周囲の理解・サポートが課題

10月12日は世界関節炎デー!関節リウマチを知ろう

公開日:2020/10/12

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関節リウマチは関節の炎症と進行性の関節破壊が特徴の疾患。日常生活に大きな影響がありますが、症状が見えづらいことで、周囲の理解を得られずに悩む患者さんが多い疾患です。「世界関節炎デー」を機に、現状の課題と周囲ができるサポートを考えましょう。

関節リウマチを知ろう

関節リウマチがどんな疾患か知っていますか?

毎年10月12日の「世界関節炎デー」に際して、関節リウマチについて考えてみませんか?

関節リウマチは、関節の炎症と進行性の関節破壊を特徴とした自己免疫疾患です。

関節リウマチの患者さんは日本に70~80万人(※1)おり、女性の患者さんは男性の約3倍と言われています(※2)。仕事や家庭を築くライフステージの重要期にある40代~50代の女性が診断されることも多い疾患です。

痛み・倦怠感・朝のこわばりといった目に見えない症状や、日常生活の負担について、周囲の理解を得ることが難しく、言葉にして伝えることも容易ではないため、社会生活において悩みを抱える患者さんが多い現状があります。

※1 引用元 厚生労働省:リウマチ・アレルギー対策委員会報告書について(2011年8月)
※2 引用元 Yamanaka, H. et al. : Mod Rheumatol., 2014, 24(1), 33-40.

今回「ハルメクWEB」では、関節リウマチ患者さんの悩みごとについて、周囲の人がどの程度理解できているのかを調査すべく、WEB会員のみなさんを対象としたアンケート調査(※)を実施しました。

※ WEBアンケート。実施期間:2020年9月5日~9日、有効回答数:450人

まず始めに「あなたは、関節リウマチがどのような疾患かをご存知ですか?」と質問したところ、「知っている」と答えた人が72.9%と、疾患名を知っている人が多い結果となりました。

関節リウマチの認知度 WEBアンケート

ただし、「知っている」と答えた人の割合が、75歳以上では85.4%あるのに対し、 55歳以下では66.0%と、若い人ほど関節リウマチを知らない人が多いようです。

関節リウマチの認知度 WEBアンケート

「関節リウマチは、関節の炎症と進行性の関節破壊が特徴の疾患です。痛み・倦怠感・こわばりといった主観的症状に悩まされ、日常生活に不自由さを感じている方も多くいます。あなたは関節リウマチにこのような症状があることをご存知でしたか?」という質問にも「まあまあ知っていた」が54.4%と最も高く、次いで「詳しく知っていた」(20.4%)という結果に。

関節リウマチの認知度 WEBアンケート

こちらも、75歳以上では「詳しく知っていた」(14.6%)と、「まあまあ知っていた」(68.3%)を合わせると82.9%の人が関節リウマチの症状を知っていたのに対して、55歳未満では76%に留まり、「ほとんど知らなかった」も16%と、ほかの年代よりも多くなりました。

関節リウマチの認知度 WEBアンケート

関節リウマチは、早期発見・早期治療が重要な疾患です。発症ピークが40〜50代であることからも、今後より一層、若い世代にも関節リウマチの症状を正しく知ってもらう必要があると言えそうです。

 

関節リウマチ患者さんへの周囲の理解不足が課題

関節リウマチの痛み・倦怠感・朝のこわばりといった症状により、日常生活に不自由さを感じている患者さんも多くいます。

さらに、このような症状は見た目では伝わりづらい点も、患者さんの悩みの一因となっています。

今回のアンケートでも、「関節リウマチ患者さんのこのような症状や日常生活でのお悩みは、周囲の方々から理解されやすいと思いますか?」という質問で、「あまり理解されやすいとは思わない」(58.7%)、「理解されやすいとは思わない」(13.3%)と答えた人が合わせて72%もいました。

関節リウマチ WEBアンケート

また、「関節リウマチの患者さんが周囲の方々へこのような症状を伝え、理解していただくことは難しいと思いますか?」という質問でも、「あまり伝えやすいとは思わない」(55.8%)、「伝えやすいとは思わない」(13.1%)と、68.9%の人が関節リウマチの症状は伝えやすくないと考えていることがわかりました。

関節リウマチ WEBアンケート

 

関節リウマチ患者さんの日常生活の悩み・困りごととは?

