菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法

(10)美白化粧品では、日焼けやシミは治せません

菅沼 薫
2018/10/10 14

猛暑と強い紫外線から解放され、ほっと一息。ですが、紫外線による肌ダメージはしっかりケアしていますか? 焼けてしまった肌を直す方法は? シミ・クスミはどうすべき? 第10回は、美白ケアについて教えてもらいました。

美白化粧品ではしろくならない
【目次】
  1. 美白とは、顔全体の透明感を上げること
  2. シミ改善には美白化粧品を
  3. 化粧品による美白は、シミの予防とごく薄いシミの改善
  4. 美白化粧品は、面と点で塗り分ける
  5. くすみケアには余分な角質除去、保湿、血行促進が効果的

美白とは、顔全体の透明感を上げること

年齢肌の悩み、シミ・くすみ。これらをお手入れすることを、美白ケアといいます。肌の色は血管やメラニン、皮膚のタンパク質など、いくつもの色が混ざって構成されています。そのため、これらに変化が起きると、肌色は変わってしまいます。

メラニンはもともと透明ですが、紫外線を浴びることで黒くなり、シミにもなります。また、皮膚のターンオーバーが遅くなり古い角層が残ることで、肌はくすんでしまいます。赤ちゃんに比べて年齢肌にシミやくすみが生じるのは、ごく自然のことなのです。

でも、できることならシミやくすみのない透明感のある肌でいたいですよね。そのためにはどうすればいい? 答えはシンプルです。

メラニンやターンオーバーをもとの健康な状態に戻せばいいのです。

というのは簡単ですが(笑)、長年積み重ねた変化を戻すのは、なかなか大変。化粧品による外からのケアと、食事による内側からのケアのWケアで、毎日コツコツ戻していくしかありません。
 

シミ改善には美白化粧品を

シミのイメージ

 

シミには紫外線で起こる日光性色素斑、メラニン色素が排出されず皮膚に沈着してできる肝斑など、いくつか種類があります。肝斑は女性ホルモンの影響で生じるともいわれていて、紫外線を浴びるとどんどん濃くなります。

シミ対策にはUV対策が必須、肌をこすらない心がけも。

シミの主な原因は、もともと透明だったメラニンが紫外線で黒くなる、摩擦などの刺激によって増殖する、などが挙げられます。そのため、毎日のUV対策は必須。秋冬も紫外線は降り注いでいます。日焼け止めを塗らないまでも、UV効果のある化粧下地やファンデーションを使うようにしましょう。
また、肌をこすらないのは、美白だけでなくスキンケアの基本。第3回、第7回でお話しした力加減を思い出して、肌をゴシゴシとこすらないケアを心がけてくださいね。
 

化粧品による美白は、シミの予防とごく薄いシミの改善

美白化粧品といえど、肌を白くしたり、シミを元の肌色に戻したりすることはできません。美白化粧品にできることは、メラニンの生成を抑え、排出を促すことで肌の代謝を上げ、シミを目立たせなくすることです。また未来のシミ予防も期待できます。

シミが気になる人は、ビタミンCやコウジ酸、アルブチン、プラセンタエキス、トラネキサム酸などの美白成分の入った化粧品を使ってみてください。

美白成分の処方は化粧品よって異なりますし、肌との相性もあります。肌が敏感で不安……。という場合は、日焼け止め同様に、普段使って肌に合うと感じているブランドのものを試してみるといいでしょう。

なお、美白化粧品のうち医薬部外品(薬用化粧品ともいいます)には、厚労省が有効性を認めた美白成分が入っていて、作用機序によっては「メラニンの生成を抑えて、シミ・そばかすを防ぐ」効能の表示が認められています。今までの美白化粧品で効果を実感できなかった人は、医薬部外品を使ってみるといいかもしれません。

美白化粧品は、面と点で塗り分ける

美白化粧品は、「面」タイプの乳液やクリーム、「点」タイプの美容液の2つに分けられます。顔全体につけるなら面タイプ、気になるシミにピンポイントでつけたいなら点タイプといった具合に使い分けます。両方使いたい! という場合は、柔らかいテクスチャーの面タイプを先につけてください。

「柔らかいものからつける」は、化粧品をつけるときの基本。

点タイプの美容液は、肌の上で広がらないよう、あえて硬めにつくられています。その上にやわらかい乳液やクリームをのせて伸ばしてしまっては、意味がありません。化粧品は柔らかく濃度の薄いものから使うのが基本、忘れないでくださいね。

くすみケアには余分な角質除去、保湿、血行促進が効果的

ターンオーバーのイメージ

 

くすみの原因として、ターンオーバー周期の遅れによる角質の肥厚や皮膚の乾燥、睡眠不足やストレスによる血行不良などが挙げられます。これらは皮膚の色を構成する、血管、タンパク質の色に影響して、肌から透明感を奪ってしまいます。

角質がたまって厚くなってしまっている場合は、第7回「泡は乗せるだけじゃダメ!おすすめの洗顔方法」を参考に洗顔方法を見直してください。

酵素洗顔も効果的ですが、やりすぎには注意を。皮膚の乾燥は、保湿効果の高い化粧品を使うとよいでしょう。血行不良には規則正しい食事と睡眠のほか、クリームをつけるときなどにマッサージするのも効果的です。皮膚には毛細血管が多くあり、血流がよくなることでターンオーバーの乱れやむくみが改善されるはずです。なお、このときも"小鳥をなでるようなやさしいタッチで肌をこすらない”を心がけて行ってください。

化粧品による美白ケアについてお話ししてきましたが、シミやくすみ予防には、体の中から変えることも大切。次回は、内側からのアプローチ「食事」についてお話ししたいと思います。
 

菅沼 薫

すがぬま・かおる ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、日本化粧品技術者会役員、日本香粧品学会評議員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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