菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法

簡単ネイルの塗り方は「手早く薄く4筆で完成」が正解

菅沼 薫
2019/10/31 0

今回は、指先を彩るマニキュア(ネイルポリッシュ)。マニキュアは何でできているの? という豆知識から、キレイに塗れる方法と落とし方をビューティー&ライフサイエンティストの菅沼薫さんに教えてもらいます。きれいに塗るちょっとしたコツがあるんです。

ネイルをきれいに塗るコツ
【目次】
  1. 意外!? マニキュアのルーツは車の塗料だった
  2. ヘアカラーと同じで、爪のネイルポリッシュも色が褪せる
  3. 除光液は擦らない!数秒待つ、がキレイに落とすコツ
  4. キレイに塗るポイントは、手早く薄く4筆で1度塗り
  5. 年齢肌の手を美しく見せる色は、パール系のはっきりしたカラー

意外!? マニキュアのルーツは車の塗料だった

すっかり“身だしなみ”として定着した爪のお手入れ。現在はネイル、ネイルケアと言うことが多いようですが、以前は「マニキュア」と呼ぶのが一般的でした。

このマニキュアの語源は、ラテン語の「manus」(手)と「cure」(お手入れ)で、古代エジプトの時代には爪を着色する文化があったと言われています。日本でも平安時代には爪を着色していたそうで、江戸時代にはホウセンカの赤い汁を爪につける「爪紅」が行われていました。爪を染める化粧には、神事として祈りの意味もあったと言われています。

今のような、ボトル容器の刷毛で塗る“ネイル”は、自動車などの工業用塗料を応用し、1950年代のアメリカで誕生したのです。爪の塗料は、ネイルポリッシュやエナメルなどと呼ばれるようになりました。

ヘアカラーと同じで、爪のネイルポリッシュも色が褪せる

ネイルポリッシュの原料や製法は工業用塗料と似ていて、アクリル樹脂と有機溶剤、着色剤(顔料)でできています。パールやラメを入れるなど、無限のカラーバリエーションを作り出すことも可能です。工業用というと肌に悪いような気がするかもしれませんが、爪用ものは肌にやさしい素材や処方が工夫されていますので、あまり心配する必要はないでしょう。

工業用塗料との違いとしては、変質・変色が挙げられます。車や家の塗装に使う塗料は雨や紫外線などの環境による刺激で変質、変色しないようになっていますが、ヘアカラーやヘアマニキュアがしばらくすると褪色するのと同じで、ネイルポリッシュも褪色することがあります。

これは、薬機法で定められた顔料の一部に、紫外線などによって変色してしまうものがあるためです。

除光液は擦らない!数秒待つ、がキレイに落とすコツ

除光液は擦らない!数秒待つ、がキレイに落とすコツ

 変質・変色のほか、工業用の塗料とネイルポリッシュでは、“もち”も違います。家や車の塗料は簡単に剥がれると困りますが(笑)、ネイルポリッシュは除光液で簡単に落とすことができます。これは除光液はネイルポリッシュを溶かす成分が入っているため。その代表的なものとしてアセトンがあります。

アセトンは肌に悪いからと、アセトンの入っていない除光液を選ぶ人もいるようですが、個人的には手早くキレイに落とすためにはアセトン入りの除光液を使うことをおすすめします。

キレイに落とすコツは、除光液をたっぷり含ませたコットンを爪の上に5~10秒程度置き、そっと拭き取ること。

こうすると、ネイルポリッシュの間に除光液が染み込んで、溶けるように落ちてくれます。数秒待つのはじれったく感じるかもしれませんが、結果としてはこの方が短時間で落とすことができ、効率的。少量の除光液だとネイルポリッシュが溶けませんし、爪を擦ってダメージを与えてしまいます。

なお、ネイルポリッシュも除光液も有機溶剤です。過度な吸引は喉の痛みや頭痛など、体に悪影響を及ぼしますので、使うときは換気をしっかり! 除光液の使用後は手を洗い、皮膚や爪についた除光液を洗い流すようにしましょう。

ところで、ネイルポリッシュを塗ると「爪が呼吸できなくて苦しい」と感じる人がいるようですが、それは気分的なものでしょう。ネイルポリッシュの分子の結合は、そこまで強くありません。蒸散作用と言って爪の水分がネイルポリッシュを通過できる程度の極小さな隙間があります。

キレイに塗るポイントは、手早く薄く4筆で1度塗り

参照:FCG LABO  19870820発行号

ところで、少し前までのネイルポリッシュは乾くのに時間がかかりました。ですが、今のものは乾きが早く発色もいい! 

特に速乾タイプのものは、塗っているうちに乾いていくので、手早く塗らないと色ムラになってしまいます。

キレイに仕上げるためには“手早く薄く4筆で1度塗り”を心がけましょう。

1筆ごとにたっぷり、ネイルポリッシュをつけ、ボトルの口で半分しごき、しごいていない方で爪に均一な膜ができるように筆を進めるのがコツ。

また、塗り終えた爪を汚さないようにするためには塗る順番も大切です。下の図2の番号順に塗っていくといいでしょう。また、机に指を固定すると塗りやすくなる上に汚しにくくなります。ぜひ試してみてください。

ネイルの塗り方
参照:FCG LABO  19870820発行号

どうしても色が薄い場合は、薄く二度塗りします。多少の色ムラはトップコートを塗れば、馴染んで目立たなくなります。

なお、面倒だからとベースコートを省くのはNG。ベースコートは、ネイルポリッシュの色が爪に色素沈着するのを防ぎ、爪を守ってくれるもの。メイクのコンシーラーのような役割をするものや、爪の溝を埋めるものなど機能別に商品も展開されており、ベースコートを塗ったほうがキレイに仕上げることができます。

年齢肌の手を美しく見せる色は、パール系のはっきりしたカラー

菅沼さんのおすすめのネイルカラー

 

ネイルの色選びは、「年齢肌を美しく見せる!口紅の色選びと塗り方」でお話しした口紅の色選びと一緒。肌がキレイに見える、はっきりした色がおすすめです。パール入りのカラーであれば、色ムラができにくく塗りやすい上、少し剥げても目立ちにくいのでなおベスト。マットな色は色ムラができやすく厚塗りになってしまいますし、白っぽい色、淡い色だと肌から浮いて、手がくすんで見えてしまいます。

お気に入りのカラーに薄め液を入れながら使い続けるのは、品質を考えるとおすすめできません。ネイルポリッシュをコンディションのよい状態で使い切るためには、ボトルの口や、刷毛の柄についた塊を取り除いてキレイな状態を保つこと。また、容器はなるべく開けっ放しにしないようにしましょう。

私は、小さめサイズのものを使い切るようにしています。その方が、いろんな色を試せるので、楽しいですよ(笑)。ペディキュア用の濃い色なら、数度しか使わないこともあるでしょうから、小さめサイズで十分です。 

次回は、これまでお話してきた美容の基本の総まとめです。

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菅沼 薫

すがぬま・かおる ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、日本化粧品技術者会役員、日本香粧品学会評議員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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