では、関節リウマチの患者さんは、具体的にどんなことに困っているのでしょうか?

今回のアンケートでは、回答数全体の8.4%にあたる38人の方が「受診して、関節リウマチと診断された」とのこと。

上記回答をした関節リウマチの患者さんに「関節リウマチについて、相談する人やサポートする人はいますか?」と聞いたところ、「はい」と答えた人は81.6%でした。

「はい」と回答した方に「関節リウマチについて日常生活で困ったことや悩んだこと」を聞いたところ、以下のようなコメントが寄せられました。

関節リウマチの患者さんが困ったこと・悩んだこと

  • お箸を持てなかったり、歯磨きがやりにくかったり、着替えがしにくいことがある。(59歳女性)
  • 仕事の継続ができるか、周囲に理解してもらえるか。今後どうなるのかが不安です。(50歳女性)
  • 調子の良し悪しが、その日その時間で違うので理解してもらえない。 体調の悪いのがリウマチが原因なのか他のものか、自分でもよくわからない。(59歳女性)

「関節リウマチについて相談する人や助けてくれる人はどなたですか?(※複数回答可)」と聞いたところ、「主治医」(54.8%)が最も多く、次いで「配偶者」(41.9%)、「子ども」(32.3%)となりました。また、家族・親族以外に「友人・知人」に相談する人も25.8%と多く見られました。

関節リウマチについて相談する相手

話を聞いてもらう以外にも、家族や友人に日常生活のサポートをお願いしている人も多いよう。具体的にどのように手助けをしてもらっているのか、教えてもらいました。

患者さんが周囲の人にサポートしてもらっていること

  • 食事の支度や洗濯物、買い物などです。調子の悪いときは、服を脱がせてもらったり、着るのを手伝ってもらったりすることもあります。(50歳女性)
  • 職場で仕事面でのサポートをしてもらっている他、友人たちと会って会話を楽しんでいます。 コロナ禍の今は、メールで元気をもらっています。(63歳女性)
  • 痛みや倦怠感がひどい時は、夫に食器の後片付けや掃除など家事を手助けしてもらっている。 友達はランチをして話を聞いて慰めてくれる。 (68歳女性)

患者さんの悩みごとを理解してサポートしよう!

関節リウマチ患者さんのサポート

このように、関節リウマチは日常生活に影響を及ぼすことも多く、そのことを周りに伝えにくい疾患です。周囲のサポートにより、少しでも患者さんの悩みを減らせるようにしていくことが大切です。

患者さんからアンケートで寄せられた、周囲のサポートでうれしかった体験談と感謝のメッセ―ジをご紹介します。

患者さんが周囲のサポートでうれしかったこと

  • 家の事をよくやってもらってる夫に感謝です。仕事もしながら、家事のほとんどを助けてもらっています。(64歳女性)
  • 兄弟・姉妹、友人・知人がいつも気遣ってくれます。主治医の先生は、痛みの取り方を教えてくれて、心の支えになってもらっています。職場の方達も優しく声がけしてくれて、ありがとうございます。(58歳女性)
  • 家族や友人のみんなへ。いつも助けてくれて、ありがとう。落ち込んでいても、いつものように接してくれるので、気持ちが楽になります。感謝しています。(64歳女性)

