
自分の尿モレタイプはどれ?
たまに尿モレがあっても、だましだまし過ごされている方も多いのでは? けれど一口に尿モレと言っても症状によってタイプはさまざま。そこで自身の尿モレのタイプがわかる簡易診断チャートをご紹介!
公開日:2025年05月09日
通信制 山本ふみこさんのエッセー講座第10期第1回
随筆家の山本ふみこさんを講師に迎えて開催するハルメクの通信制エッセー講座。第10期が始まりました。1回目のテーマは「アップル」。さくらさんの作品「12月のアップルパイ」と山本さんの講評です。
子どものころの思い出です。
12月になるとそろそろかなあ、と待ちわびたお裾分けがありました。
それはお向かいのお宅からいただくクリスマスコンサートのチケット。そのお宅は質素な我が家と対極の洒落たご家庭で、日頃沢山の素敵なお裾分けをくださいました。舶来お土産しかり、おしゃれケーキに見事な和菓子しかり。
そんな中にそのチケットがあったのでした。子ども向けのクリスマスソングが沢山聴けるコンサートも楽しみなのですが、クリスマス一色の街へのお出掛けそのものがドキドキの一大イベントでした。
外出も外食も苦手な父とコンサートなんてむずむずしちゃう兄を置いて、母と私の二人だけのお出掛け。
あれは赤坂だったのか御茶ノ水だったのかキラキラな街並みを眺めながら一張羅のビロードワンピースとぴかぴかのエナメルの靴を履いて母とはぐれぬ様に緊張して歩きました。
会場に行く前に必ず寄るところがありました。たまたま母が見つけたのか、モダンなティールーム。
当時ケーキと言えば王道イチゴショートかメロンショート、もしくはシュークリームでした。だけど母がアップルパイ好きだったので私も真似して注文したような気がします。シナモン香るアップルパイと、牛乳やココアじゃなくて紅茶をまわりの大人たちに緊張しながらいただく特別感。
母は倹約家で質素な生活を心掛けていた人でした。無駄遣いは決してしないタイプ。でもコンサートの時はアップルパイと紅茶を母と一緒に食べられる。ふわふわ宙に浮いているようなクリスマスな一日だったのです。
その後、私が大学生になりアルバイト代で……、社会人となってお給料で……、アップルパイを買って帰ると、母は喜んで紅茶を淹れて一緒に食べたものです。喜んでくれた母はもういません。一人で食べても美味しいけど寂しい。シナモンのほろ苦さは母との思い出そのものです。
さくらさんは、お母さまに捧げると思って書かれたのではなく、思い出を描かれたのだと思いますけれど……。
お母さまに届くように、ゆっくり音読してくださいましね。
文章は、見えない誰かさん、遠くの誰かさんに届ける気持ちで書くことができます。この場合、感情的にならぬように、感傷が過ぎぬように、静かに綴ることです。皆さん、よく読んで参考にしてくださいね。
全国どこでも、自宅でエッセーの書き方を学べる通信制エッセー講座。参加者は講座の受講期間の半年間、毎月1回出されるテーマについて書き、講師で随筆家の山本ふみこさんから添削やアドバイスを受けられます。
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