1話10分で教養が身につく動画講座~西洋音楽史~

なぜ「交響詩モルダウ」は名曲なのか?リストと関係も

公開日:2021/02/08

更新日:2021/02/22

2
会員限定

玉川大学芸術学部教授の野本由紀夫さんが、ヴィヴァルディからマーラーまでの西洋音楽史を1話10分、ピアノを演奏しながら楽しく伝える講座です。今回はリストが生み出した「交響詩」について。「交響詩モルダウ」に込められている思想とは?

なぜ「交響詩モルダウ」は名曲なのか?リストと関係も
なぜ「交響詩モルダウ」は名曲なのか?リストと関係も

ピアノの魔術師リストが交響曲で行った発明とは

ピアノの魔術師リストが交響曲で行った発明とは

ベートーヴェンの六番からベルリオーズという人が現れますが、ベルリオーズの友だちというのが、ベルリオーズを入れて3人いました。前回お話ししたワーグナーと、彼の2歳年上で、これまた本当に大親友関係だった人に、リストがいました。

このシリーズの最初に、リストの「愛の夢」第3番を弾きました。もちろんリストの場合は「ピアノの魔術師」として世界的に有名で、史上最高のピアニストだったと言われたりもします。ピアノ音楽ではショパンと並んで重要な人ですが、実はオーケストラのほうでも発明をした人なんです。

それが何かというと、「交響詩」です。英語では"symphonic poem"、ドイツ語ではSymphonische Dichtungといいます。どういうものかというと、ベートーヴェンが始めた、音楽にタイトルを付けたり、感情を言葉で説明するような路線を拡大していこうという流れです。だから交響的な詩であり、つまり曲を説明する詩を書いちゃうんです。タイトルだけじゃなくて、詩まで書いてしまおうということを、リストは発明したんですね。

ベートーヴェンにとってはあくまでも交響曲が音楽の最高峰でしたが、彼の到達した交響曲をさらに発展・進化させようとしたのが交響詩なんですね。より音楽と言葉が結びつく。歌うことはなくて、あくまで音楽はオーケストラがやるんですが、目で詩などを読みながら鑑賞するという新しいスタイルを発明したんです。

ベートーヴェンの第九は交響曲の中に歌を入れてメッセージ性を持たせたわけですけど、さらに文芸的な要素を加味していくわけですね。

ベートーヴェンの第九の場合は歌ってしまうので、結局どこかの言語で歌うことになりますけれども、交響詩では歌わない文字を書いている。だから、何語に翻訳してもよくて、意味は変わらない。メッセージは何語であってもいいよということです。

10分教養講座を動画で見る

▼動画を見る

...

この記事の続きはハルメクWEB会員(無料)に登録すると読むことができます。

テンミニッツTV

 

東京大学をはじめとする日本の大学教授や一流企業の経営者、特定分野の世界的権威である医師など、多分野の有識者が出演する教養メディア。1話10分で大人の教養を身につけられます。講義内容は動画だけでなくテキストでもご覧いただけます。https://10mtv.jp/

この記事をマイページに保存

\この記事をみんなに伝えよう/

ページ先頭へ