、祖父母に関しては後悔だらけ。
実は、葬儀後に相続の問題に巻き込まれ、圧倒的に自分に「知識がない」ということを痛感することとなりました。祖父母の子どもである叔母たちが存命なのにもかかわらず、祖父母の遺言により、なぜか孫の中で一番年上だった私が筆頭相続人にされ、わけもわからずサインをしてしまったことで親族の争いの中に放り込まれてしまったのです。
祖父母は遺言書を残していました。ちゃんと終活をしていたんですよね。
それにもかかわらず、家族間のコミュニケーションが不足していたことによって、遺された家族が揉めることとなってしまいました。形としての遺言書は残っていたけれど、誰もその思いを聞かされていなかったからです。
今、私が終活セミナーをするときには、「自分の終活について、家族とよく話してください」と何度も伝えています。
多くの方が「子どもに迷惑をかけたくない」と口を揃えますが、そもそも子どもにとっての迷惑とは何なのでしょうか。「ピンピンコロリが一番」という方も多いですが、ピンピンコロリの後に遺された家族は何をどうしたらよいのでしょう。
子ども側としても同じです。
普段からのコミュニケーション量を増やし、最期についても自然に話せるような関係を作るのが理想です。直接会えなくても電話やLINEで気軽にコミュニケーションをとることができる時代です。
もちろん直接会いに行くことも選択肢の一つです。
話す回数が増えていくことで老後のこと、死生観のこと、親亡き後のことを話し合うことができるようになるかもしれません。
誰でも確実に年をとり、死を迎えるのに、それを自分ごととして考えることをせず、「そういうことは息子に任せた」「家族に聞いてくれ」という方がいます。
せっかく自分らしい人生を生きてきても、最期は他人にお任せでよいのでしょうか。
自宅葬の準備が大変であることや、地域との関わりが薄れていることも、葬儀社に一任するケースが増えていった一因であることは想像にかたくありません。
しかしだからといって、すべて葬儀社にお任せし、遺族は葬儀に参列するだけでよいのでしょうか。
葬儀は「こうやって見送られたい」という自分の最期を実現するものであるとともに、遺された家族にとっても大切なものです。
悲しみに暮れ、戸惑う中で、故人を思って一つ一つ葬儀を準備することが心を癒やし、整理すること(グリーフケア)にもつながるのです。
私も母が亡くなってからは、母のことを思い出し、言葉にするだけで涙が止まりませんでした。
しかし、母の希望する葬儀をしたこと、亡くなって1年後に散骨をしたこと、何度か母にご縁のあった人をお招きして食事会をし、母の思い出を語り合ったことがグリーフケアとなり、少しずつ気持ちを整理することができました。
悲しみは時が経てば解決するものでもなく、がんばって乗り越えるものでもありません。だから、大切な人が亡くなって何年経っても涙が出てくるというのは当たり前のことですし、そんな自分を否定する必要もありません。
むしろ自分の中にある悲しみを見ないように蓋をしてしまっている人の方が多いかもしれませんね。ですから、めめんともりのような場所で、自分の気持ちを打ち明けるのも一つのグリーフケアだと思います。
私は今50代ですが、ちょうど同世代の中での話題に親の介護や、親の看取りがのぼるようになってきました。
これから親の死と向き合い、そして自分自身の最期について考え、子どもたちに伝えていくという大切な岐路に立っていると感じています。
私たちが人生を楽しみ、元気に年を重ねて、自分らしい最期を選択していくことが、次の世代へのバトンになるのではないでしょうか。
私は終活に大切なのは「知識」「コミュニケーション」「死生観」の3つだと考えています。相続や葬儀、お墓など人生の最期にまつわる知識、そして家族に自分の意志をきちんと伝えられるコミュニケーション、自分がどう人生をまっとうし、どのように人生に幕を降ろしたいのかという死生観。
この3つが揃ってこそ、自分らしい最期を迎えられると思うのです。
そして、その中心にあるのは、「自分がどうありたいか」ということに他なりません。
ただやみくもに知識だけを身に付けても、自分の芯がなければ、さまざまな意見に振り回されてしまいますし、コミュニケーションも、家族のことを大切に思う気持ちが伴っていなければ、空虚なものになってしまうでしょう。
「死生観」はそのときの状況によって変わってくることもあるかもしれません。
けれど、自分が望む人生のゴールを考えるほど一日一日を大事に生きようと思えてくるものです。
「やりたいことを後回しせずにやる」ということだけは心掛けているつもりです。「いつ死んでも後悔はない」とまでは言えませんが、いつか「後悔なく生きられた」と言える最期が迎えられたら幸せだなと思っています。
※本記事は、書籍『ちょっと死について考えてみたら怖くなかった』より一部抜粋して構成しています。
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『ちょっと死について考えてみたら怖くなかった』(ブックダム刊)
終活スナック めめんともり。一風変わったスナックのママとして、カウンターに立つ村田ますみさんがつづる初のライトエッセイ。理想の最期について考えるヒント、入棺体験を通じた「生まれ変わり」のプロセス、終活の実践的なアドバイスまで、いずれ死を迎えるすべての世代に向けて語ります。
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