
自分の尿モレタイプはどれ?
たまに尿モレがあっても、だましだまし過ごされている方も多いのでは? けれど一口に尿モレと言っても症状によってタイプはさまざま。そこで自身の尿モレのタイプがわかる簡易診断チャートをご紹介!
公開日:2025年05月31日
通信制 山本ふみこさんのエッセー講座第10期第2回
随筆家の山本ふみこさんを講師に迎えて開催するハルメクの通信制エッセー講座。第10期2回目のテーマは「壁」。クマジさんの作品「銭湯ペンキ絵」と山本さんの講評です。
銭湯めぐりを趣味にしているひとがいる。
「銭湯ペンキ絵描き替え公開」で、大田区にある銭湯で描いているところを見物できる、という情報をもらった。
銭湯が減っている今、ペンキ絵のある銭湯も少なく、よって絵師も多くはいない。都内に3、4人ぐらいしかいないという。その中の1人は、黄綬褒章を受章した人でその人が実際に描くのである。これは必見だと思った。
私は銭湯に行ったことはないが、大人100円の時代から今は550円になっていてちょっとびっくりする。高校2年の孫も銭湯は知らないと思うので誘ってみた。友だちもいいよと言って、学校帰りに待ち合わせて3人で出かけた。
銭湯に入ると、ペンキの匂いが鼻につく。すでに4、5人見物していた。作業をしている人は2人いて、女湯・男湯全体が見渡せる場にいて、1人が脚立に乗りペンキ缶を持ち、刷毛で描いている。壁一面に描かれた富士山の絵は。2、3か所大きく剥がれていた。
「ペンキで塗っても湯気で2、3年もすると剥がれてしまうのです」とオーナーが言う。
私が見たとき、右側に黒くぬりつぶした部分に、職人はピンク色のペンキ缶を持ち刷毛でポンポンと無造作に何回も何回も塗っていた。しばらく続くと今度は、茶色のペンキ缶を持ち筆で線を何本も描く。終わったあと見ると、それが満開の桜になっていた。なんだか好き勝手に刷毛を動かしているように見えたのに、全体に統一がとれて仕上がっているのは見事だった。計算していたんだな。これが職人芸かとため息がでた。孫とその友だちも初めて見る光景に見入って目が輝いていた。
銭湯の壁画には、ほとんど富士山の絵が描かれているのはなぜなのか、とオーナーに尋ねてみると、彼は自分でもよくわからないが昔からの継承ではないかと思うと答えた。三保の松原で天女が羽衣をひらひらとなびかせて舞っている光景がいいのに、と私は提案する。富士山の雄大さとまわりの景色が湯舟に浸かった人の心を潤すのかもしれないと思った。
孫とその友だちは、美術館や展覧会で絵を鑑賞する機会はこれから多くあるだろう。しかし、今回のように実際に仕上っていく工程を見ることはあまりないのではないだろうか。記憶に残るよいものを見たと思うのである。
銭湯の湯殿の「壁」のおはなしです。
高校生のお孫さんとそのお友だちも誘って、銭湯のペンキ絵の書き替えを見学します。
読者は、クマジさんの肩越しに、見学。黒く塗りつぶした部分に満開の桜があらわれるところでは、思わずわたしは、拍手しました。富士山の絵もいいけれど、「三保の松原で天女が羽衣をひらひらと待っている光景がいいのに」と云う書き手の後方で、うんうん、とうなずいたり。
「銭湯めぐり」を趣味にしているけれど、実際の銭湯には行ったことがないというクマジさんへ。
わたしは銭湯が大好きで、知らない街を歩いていて、つい銭湯に入ることがあるくらい、銭湯が好きなのです。どこの銭湯にもタオルやシャンプーなどの銭湯セットが買えます(単品でも)。
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は講座の受講期間の半年間、毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。
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