また、身近に関節リウマチの患者さんがいる人からは、本人の意思を確認しながら、自分にできることをサポートしている、というコメントが多く寄せられました。

「本人の意思を確認しながら手助けしている」という周囲のコメント

  • 本当のつらさは本人しかわからないので、声かけをしたり状況を見たりしてから接してしている。 不自由そうなことは手助けする、など。(56歳女性、サポート相手:母)
  • ペットボトルのフタが開けられない、物をつかむときに痛みがあるなどで、手伝ったことがある。 「よかったら、~しましょうか?」と声かけするようにしている。(51歳女性、サポート相手:仕事の知人)
  • 当然だが、治療に通いやすくする。 手に力が要ることなど、何がしにくいかを聞いて、言えるようにして、我慢したり不便のないようサポートする。(62歳女性、サポート相手:職場の同僚)

一方で、「どうサポートすべきかわからない」という声も聞かれました。

「サポート方法がわからない」という周囲のコメント

  • 父は手首の返しがキツそうだったが、家族以外の人には、症状が重くなるまで声を掛けにくく、でも気にはなり……。同僚や友人に対しては、どうしたらいいか、わからなかった。(52歳女性、サポート相手:父・同僚・友人)
  • 本人は車がないと生活が不便な所に住んでいるので、体調不良の折にはいつでも応援したいと思うのですが、なかなか援助を求めてきません。人に迷惑をかけたくないとの思いが強く、我慢してしまうよう。大変な時に気軽に相談できる場所があったら助かります。(76歳女性、サポート相手:友人の妹)

周囲の人からは症状が目に見えづらいことや、患者さんが口に出して症状を伝えづらいことが、周囲が積極的にサポートしづらい要因になっているようです。

関節リウマチは、炎症が収まり寛解しても、痛みや倦怠感、こわばりなどの症状が残り、悩んでいる患者さんもいます。しかし、周囲の人が関節リウマチについての知識をもち、正しく理解・サポートすることで、患者さんの日常生活をより快適なものにできるはず。

また、患者さんが自分の悩みや気持ちを周りの方にお話ししやすいように、コミュニケーションの大切さについて皆で考え、努力していくことも大切です。

関節リウマチ患者さんと周囲のコミュニケーションが改善され、よりよい社会になるよう、自分にできるサポートを考えてみましょう。

Good DAY 関節リウマチ俳句コンテストについて

Good DAY 関節リウマチ俳句コンテスト

関節リウマチは痛み・倦怠感・こわばりといった目に見えない症状や、患者さんへの心理への影響が大きい疾患です。

これらのつらさは他人に伝えることが難しいため、お医者さんや周りの人へ自分の苦しみを上手に伝えられず、コミュニケーションの悩みを抱えている方も少なくありません。

そこで「ハルメクWEB」では、関節リウマチ患者さん・家族を対象とした、日常生活の不自由さや、コミュニケーションの課題などを五・七・五にのせて伝える、俳句コンテストを開催しました。

Good DAY 関節リウマチ俳句コンテスト

▼審査委員長・夏井先生のコメント

夏井先生

心にある感情を、誰にも言わずに溜めてしまうと、やがて心がいっぱいになり、思ってもいない言葉として口から出てしまいます。うれしいことも悲しいことも、自分の思いを俳句として呟く。俳句の出来不出来なんて、二の次でいいのです。

自分の心を強張らせないように、言葉にしてみる。そこに生まれる俳句は、同じ疾患を抱えた人たち、看護する人たちの共感を繋いでいきます。「私だけじゃなかった」という共感は、明日を生きる人生の杖になってくれるはず。

そんな呟きから生まれた俳句を募った「GoodDAY 関節リウマチ俳句コンテスト」の発表ももうすぐです。あなたの周囲で同じ病を抱えている方がいらっしゃれば、ともに結果発表をご覧いただき、コミュニケーションの種にしてくださいね。

★受賞作品は、雑誌「ハルメク」2021年1月号誌面と「ハルメクWEB」掲載記事にて発表予定です。発表まで今しばらくお待ちください。
 

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ハルメクWEB編集部

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