菅沼薫さんに聞く、今の自分に合う美容法

美白サプリは、シミに効果があるって本当?

菅沼 薫
2019/06/26 7

紫外線が強くなるこれからの季節、気になり出すのがシミ問題。シミができたら、サプリメントを飲むべき? 紫外線を防ぐ効果はあるの? 美白系サプリメントの仕組みや成分について、菅沼薫さんに教えてもらいました。

美白サプリ
【目次】
  1. 美白サプリの必要性は、人によって違う
  2. 美白ケアなら抗酸化物質を摂る、が基本
  3. 美白系サプリメントは商品によって抗酸化成分が違う
  4. 厳しい環境のフルーツは抗酸化作用が高い!?
  5. できたシミには内側と外側からのWケアを

美白サプリの必要性は、人によって違う

夏を前に気になり出すのが、日焼けとシミのことですよね。この時期になると、「美白サプリメントはシミに効果があるの? 飲んだ方がいい?」といった質問をよく受けます。ですが、その人の食生活や生活環境によって答えが違うので、飲んだ方がいいとも飲まなくていいとも言い切れません。

シミができる原因の一つとなるのが、体内で発生する活性酸素。紫外線を浴びると表皮内で活性酸素が生じます。活性酸素による細胞の酸化を防ぐために、メラノサイトが刺激されてメラニン色素を黒い色に変化させ、シミができやすくなるのです。
 

シミができる仕組み

美白サプリメントには、この活性酸素の発生を防ぐ抗酸化物質が主に含まれています。

そのため、食事で十分に抗酸化物質を摂っていて、日焼け止めなどによる紫外線対策をしっかり行っているのであれば、あえてサプリメントで補う必要はないでしょう。

 

美白ケアなら抗酸化物質を摂る、が基本

美白の味方トマト

さて、抗酸化物質を十分に摂れているか? これは栄養素のように毎日の摂取推奨量などがないので、わかりにくいですよね。シミの原因は活性酸素だけではないので、一概には言い切れません。

一つの目安として、日焼け防止策をしっかりしているのに年々シミが増えていく……という場合は、摂取量が足りていない事も一因かもしれません。第11回「サプリより赤野菜!シミ・老化対策の食事法」を参考に、積極的に抗酸化物質を含んだ食品を食べるよう心がけてください。

ここでちょっと、私が生活に取り入れている「トマトソースを作りながら効果的に抗酸化物質の摂る方法」をご紹介しますね。

まずトマト数個をよく洗い、皮をむかず、適度な大きさになるよう4等分に切ってオリーブオイルで炒めます。トマトは、抗酸化物質「リコピン」が豊富です。特に皮と実の間の細胞に多く含まれており、炒めているうちにリコピンを包んでいる皮と実の細胞が熱で破壊され、表に出てきます。炒めているとオリーブオイルが赤くなるのは、表に出てきたリコピンが油に溶け込んだため。私は炒めてコトコト煮込み、充分にリコピンを抽出してから自然に剥がれたトマトの皮を取り出してます。

だったら、トマトが生のまま皮ごと食べても同じなのでは? と思うかもしれません。そのまま食べても、体の中で分解されてリコピンが出てきますが、水分量の多いトマトをたくさん食べるのは意外と大変です。加熱した方が、水分が抜けるので量をたくさん摂りやすいのです。

トマトソースの他にも、トマトジュースや野菜ジュースを飲んだり、最近発売されたリコピンが多めのケチャップなどを使ったりするのも、抗酸化物質を摂る方法の一つ。美白系のサプリメントを摂るか迷っている場合は、まずは食で多く摂る工夫をしてみてください。サプリメントを試すのは、それでも足りない場合で十分かもしれません。

美白系サプリメントは商品によって抗酸化成分が違う

 

 

さて、実際に美白系のサプリメントを試してみようとしたときに直面するのが「商品の違いがわからない」「やっぱり高い方が効く?」といった商品選びではないでしょうか。

冒頭でも触れましたが、シミ対策に効果が期待できる美白系のサプリメントは、抗酸化成分と酸化を還元するビタミンCとEを配合したものが一般的です。

抗酸化成分といっても種類はたくさんあって、L−システインやアスタキサンチン、ポリフェノール、リコピンなどさまざまです。また、ポリフェノールは、色の濃い植物の実に多く含まれていて、それぞれに原料も違い、カテキンからフラボノイド、イソフラボンなど5000種類以上あるとも言われていています。

このたくさんある抗酸化成分うち、どれがどのくらい配合されているのか? この違いが、商品の違いを生み出している部分です。どの商品も効果的な配合や処方などが工夫されていて、値段も違ってきます。このためどれがいい、高いから効く、安いから効かない、と一概には言えないのです。

厳しい環境のフルーツは抗酸化作用が高い!?

美白サプリメントには、植物エキスがよく配合されています。これは、植物は自分の体を太陽光線から守る抗酸化物質を持っているため。美白系のサプリメントの場合、果実を紫外線から守る抗酸化物質を皮の部分に多く含んだ南国のフルーツや赤色や紫色の果物のエキスを配合しているものが多いようです。例えば、パッションフルーツに含まれるポリフェノールのピセアタンノール、コーヒー生豆から抽出したポリフェノールのクロロゲン酸、アセロラやクコの実などが美白系ドリンクなどに配合されています。

だったらこれらのフルーツを皮ごと食べればいいのでは?と思うかもしれませんが、先ほどのトマトと同じで水分が多く大量に食べるのは難しいですよね。抽出したエキスであれば、量が摂れるというわけです。

リンゴンベリーとも呼ばれる、北欧の厳しい環境で育つコケモモ
リンゴンベリーとも呼ばれる、北欧の厳しい環境で育つコケモモ

 ちなみに南国育ちのフルーツではありませんが、ベリーやコケモモも抗酸化作用の高いポリフェノールをいっぱい含んだ果物。だからというわけではありませんが、私は蓼科に行くと必ずコケモモ大福を食べています(笑)。

できたシミには内側と外側からのWケアを

当たり前のことですが、サプリメントは体の内側から体全体にゆっくり作用していきます。残念ながら、今日飲んで翌日肌が劇的に変化したりはしません。そのため、効果を得るためには一定期間摂り続けることが必要です。また、一部には黒くなったメラニンの排出を促すものもあります。でも、基本的に美白系のサプリメントはシミを薄くするというより、シミの元となるメラニンの生成を抑える、つまり予防的なものだと思った方がいいでしょう。

できてしまったシミをなるべく早くどうにかしたい!という場合は、食べ物・サプリで摂取する内側からのケアと化粧品による外側からのWケアをおすすめします。体全体に作用するサプリメントと違い、化粧品は気になる箇所にピンポイントに直接塗布できるので、短期間で変化(効果)を実感しやすいと思います。


次回は、コラーゲンのサプリメントを中心にお話ししたいと思います。

 

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取材・文=田中優子


 

菅沼 薫

すがぬま・かおる ビューティ&ライフ サイエンティスト、武庫川女子大学客員教授、sukai美科学研究所代表。日本顔学会会長をはじめ、日本化粧品技術者会役員、日本香粧品学会評議員などを務める。美容雑誌「VOCE」における化粧品比較実験を長年手掛ける。化粧品と肌のスペシャリストとしてメディアでも活躍中。

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